2020年2月6日日本経済新聞夕刊によると、全国の警察が摘発した18歳未満の子どもに対する虐待事件は1957件であった。前年比で577件増加した。虐待の疑いがあるとして児童相談所に通告された18歳未満の子どもの数は9万7842人。前年比で1万7590人増えた。
虐待事件の内訳は、暴力による身体的虐待1629件。性的虐待243件。ネグレクトは35件。通告児童数は過去5年間で約2.6倍増加している。
子ども虐待事件が過去最多であること自体は、必ずしも問題ではない。家庭という一種の閉鎖空間で起きることであるので潜在化しやすい子ども虐待問題が、外部の目にさらされることが増えたからこそ、通告数も増えている。それは、よいことなのだ。
家庭の中でならば何をしてもいいとか、家族相手だから何をしてもいいとか、自分の子どもだから何をしてもいいと思う類の動物以下の人々に対して、社会の目があるということを知らしめることは、ある程度有効な抑止にはなる。