『ラブベリー』『nicola』を経て現在『Seventeen』専属モデルとして活躍中の岡本夏美さん。2015年には情報番組『ワイドナショー』に準レギュラー出演して注目を浴び、近年は女優としても活動の幅を広げている彼女の主演映画『女流闘牌伝 aki -アキ-』がいよいよ6月3日(土)公開! 「卓上の舞姫」の異名を取る女流雀士・二階堂亜樹を演じたことで、彼女が得たものとは? 作品の魅力や撮影時のエピソードに加え、岡本さんが最近ハマっているファッションについても伺ってきました!
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亜樹を演じて勇気をもらいました。

「安牌」に走らずチャレンジしたい!

――『咲-Saki-』『女流闘牌伝 aki -アキ-』と麻雀映画の出演が続いていますが、岡本さんは元々麻雀経験があったわけではないんですよね?

岡本 はい、麻雀牌に触ったのも『咲-Saki-』が初めてだったので、麻雀にとても縁を感じましたね。その時もかなり練習したんですけど、今回はまったく色合いの違う作品なので、また改めてイチから練習し直しました。牌の持ち方ひとつでも、『咲-Saki-』は漫画原作ということもあって特殊な持ち方をしていたんですよ。でも『aki -アキ-』はリアルな麻雀を描いているので、ナチュラルな持ち方や打ち方に取り組みました。

――2作続けて触れたことで、麻雀も強くなったのでは?

岡本 いやいや、まだまだです! でも、ゲームはちょっとできるようになりました。よく麻雀アプリで遊んだりしています。

あと、家に牌もあるんですよ。慣れるために触っていたもので、これを使って対局をしてみたいんですけど、なかなか4人集まらなくて…。お父さんや叔父さんとかを呼んでできたらと思っています。

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――撮影現場では共演者と打ったりも?

岡本 撮影の空き時間に、卓を使ってやっていました。その時、結構いい手で上がれたんですよ! 引きが良くて、麻雀監修の方にも「センスあるよ!」と褒めていただいたので、「へへん!」とちょっと得意げになっていました(笑)。だから、麻雀はこれからも趣味程度に続けられたらなと思います。

――本作はプロ雀士・二階堂亜樹さんの自伝コミックが原作ですが。

岡本 二階堂さんには撮影前にお会いしました。とてもかっこ良くて芯の強い女性という印象を受けたので、私が演じる15歳の亜樹ちゃんにも通ずるものがあったら面白いなと思って、目の鋭さなどは意識しましたね。ただ、中村(祐太郎)監督からは「岡本夏美だからこそできる亜樹を演じてほしい」と言われていました。

――二階堂さんを完全に再現するというよりは、岡本さんなりの解釈も交えた「亜樹」を演じたと。

岡本 はい。

あと、麻雀を打っているシーンと普段の生活のシーンでの区別も心掛けました。麻雀ですごく強い表情をしているかと思ったら、普段は15歳らしい表情をしていたり、出会う相手によっても表情や心情がコロコロ変わるような子なので、そこは細かく表現できたらな、って。

――確かに、麻雀シーンとケーキを食べているシーンではまったく表情が違いましたね。

岡本 そうなんです! そこの違いを意識して演じたら、監督が「亜樹の中にいろんな人がいて、面白かったよ!」と言ってくださって、とてもうれしかったです!

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――その亜樹は15歳で「自分の力だけで生きる」と決意するわけですが、岡本さんの15歳の時と比べてみていかがでしょうか?

岡本 私が15歳の頃といえば、ちょうど「おはガール」をやっていた時期ですね。リーダーとしてグループをまとめることが多くて、「自分がやらなきゃ!」とよく考えていた気がします。自分の殻にこもっていたと言うか、良くも悪くも大人に助けを求められなかった…。

「私のことなんて何も知らないくせに!」って考えていて、大人をあまり信用していなかったかも(苦笑)。

――おはガール時代にそんなことを考えていたなんて、意外です…!

岡本 高校1年生くらいまでは、そういうタイプでしたね。自分の力だけでなんとかしようと考えていたところは、ちょっと亜樹ちゃんと似ていたかもしれません。演じていて「分かるなぁ~」という部分もありましたから。

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――そんなトガった時期を経て18歳になり、考え方も変わったと思いますが。

岡本 そうですね。

私自身いっぱいいっぱいだった時に事務所の人やスタッフさんなどに助けてもらって、スッと力が抜けて心が軽くなったんです。「助けてもらうと、こんなに楽な気持ちになれるんだ!」と感じました。自分で「やろう!」と決めて頑張ることももちろん大切ですけど、誰かの力を借りることも大事なんだと知りましたね。

――では、本作の撮影期間で助けてもらったことと言うと?

岡本 麻雀監修の方には本当にお世話になりました! とても細かいところまで優しく教えてくださったので、楽しく撮影に臨むことができました。

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――本作は単に麻雀の対局を見せるだけでなく、麻雀を通じて「生きることとは何か」を考えさせられる作品だったと思います。

岡本 麻雀を通して「人間らしさ」が描かれている作品だと思いましたし、亜樹ちゃんという役を演じることができてうれしかったです。

亜樹ちゃんって純粋で真っすぐで物怖じせず、自分で決めたことに対しての熱量がすごいんですよ。実際に演じて、私も亜樹ちゃんから勇気をもらいました!

――物怖じせず、さらにいろんなことに挑戦したいと?

岡本 怖いもの知らずな気持ちって、大人になるにつれて薄れていくと思うんです。私もいろんなお仕事を経験させてもらううちに、いつの間にか縮こまっていたかもしれないと気付いて。でも、「安牌」ばかりに走らずチャレンジする気持ちを思い出しました。この作品にはそんなメッセージも込められていると思います。

――岡本さんが「チャレンジしたい」と思い描いているものとは?

岡本 お芝居の面では、大人の女性を演じられるようになりたいなと思っています。今までは学生の役が多かったんですけど、高校も卒業しましたし、これからは大人の女性の魅力を画面から出せるような演技もしたいですね。

――高校を卒業したことで、心境などの変化はありましたか?

岡本 お仕事を今まで以上に「仕事」として捉えるようになりました。今までは学校という「逃げ場」があったんです。勉強もしましたけど、友達と遊んだりして楽しかったので。でも、それがなくなって、お仕事と向き合う時間が多くなって…私自身の性格は変わっていないと思いますけど、環境の変化によってお仕事に対する意識はすごく高まったと思います。

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――さて話は変わりますが、ファッションモデルとして活躍されている岡本さんから見て、「こういう男子はオシャレだな」と思うポイントは?

岡本 色使いですね! 私は今すごく古着にハマっているので、古着をしっかり着こなせている方はオシャレだなって思います。古着選びってすごくセンスが必要で、一歩間違うと本当に古臭くなってしまうし、だからと言って奇抜だったら良いというものでもないですよね。そのバランスをうまく取りつつ、服の個性も出している方がオシャレだと感じます。

――岡本さんもよく古着を買いに行かれるんですか?

岡本 行きますよ~! 最近はよく高円寺や下北沢に出掛けて、古着屋さんを巡って気に入ったものを片っ端から買います(笑)。ただ、妥協はしたくないので、ピンと来るものが見つからなかったら手ぶらで帰ることも。買うのは、ちゃんと「これは着たい!」と思える服だけ。だから、そういう服が見つかった時はうれしいし、どんどん着回します!

――となると、今年の夏コーデも古着中心ですか?

岡本 そうですね。特にTシャツにハマっていて、いろんなスポーツブランドのTシャツを集めています。昔は白・黒・グレーばかりだったのに、最近はえんじや深緑、からし色とか奇抜な色にも目覚めてしまって…しかもそんな色のTシャツに、またあえて別の色を合わせたりするのが面白くて。最近の私の私服は、かなりカラフルになっています(笑)。

――今度はぜひ岡本さんの私服コーデも取材させていただきたいです! では最後に、読者へ向けてメッセージをお願いします。

岡本 『女流闘牌伝 aki -アキ-』は、まず麻雀をやっている方には必ず楽しんでいただけると思います。そこはもう、負けない自信があります! また、麻雀が分からない方でも、この作品を通じてメッセージをくみ取ってもらえるように意識して演じたので、ぜひ多くの方に見ていただきたいです! そして、この映画で麻雀に興味を持ってくださる方が増えたらうれしいなと思います!