面談から3週間後、FC2ライブでのアダルトチャットデビューの日がやってきました。
配信予定は、夜の22時頃から。準備の時間もあるので、21時くらいにはチャットの事務所に行き、再度、担当者からチャットの流れを聞きました。
チャットルームは全部で3部屋用意されていて、いずれも広めの個室。どの部屋もデスクトップのパソコンが1台ずつ、照明が2台ずつ、ベッドの上には可愛いぬいぐるみやクッションが置いてありました。
「なにこれ! こんなに本格的な機材が揃ってるんだ。女の子の部屋にあるものも全て揃っててすごーい!」と驚くばかり。
「ここで配信するんだな」と感慨深く思っていたところ、「名前は自分で決めていいよ」と担当者。
「2文字の方が覚えられそうだなあ」「呼びやすい名前がいいなあ」などと考え、『ゆう』という名前で登録しました。
初めての日の衣装は、白のナースコスプレ。事務所から借りました。
着替えながら、「リスナーさんと上手く話ができるかな?」「会話が続かなかったらどうしよう?」と緊張と不安でいっぱいでしたねー。
さて、デビュー当日のライブチャットの様子はというと……緊張のあまり初日の記憶がほとんどないんですよね(汗)。
おそらく、モジモジしている様子だったのでは?
本当にチンプンカンプン状態で、チャット画面を見ても操作すら自分でできないほどですから、何人の視聴者が観ていたかも覚えていません。ごめんなさ~い!
いっぱいいっぱいになりながらも、なんとか配信を終えた当日。チャットしてたのは合計で3時間~4時間くらいだったでしょうか。
有料配信が終わって、事務所のスタッフさんのとこへ行くと、その場で報酬をいただけました。その金額は、手取りで2万円!
今まで数時間で、いえ、1日でも2万円を稼いだことがなかった私。
「こういう世界があるんだ」とびっくりするばかり。とはいえ、この段階では、まだチャットレディという仕事に半信半疑でした。「これだけ稼げたのは、たまたまなんじゃないの?」とかね。
けれども、なんとか続けていけそうだと感じた私は、チャットレディをしばらくやっていこうと思ったのでした。
さて、FC2のライブチャットというものを知らない方もいるでしょう。一体どんなものか改めて説明していきます。
FC2ライブでは、まず、無料で誰でも観られる配信があります。
無料で観ていたリスナー全員が有料配信を見るわけではなく、「この女の子だったら有料で観る価値があるぞ」と思ってくれた方だけが残ってくださるので、無料だからといって手を抜くことはできません。
私の場合は、無料タイムでは会話中心、有料に切り替わったところから服を脱いでいく流れにしていました。まずは上着、そしてシャツ、スカート、下着…というように順番に脱いでいくのです。
最初のうちは全裸になるのが恥ずかしくて、胸やあそこを両手で隠して、ただモジモジとしているのが精一杯で……。でも視聴者さんのコメントには「舌出してみて」「四つん這いになって」「M字になって」などのものから、もっと過激なリクエストもどんどんきます。
視聴者さんたちの気持ちを考えると頑張りたい気持ちもあるのですが、そもそもアダルト用語が全然分からないド素人だったので、「M字ってなに?」「アレってどんな感じでやればいいの?」と、頭の中は、はてなマークのオンパレード(笑)
今考えると、なにもできなくて申し訳ない気持ちでいっぱいでしたね……。
また、FC2ライブには、お気に入り登録という機能があります。これは、視聴者の方が気に入ったチャットレディを見つけた時に「お気に入り登録」をすると、そのチャットレディが配信を始める時などにお知らせが届くという仕組みです。
この「お気に入り登録」は、配信をすればするほど増えていくので、視聴者が集まりやすくなります。
でも、デビューしたばかりの頃は、当然、お気に入り登録をしてくれている人はゼロ。
つまりファンがいない状態なので視聴者の集まりは良くありませんでした。
まずはファンを作らねば! そう思った私は、デビュー当時、お気に入り登録を増やすために、毎日、朝・昼・晩と3回に分けてライブ配信をしていました。
あまりにも毎日何回もやるので、名前と顔は徐々に覚えてもらえました。同時に、お気に入り登録は増えていったんですが、なかなかライブ配信のコツがつかめなくて(泣)。全然、人が集まらないことも多々ありましたね。
だから、「なんで毎日こんなに頑張ってんのに人が集まらないんだよ~」 「チャットやるのイヤだな」と落ち込むことも多かったです。
けれども、ライブ中には、視聴者さんからのコメントで
「無理しなくていいよ」「大丈夫だよ」
などの温かい励ましの言葉もかけてもらえるので、「やっぱり頑張ろう」と気持ちを立て直すこともできました。
そしていつしか、「この仕事ってすごくおもしろい!」と、めっちゃハマっていたんです。
だって、全国いろんなところにいる視聴者さんと、パソコンが1台あるだけで繋がれて、トークもできるんですよ。
こんな仕事って他にはないじゃないですか。
ファンと繋がれるって楽しいんだ~!って思いながら配信していくうちに、ただエロだけを目的にしている方だけでなく、トークを楽しみに来ている方が多くなっていきました。2017年8月にYouTubeを始めてからは、特に視聴者さんと仲良くなって、「あんなことをやってみよう」「こんなことをやってみよう」と色々な企画を思いつくようになりました。
その頃のファンの方々とは今でもYouTubeのコメントやブログなどでもやり取りがあるので心強いですね!
■リスナー同士でさて、チャットをしている時に起きたハプニングの思い出もご紹介していきましょ~。
ある時、視聴者の中で口の悪い人がいたんです。その人を見かねて、別の視聴者さんが注意したんですね。すると、2名の視聴者さん同士が言い争いになってきてしまったんです。
「喧嘩しますか」「いやいや、別に俺はゆうと話してるだけだから」などなど。
もう、私はあたふたですよ!
どうしよう? と思っていたら、そのやりとりを見ていた別の視聴者さんたちが、「やめなよ」「落ち着いて」「ゆうちゃんに迷惑がかかるよ」と喧嘩を止めてくれたのです。
私は、初めてのことで呆然とコメントを見ているだけでしたが、20分くらいすると落ち着いてくれました。
それから、こんなこともありました。2ショット(2人っきりで相互カメラ機能を使ってトークすること)で「学校の教授なんだよね。ググってみたら出るよ」と名前を名乗られた方がいたんです。試しに検索してみると本当に出てきたので、少し信じてしまいました(笑)。でも、「有名な大学の教授だからエロには興味ないんだ」とかいうクセに「直接会わない?」などと誘ってきたりして(笑)
え? 結局、ナンパ目的!?
「会うことはできないのでごめんなさい」と伝えると、いつしか匿名になり覘くだけの視聴者さんになりました。でも、なんだかんだとてもいい常連さんでした。
ちなみに、今でもその教授本人なのかどうかはわかりません(笑)
ちなみに、最初の頃は事務所からコスプレ衣装などを借りていた私ですが、配信を重ねるうちに自前の衣装を用意するようになりました。可愛い洋服や下着を着ることで、楽しんでいただきたいですからね!
特に、こだわっていたのが下着です。可愛い系が好きなので、赤色やピンクを中心に、花柄、ひらひらのレースが付いたもの、Tバックなどたくさん集めました。ブラジャーは約50枚、パンティーは約80枚くらいあるんですよ。
時には、視聴者さんからのセンスあるセクシーな下着をプレゼントしていただくこともあり、ライブ配信で使うこともありました。
「着用してくれたんだ^^」と喜んでくれるんですが……こういうコメントが、私、とても嬉しかったんですよね。
それにしても、視聴者さんのプレゼントって、センスがすごく良いんです。衣装関係の職業の人なのかな? と思うくらい。
私もお気に入りで普段から着用していたし、配信の時にも好評でした。
だってね、私が選んだものが、ファンの皆さんに喜んでいただけるか? というと必ずしもそうじゃないんです。
以前、気合の入ったセクシー下着を海外で購入してきたんです。それを配信の時に着用したら、めっちゃくちゃ不評で…………(苦笑)。
私が選ぶよりも、視聴者さんの方がセンスがいいのでしょうね。ちょっと残念!
そんなこんなで、視聴者さんとの濃い関係性があるのが、私の番組の特徴ともいえるでしょう。そして、この関係こそが、YouTubeでも活きているのです。
というわけで、次回は申しわけないですが、YouTubeでどうやって人気が出ていったのかをお伝えしたいと思います。