■安倍政権を支えた男、葛西敬之
【緊急寄稿・山本一郎】安倍晋三政権を愛した財界のボス、コロナ...の画像はこちら >>
写真:アフロ

 私の大好きな経営者にJR東海の葛西敬之さんという人物がおりまして、日本会議メンバーにして第二次安倍内閣樹立を文字通り支えた立役者である超大物財界人であります。ああ、こういう人がいるから日本経済はこうなんだなと思うんですよね。

 日本経済全体をロッテオリオンズとするならば、まさにそのローテーションを全力で支えた伝説の左腕・園川一美的な存在で、戦後最長の宰相となり日本の歴史に名を刻むこと間違いなしの「安倍晋三を支えた男、葛西敬之」ってのはみんなもっとリスペクトしたほうがいいと思います。

 やっぱり政府が「リーマンショック後を超える規模の対策」と銘打っている、4月7日に閣議決定されるという緊急経済対策を打ち出すまでは、日本国民がコロナウイルスに負けた、感染者が急増しているなどという「負け」を日本政府は認めるわけにはいかんのです。負けたと言うまで負けていないのが葛西流の凄みであります。そういう葛西敬之スピリッツにこそ、日本人の日本人たる尊厳が秘められていると思うわけですよ。さすが葛西さんさすが。

 最近だとNHK(日本放送協会)の会長人事に憚らず敢然と介入、JR東海のメインバンクで日本版サグラダファミリアと名高い超大型システムの完成を見ずに勇退したみずほフィナンシャルグループ元代表取締役・前田晃伸さんの起用を安倍さんに直接進言。人をしてみずほFGの疫病神と揶揄されつつも優秀な経営手腕と人柄で買われた人物も汚名挽回・名誉返上、見事にみなさまの視聴料をかき集める大組織のトップとして君臨することになるわけであります。立花孝志のような雑魚い反対運動など何するものぞ。このあたりを見ても、葛西さんには人を見る目があり、心眼を見極められる能力に長けているからこその活躍なのであったと、そう感じるのです。

■4月7日の緊急経済対策までは引っ張れ

 今回のコロナウイルス騒動においては、まさに安倍政権の後見人として、葛西さんご自身が緊急対策を取りまとめる安倍官邸の各人を激励しておられたそうです。何としても7日の緊急経済対策までは引っ張れというご威光が垣間見える瞬間です。大坪寛子さんとの不倫事件を『週刊文春』とかいうけったいな媒体にすっぱ抜かれた総理補佐官・和泉洋人さんともニッコリ。

その和泉さんは2005年に大爆発した構造計算書偽造事件、通称「姉歯問題」の際に超運悪く国土交通省大臣官房審議官(住宅局担当)という爆心地に棲息していたため無事炎上。「とても優秀だった」という触れ込みなのにここで運が尽きて慶応義塾大学とかいうレイプ犯の集うクソ大学に厄介払いをされてしまい、もう役人人生も終わりかというところを、現在のガースー黒光り官邸の主・菅義偉さんという人物に拾われて一生の忠誠を誓う懐刀として非常に頑張っておられます。こういう苦労人、私は大好きです。人間万事塞翁が馬、浮き沈みがあっても誠実に働いていれば何時か誰かが救ってくれて、能力に見合った大きい仕事をさせてくれる、これが補佐官吏道・和泉洋人の生きる道なのでありましょう。いや、勉強になります。疑われましたが、あの京都旅行で大坪寛子さんから氷菓子を食べさせてもらう「あーん写真」は私が撮ったのではありません。潔白だ。

 皆から愛され尊敬を集める葛西敬之さん、何を言うのかと思ったらコロナウイルス対策では緊急事態宣言など必要ない、外出自粛要請などせずともコロナウイルス対策は充分に対処可能と仰っていたのだそうです。ですよねー。さすがのご慧眼には敬服しきりです。やっぱり清潔な日本人は手洗いうがい、靴脱いで自宅に上がり毎日風呂に入って髪を洗う、そのような清潔な民族である以上は葛西さんの仰る通りコロナウイルス対策など要らないかもしれないですね。分かります分かります。

北海道大学が送り出す世界のジーニアス・西浦博教授が手がけるクラスター対策を充分に実行していけば、日本全国津々浦々はびこるウイルスを個別に叩いて感染拡大は防げて大満足です。いやー、良かった良かった。うるさ方にして量産型塩崎恭久とまで酷評されて可哀想なコロナ担当相・西村康稔さんも、本来の能力が発揮できる素敵な活躍の場が広がって嬉しそうです。やったね西村さん次は重要閣僚だ。何というWINWIN。勝間和代もうっとりであります。足元には疲れ果てた役人の亡骸が転がっていたとしても、目の前の大火災が神風でも吹いてきちんと鎮火できればそれでいいんですよ。さすが葛西敬之さん、美しい日本の官僚組織および官邸政治主導の在り方をよく分かっていらっしゃる。百官篭絡、任命解任自在の人事権さえ安倍ちゃんガースーの鎮座まします官邸にあれば、気に入った忠誠心の高い役人を脇で固めて書類改竄から日銀市場介入までオートモードでやってくれる、そんなパワフルな官邸を作り上げたからこそ安倍晋三政権は22世紀まで続く盤石の体制になっておるわけですよ。自民党総裁4選と言わず、40選でも400選でもやっていただきたい。日本人の誇りにして世界に轟く剛腕そして豪運の士・安倍晋三をもっと信頼しろと言ってるんです、わたくしは。いつの間にかASIMO製ロボ安倍晋三にすり替わっていたとしても誰も気づかないですって。
きっとギネス狙えますよ、ギネス。

■命惜しむな、経済止めるな!【日本人の誇り】

 すげーなと思ったのは、東海道新幹線の営業成績が悪くなるから外出自粛は何としても止めさせるって鬼気迫る葛西敬之さんの気高い経営者意識です。やっぱりね、国民の健康や感染症対策を無駄に充実させて経済が死んで日本が衰退一直線になるよりは、良きところで対策の手をきちんと緩めてみんな新幹線乗ってくれよと、葛西敬之さんのソウルが激しく気高く溜池山王に響いているのです。緊急事態宣言を求める小役人や学者風情の小言など火の玉ストレートで粉砕だ。やはり目の前の東京オリンピックはつつがなく開催され、国内のインバウンド需要をV字回復どころかコロナ前の10倍にまで引き上げ、日本人のみならず観光客も光の速さで東京新大阪間を往復することで日本経済の大動脈をさらに強く、そして太くする。その胎動は日本の大地をも貫き、そのアルプスの下奥深くには葛西敬之さんご謹製、押しも押されぬニッポンのレガシーである、世界に冠たる大大大大プロジェクト『東海道リニア新幹線』の爆誕であります。どんなに不採算だと馬鹿にされようと、環境破壊は止めろと騒がれようと、葛西さんのご意志に逆らう奴らは蹂躙して構わない。そんなやつらは日本アルプスの天然水湧き立つ地下に埋めてしまえ。私も強くそう思います。

 いいかみんな耳かっぽじって聞け、いま日本人はコロナウイルスに萎縮している場合じゃないんだよ。緊急事態宣言ではなく、日本人の精神を信じるのだと、葛西敬之さんの会いたくて会いたくて震える魂が叫んでいるようです。日本人の誇りである、経済を止めるな。

 そのための新元号「令和」だったんだと思うんですよね。その名付け親である国文学者の中西進さん、物凄く優れた学者でいらっしゃいますが、葛西敬之さんの心を日本社会にあまねく伝えるWEDGE出版から編纂書を出しておられ、スポンサーシップを展開しておられた話もまた伝え聞きます。まさに元号制定にまで影響力を行使し、戦後日本の裏面史を豊かなものにし続けた葛西敬之さんの偉業はコロナウイルス禍を超えて日本人子々孫々にまで熱く太く語り継がれていくことでありましょう。

 日本政治、戦後最長の偉大なる宰相・安倍晋三の誉れ高き政権をその誕生から現在まで支え続けた世界最強の財界人・葛西敬之に栄光あれ。

編集部おすすめ