公正取引委員会は、業務を委託したフリーランスに取引条件を明示していなかったなどとして、日本郵政に対して調査を行うことがわかった。
フリーランス保護法では、業務委託を行う側に対して取引条件を明示することが義務付けられているが、日本郵政では、合わせて380件の取引で条件を明示していなかった疑いがあることが社内調査で明らかになっている。
調査は、本社や支社に加え全国の郵便局も入る可能性があり、違反が認定されれば改善や再発防止を求める勧告が出される見通しだ。
フリーランス保護法違反をめぐり公正取引委員会が動くのは、昨年6月に小学館と光文社の出版社2社に勧告を出して以来となる。
日本郵政では、フリーランス保護法への対応が追いついておらず、現場では混乱が広がっていたそうだ。
昨年12月に郵政本社が指示した取引先への運用変更に、支社と郵便局の現場から疑問と困惑の声が上がったという。本社からのメールは、取引条件を記した発注書を委託先にメールで送るよう求める指示だった。しかしその対象は法律が義務付けるフリーランスに限らず、日常の取引の大半を占める民間企業への委託まで含んでいたため、細かな業務ごとに問い合わせが支社に殺到したという。日本郵政全体で、フリーランス保護法を把握できていなかった可能性も考えられるだろう。
日本郵政の中には「局長会」という任意団体がある。この会は「全国津々浦々に郵便局を残すことで助かっている人達がいる」と主張している。そのため政治活動にも熱心で、自民党参議院全国比例区に組織内候補を出して、約40万票も集める程の組織力を誇っている。
一方で、彼らの主張通りに郵便局を残すことで日本郵政はブラック企業化していると指摘されている。保険や年賀はがきの売り上げノルマ化、人員不足による配達員への負担増など、郵便局の数を維持するために現場へ過度な負担が増しているのは明らかだ。
今回の件も現場への負担増が原因で起きてしまった可能性もある。公正取引委員会の調査の進展が待たれる。
文:BEST T!MES編集部
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