女性の永遠のテーマである「若々しさ、美しさ」を、流行に翻弄されずに確実に自分のものにするにはどうしたら良いのでしょうか? この連載では、本質的に健やかで美しい女性であるための方法を、パーソナルトレーナーの三雅さんが、妙齢女子の体と心の在り方から見つめていきます。大好物のコラーゲンや女性ホルモンとの付き合い方などに触れながら、華麗に加齢に抵抗する術を授けます。
■経血は出し切れていますか?

 今年もあっという間に年の瀬ですね。いかがお過ごしでしょうか。寒さも本格的になってきて、どこかこわばり感があったり、心や体の巡りも弱くなってきますよね。家の大掃除のように、私たち自身も意識的に不要なものをどんどん捨て、新鮮なものを気持ちよく循環させていく必要があります。

 特に女性には生理という毎月のデトックスがありますが、あなたはその毎月のデトックスで経血を出し切れていますか? 子宮の中を見ることはできませんが、経血を出し切れたな、と感覚的に思えた方が良く、また4~5日の生理日数でちゃんと終われるかどうかが大事です。6~7日またはそれ以上ダラダラ続いているのは経血を出し切れていない可能性大。生理日数が5日を超えてしまうのは、経血を出すための子宮の運動が弱いからですよ。

 原因はひとえに子宮が冷えて硬くなっているからで、柔らかく動いて経血をサラサラと出すのが難しくなっています。だから温かく動きの良い子宮、良い生理を促すための柔らかい骨盤になるために、第3回紹介の「腰回し(骨盤リセット)」、第7回紹介の「ドローイング」が必要です。これらのエクササイズなどで私の生徒さんたちは生理が良くなるのですが、彼女たちが体験している生理が良くなる過程を紹介します。

 まず今まで通りに生理が終わった2~3日後などに、残っていた経血がまたドバッと出たりします。こういう感じの生理が1回または数回あり(ない人もいる)、その後、生理日数が理想の4日になり、生理1~2日目にドバッと出て、3~4日目はかなり少ない量になって終わります。

1回の生理でスッキリと出し切れた感を感じられるようになり、もちろん生理痛やPMS(月経前症候群) もなく、経血も塊がなく赤い色をしていて、めでたく良い生理です。

 この良くなる過程や期間には個人差があり、取り組み始めて翌月にはスッキリして生理痛がなくなってしまう人もいれば、生理日数や薬を飲む回数が少しずつ減り、ゆっくり改善していく人もいます。冷えやストレスが強ければ時間がかかるし、生活スタイルや取り組む頻度、これまでの病歴にも左右されます。

 でもまずは3ヶ月を目安に取り組んでみてください。小さくても何かしらの改善があるはずです。

 しつこいようですが、女性機能を良くするために一番初めにしなくてはならないのは、生理を良くすることです。その取り組みが子宮や卵巣、骨盤、女性ホルモン、自律神経を良くすることになり、快適な更年期にも繋がってきます。だから毎月の生理を観察し、女性としての自分の体の状態を知ることは、本当に大事なこと。いつまでも健康で若々しく美しくありたいと思うのなら、毎月の生理の観察をし、まずはそれを良くすることが女子の必須課題です。女性の心と体の健康や美しさは、良い生理、良い女性機能の上にあると肝に命じてくださいね。

 そしてその良い生理や女性機能のために必ずや揃えて欲しい2本柱は、「お腹の中が温かいこと」「骨盤が柔らかいこと」。ところがこのお腹の中が温かくあるために意外な盲点があります。

それは便秘。あなたは大丈夫ですか?

■30年の便秘から卒業したお姉さんもいる

 便秘に悩む女子は非常に多いですが、ざっくり言うと便秘は様々な要因で腸の動きが悪くなることで起こります。何メートルもありお腹の中の多くを占めている腸が活発に動かなければ、お腹の中は冷えてしまいますよね。しかも子宮なんて大きめの鶏の卵くらいのサイズでしかなく、そんな小さい子が、何メートルもの腸の下にうずくまっているのだから、その影響は避けられません。動きの悪い腸の下にいたら子宮は冷えて当然なのです。

 便秘が良くないことはよく分かっていると思いますが、子宮を冷やし、それが生理痛、不妊、子宮や卵巣の疾患にも繋がることも知っていてください。子宮筋腫、子宮内膜症、チョコレート嚢胞など、これらもみんな血流が悪いことから始まります。お肌にも悪いし、便秘は必ず解消しましょうね。

 そこで、30年の便秘から卒業した生徒さんが取り組んだことを紹介します。彼女は10代の頃から約30年間、何をやってもダメで1週間出ないことはザラ、そんな年季の入った便秘さんでしたが、今は、毎日出せるようになってビックリです! 嬉しいです! と目を輝かせて報告してくれます。

 まず先に大便について知ってください。大便は8割が水で、残り2割は新陳代謝により腸壁から剥がれ落ちた古い細胞と、食物繊維です(食べた物で大便になるのは食物繊維のみで、他の栄養素は全て吸収されてしまう)。

便秘の人はまず自分が水と食物繊維が足りているかを考えてください。それが足りないと、そもそも良い大便を作れません。便秘を卒業した彼女は水も食物繊維も足りていました。これが大前提です。

 そのうえで、彼女が取り込んだことというのが、前述の「腰回し」、そして「タオル枕」です。腰回しは1日に何度でも回してください。腸の動きが良くなり、血流も良くなりお腹の中が温まります。他にも生理、女性機能、冷え性の改善など、腰回しは女子の強い味方なので、ぜひぜひ習慣にしてくださいね。

 タオル枕のやり方は、バスタオルを4つ折りにして、くるくる巻いて棒状にし、その棒状タオルが下腹部に当たるようにしてうつ伏せに寝て、リラックスして10分間です。毎晩、寝る前にやるのが効果的です。

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 特にタオルを温めたりなどの必要はありませんが、体全体に上から毛布等をかけるなど、しばらく横たわることで体を冷やさない工夫もすると良いかもしれません。やはりいつでも体は温かいに越したことはないし、風邪をひかないようにしてくださいね。

 また私自身のことですが、プロテインを飲むようになってから大便の量がものすごく増えました。色々と読んでいると、プロテインを飲むと大便が増える、と書かれたものを目にはしますが、その理由について書かれているものにはまだ出会っていません。これは私の推測ですが、食事の量は増えていないのに大便が増えるということは、プロテインを飲んでいることにより腸が健康になり、新陳代謝が活発になってどんどん細胞が生まれ変わり、その剥がれ落ちた腸壁の細胞が増えたために大便が増えたのではないかと考えています。つまり、腸が若返っている。当然、腸だけが若返っているとは考えにくいので、私の体内が全体的に若返っているはずだ!と、私は日々ほくそ笑んでいるのです。便秘の人はまずそれを解消してからですが、関心のある人にはプロテインは美容健康に良いのでオススメです。

 大便は最大のデトックスです。ぜひ便秘を解消して子宮も元気にし、女性として心も体も健康で幸せでいてください。年の瀬にスッキリとデトックスをして、良い新年をお迎えくださいね。そして今日も、若々しく美しく。

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