女性の永遠のテーマである「若々しさ、美しさ」を、流行に翻弄されずに確実に自分のものにするにはどうしたら良いのでしょうか? この連載では、本質的に健やかで美しい女性であるための方法を、パーソナルトレーナーの三雅さんが、妙齢女子の体と心の在り方から見つめていきます。大好物のコラーゲンや女性ホルモンとの付き合い方などに触れながら、華麗に加齢に抵抗する術を授けます。
■膣ケアで得られる健康、幸福、愛情

 そろそろ梅雨も明けて夏が始まりますね。いかがお過ごしでしょうか。近年は全国的に猛暑に襲われていても、やはり初夏は少しウキウキしますね。若い頃は恋愛にまつわるウキウキが大きかったですが、いやいや大人こそウキウキ恋愛しましょうよ。

 60歳を過ぎてもお肌ツヤツヤでシワもなく、年下のパートナーと恋愛を楽しんでいる実在のフランス女性のことを本で読みましたが、この女性はお肌のスキンケアと同じレベルで当たり前に膣ケアをしていていました。でも彼女が特別なのではなく、フランスでは一般的なスーパーでも、スキンケア商品と膣ケア商品は同じ棚に並んでいるとのこと。

 いくつになっても彼女たちは自分の女性性を大事にし、自らオンナを降りるなんてあり得ません。当たり前に恋愛もし、女性としての自分の体をケアし続けています。私たちだって60歳過ぎてもシワもないツヤツヤお肌でいたいし、素敵に歳を重ねて恋愛もし、いくつになっても女性として大事に扱ってもらいたいですよね。そのためにはフランス女性を見習って、まずは自分自身で女性としての自分を大事にすることからです。

 またヒトは死ぬまで性欲があるものと科学的に立証されているそうですが、動物的本能として考えたら、特に女性は生殖能力がなくなっても性欲があるのは、性欲は単に子孫を残すためだけのものではないということ。私たちは体に快感を感じると、愛情ホルモン、快楽ホルモンなどが大量分泌され、その名の通りに愛情と快楽を得ますが、脳のストレスも一気に解消されるとされています。

つまり性欲とは種の保存のためだけではなく、健康、幸福、愛情を求める本能です。

 まずは女をやめないと誓い、いくつになっても愛され大事にされる女性になりましょう。そのために自分自身でやるべきこと、「女性としての体をケアする」その方法を今回はまとめましたので、ぜひ実践してくださいね。若々しく美しく、そして愛される大人の女性をやりましょう。

 女性としての体のケアとは、骨盤、子宮、卵巣、膣の状態を良くすること。具体的にはこれらを「柔らかく、温かく、潤す」ことです。本当に多くの女性はこれらが硬く、冷たく、カサカサになっていて、女性機能を落とし老化を早めています。でも裏を返せば、多くの女性は大きな「伸びしろ」を持っているということ。あなたはもっと良くなれます。もっと若々しく美しく、健康で幸せになれるのです。

 

 自分でできる「女性としての体をケアする」方法は5つあります。簡単で効果が高いものばかりなので、ぜひ取り組んでください。

1、骨盤を柔らかくする(詳しくは第3回記事

 まずは骨盤が柔らかいことが大前提です。全ての女子にとって、これは絶対に外せない基本です。

2、骨盤底筋トレーニング

 膣を引き締めたり緩めたりするのは骨盤底筋なので、それを鍛えることで血流が良くなり、膣が柔らかく温かく潤います。そこから繋がる子宮や卵巣をも柔らかく温かくするので、女性機能全体の質を上げられます。尿トラブルや内臓下垂にも効果的です。その簡単なトレーニング法を3つ紹介します。

①膣トレ。膣をキュッと閉じ内側に引き上げて5秒キープ、そして力を抜いてリラックス。この繰り返しを、思い出した時に一日に何度でも。②経血トレ。生理の時に膣をキュッと閉じてできるだけ生理用ナプキンを汚さないようにし、お手洗いで経血を出す。着物で生活をしていた昔の人はこれが当たり前でしたね。
ゲーム感覚で楽しく練習してみるのがオススメ。③スクワットまたはドローイング。第67回コラム記事に紹介しているスクワットやドローイングを、膣または骨盤底筋をしっかり引き上げながらやることで、脂肪燃焼やシェイプアップ、温かいお腹になれるなど、一石三鳥にも四鳥にも嬉しい効果が得られます。

3、内ももの付け根ほぐし

 内ももの筋肉は骨盤底筋と連動しているため、硬く冷えた膣や骨盤底筋の人は、内ももも硬く冷えてうまく使えていません。入浴中や寝る前のリラックス時に、内ももの付け根を手で揉んだりストレッチでほぐしたりして、膣と骨盤底筋の血流を良くします。

4、会陰穴の温め(詳しくは第10回記事

 夏でも冷房で冷えている女性が大勢います。中国宮廷で門外不出だった歴史あるツボを温めることで、簡単に女性機能UPができます。

5、膣を潤す食材(詳しくは第9回記事

 膣が硬く乾燥して女性機能を落としている女性が多くなっています。大豆イソフラボンは女性ホルモンと似た働きをするだけでなく、膣粘膜を改善して潤いをUPさせます。

 また膣を潤す粘液は、睡眠時の成長ホルモンが作ります。若々しく美しくの要である成長ホルモンを良く分泌させるコツも今後紹介していきますので、まずはこれらのケアを実践していきましょう。

■子宮・卵巣を柔らかくするマッサージ

 さて今回の「今日からできる小さくても確実なこと」は「子宮マッサージ」です。

両手の親指と親指、人差指と人差指をくっつけて三角形を作ります。その三角形のまま親指をおヘソに当てると、人差指の場所が子宮で、小指の場所が卵巣の位置です。お腹の上から子宮や卵巣を優しくマッサージしてください。硬さや冷えがあっても、マッサージを習慣にすることで温かく柔らかくなってきます。入浴時やお布団の上で横になっている時がオススメです。生理時や排卵時など、違和感がある時は無理にやる必要はありませんが、マッサージを続けることでその違和感もなくなってきます。自分の体がどんな状態であるかをいつも観察することが、自分を大事にして愛するということであり、人からも大事にされ愛されることになります。

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 そして「今日もキレイに生きよう」と毎日意識をすることも大事です。清々しく凛と、でもしなやかに美しく可愛らしく、健やかで幸せな大人の女子をやっていきましょう。伸びしろ全部を伸ばしていきますよ。そして今日も「若々しく美しく」。

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