この連載では、「ヌード」や「セミヌード」になった地下アイドルを紹介している。
彼女たちはなぜ裸になる選択をしたのか。
そして、裸になったことは彼女たちにどのような変化をもたらしたのか。地下アイドルが身近な存在である人もそうでない人も、ぜひ見てほしい。
「着エロはEDが治せるお医者さんみたいな仕事」女優としてなら...の画像はこちら >>

 今回インタビューをしたのは、マルチタレントとして活躍中の春野恵さん(29)。
 つややかな長い黒髪と大きな瞳が魅力的で凛とした雰囲気をまとう彼女は、まさに高嶺の花といった印象だ。しかし話してみるととても明るい笑顔でハキハキしゃべる可愛らしい女の子ため、そのギャップにやられてしまうファンは多いだろう。

 タレントとして舞台、モデル、ライブなど様々な仕事をしている彼女だが、一番主軸になっている仕事はグラビアだ。手ぶら、Tバックは当たり前。性的行為を思わせる描写や、乳首が透けて見えるDVDも多い。いわゆる、着エロと言われるジャンルだ。

◆グラビアで男性を幸せにしたい

「グラビアをやっていて、嬉しいことがあったんです!『DVDを見て俺、EDが治ったんです。ありがとうございます』っていう手紙が同じファンの方から何通も届いたんですよ。私もう、びっくりしちゃって!グラビアのお仕事って、アイドルがお医者さんの気分になれるんですよ。

世界中の男性を私のDVDを通して幸せにできるんだったら、私のやっていることは無駄じゃないなって。グラビアは私にとって、誇りに思える仕事です」

 まさに着エロアイドルの鏡とも言えるコメントをする春野さんだが、芸能に入った当初から着エロの仕事をしていたわけではなかった。

◆20歳で事務所に勧められグラビアの道へ

「もともと大学で舞台や映像の勉強をしていて、女優業に興味があって。それで大学生の時にホラー映画のゾンビ役のオーディションを受けたんです。オーディションは残念ながら落ちてしまったのですが、そのオーディションがきっかけで芸能事務所に所属することになりました。所属後もホラー映画に出演する機会が多く、女優として活動してましたね」

 事務所に所属してから約1年後、20歳の時に事務所からグラビアの仕事が舞い込んできた。

「私のGカップをグラビアで生かしてみないかって言われて(笑)私は女優になりたかったから、正直グラビアをやるって言われた時は悩みましたね。でも芸能で生き残っていくためには女優以外もしなければならないだろうし、今のうちに免疫をつけないとダメだと思って。何が自分に合うかよくわからないけど、とりあえず色々広く浅くやってみようって思ったんです。チャレンジしてみたかった。だからOKしました」

◆最初のDVDでいきなりの壁ブラ

 最初のDVD は沖縄での撮影だった。しかし、マネージャーは付いてこなかったという。

「やっぱり付いてこないのって普通じゃないんですかね。他にも担当している子たちいるし、沖縄だから大変なのかなって思って受け入れちゃってました。グラビアも初めてで色々わからなかったんですけど、グラビアのDVDをぽいって渡されて、これ見て勉強してねーって、それだけでした」

 飛行機を使わなければ帰れない場所で、大人に囲まれグラビア撮影をしなければならなかった彼女。トラブルはなかったのだろうか。

「最初のDVDだからもっとアイドルっぽいイメージ映像だけかと思ってたんですけど、いきなり水着を脱いでおっぱいを壁につけてって言われて。最初のDVDで壁ブラをするのはかなり抵抗があったのですが、マネージャーさんもいないしそういうものなのかなって。そしたら撮影終えた後にマネージャーさんに、そこまでやらなくて良かったのに~って言われちゃいました。だったら事前に言ってよ!って感じですよね」

 デビュー作から露出多めだったためか、DVDはかなり売れたという。その後もDVDのオファーは続き、出すたびにどんどん過激になっていった。

◆グラビアなら誰にも負けない

「2作目からはジャケ写が手ぶらになったりと、露出は増えましたね。あと3年くらい前からは着エロと呼ばれるような過激なDVDを出すようになりました。セクシーなことばかりやりすぎるとくる仕事もこなくなるんじゃないかなっていうのもあったんですけど、とにかくグラビアが楽しくて。

本当は役者志望なのに、自分の中で自信が持てる仕事はグラビアなんですよね。グラビアなら、誰にも負けない自信があります」

 キラキラしたまなざしでそう語る彼女。最初は抵抗があったグラビアだが、現在はファンに喜んでもらいたいと自ら望んで過激路線にしているそう。彼女にとって、グラビアの魅力とはなんなのだろうか。

◆グラビアは自分を芸能人でいさせてくれる

「グラビアの魅力は、やっぱり自分が主演になれることかな。普段は自分が何を考えているのか、心の中で何を思っているのかとか、感情はあまり出さないんですよ。でもグラビアなら、いつも見せない内に秘めたものを解放できる感じがするんです。グラビアのDVDだと自分だけを撮ってくれる監督さんだから、ダメ出しをあまりされないしすごく楽しいんです」

 女優の仕事などで主演になる機会があまりない彼女の場合、いきなり主役としてちやほやされるDVDの仕事はやはり衝撃的だったようだ。さらに彼女はこう続けた。

「あと私のDVDが店頭に並んだり、イベントでファンの人がずらっと並んでくれていたりすると、芸能界の仲間入りができた気がして嬉しい。だからこそ、ちゃんと仕事しなきゃと思って新しいDVDを撮影するたびについついサービスしちゃう。それでどんどん過激になっていっちゃうんですよね(笑)そんなに見せなくていいのにーってよく言われてます」

◆事務所の意向でDVDはいつも痴女系

 そんなサービス精神旺盛な彼女に、これはできないというNG項目があるかを聞いてみた。

「うーん、股間を出すのはただのエロになるから面白くないと思います。ちょっと見えたかな?あれ?ってぐらいがちょうどいいかなって。チラリズムですね(笑)あとおもちゃもあまり好きではないので使ってないです。私としては、それくらいですかね。」

 では、事務所からのNG項目はあるのだろうか。

「事務所にはモロ見えと犯されるようなシチュエーションはダメって言われてます。悲壮感を持たせたくないんですって。だから私、いつも『痴女』になってるんですよね(笑)この前は人妻役だったんで、今度はお母さん役をやりたいなって思ってます」

◆女優としてなら絡みも挑戦したい

 彼女はNG項目を説明し終えると、続けてこう話した。

「あ、でもDVDならそこまでですけど、女優としてなら脱ぐことに全然抵抗はありません。絡みもOKですよ。AVみたいに意味もなく脱ぐのには抵抗があるんですけど、映画やドラマみたいにストーリーがあって、ここで脱いで、こういう気持ちになってっていう一連の流れがあればいつでも挑戦してみたいです」

 女優・春野恵としてならば、濡れ場も覚悟している。芸能で生きていこうという彼女の強い意志を感じた。

◆グラビアに命を与えてもらった

 最後に、グラビアをオファーされた時に戻れたら、またグラビアをやっていたかどうかを聞いた。

「やっていたと思います。ただ次は自分を大切にしたいから、最初から脱ぐことはしないです。脱ぐのを控えめにしていたら、もうちょっと可愛い系の方向性で行けたかなって思うんで。だから、事務所の人にちゃんと沖縄に付いてきてって言いたい(笑)」

 最初のDVDであそこまで露出をしていなかったら、今の自分とはまた違うキャラであったと思うと自己分析をする彼女。やはりグラビアをどのような形でスタートしたかで、タレントとしての方向性が変わってくるようだ。

「あの時こうだったら…と考えることもありますけど、なんだかんだで今が一番楽しいし、戻る必要はないんですけどね!私はグラビアっていう仕事に命を与えてもらったと思ってます。だからやんなきゃ良かったなって思ったことは一回もありません。自分を誇りにこれからも頑張ります!」

 女優を目指し芸能界に入った彼女だったが、今はファンを幸せにできるグラビアに居場所を見つけた。まだ発展途上中の彼女を、ファンとともに見守っていきたい。

<取材をした女性:春野恵さん>
ニックネーム:はるのん、生年月日:1988年6月26日、血液型:B型、出身地:静岡県、スリーサイズ:B95(G)W58H88、事務所:株式会社ルーナファクトリー
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