菜食主義の食事は、個人のがんリスクを低下させる可能性があるという。オックスフォード大学の研究者らが主導した大規模研究によると、菜食主義者は全体のがんリスクを14%低減できることが判明した。
英国がん学会誌(British Journal of Cancer)に掲載されたこの研究では、肉食者(週5回超)24万7259人、低肉食者(週5回以下)20万5385人、魚介類を食べるペスカタリアン4万4561人、ベジタリアン(ヴィーガン含む)1万678人のデータを分析した。
ベジタリアンは肉食者に比べ、閉経後の乳がんのリスクが18%低いことが判明した。
さらに、ペスカタリアンは肉食者に比べ、大腸がんのリスクが9%低下していた。また、男性のベジタリアンでは前立腺がんのリスクが31%、ペスカタリアンでは20%低減していた。
研究主任のオーロラ・ペレス・コルナゴ氏(オックスフォード人口健康研究所)はこう話す。「菜食主義者は一般的に肉食者より果物・野菜・食物繊維を多く摂取し、加工肉を摂取しないため、特定のがんリスク低下に寄与している可能性があります」 さらに「菜食主義者における食道扁平上皮がんリスクの上昇、および完全菜食主義者における大腸がんリスクの上昇は、動物性食品に豊富に含まれる特定の栄養素の摂取量が少ないことと関連している可能性があります」「本研究で確認されたがんリスクの差異を説明する要因を解明するには、さらなる研究が必要です」と続けた。
その一方で、同研究のデータでは、ベジタリアンは肉食者に比べ、食道がんのリスクが約1.9倍高い傾向も示された。
あわせて 、ヴィーガンは腸がんのリスクが高い傾向を示した。ただし研究者らはヴィーガン群で記録された症例はわずか数件に過ぎず、さらなる研究が必要だと強調した。
専門家は、ベジタリアンが必ずしもがんを完全に防ぐわけではなく、BMI(体格指数)の違いなどもリスクの差に影響している可能性があると指摘、肉そのものががんリスクを高めるのか、それとも菜食食生活に含まれる何かが予防効果をもたらすのかは依然不明だとしている。
文:BEST T!MES編集部
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