今回は、ミリタリーアウターの基礎知識編。
Flight Jacket
MA-1 ミリタリーアウターの王道にして代表格
ナイロン製フライトの最高峰として最もポピュラーなアウター。B-15シリーズの後継機として'52年に登場し、CWU-45Pの開発までマイナーチェンジを繰り返しながら採用されたロングラン機でもある。完成度も高く、ファッションショーンにも大きな影響を与えており、近年ではニットなど異素材をボディに配した変わり種も多数登場している。
【豆知識】
裏地のオレンジは「パイロットの視認性を高めるため」
裏面(正確にはリバーシブル)にレスキューオレンジが採用されたのは、'61年頃の後期モデルからと言われている。



Flight Jacket
M-65

フィールドジャケットの完成形にして、人気ブランドでも度々リノベーションされている定番。'41年に世界初のフィールドジャケットとして登場したM-41から数々の変更を加えて’65年に完成。今日もなお採用され続けている現役バリバリ。新作ではシルエットを現代風にしたり素材に変化をつけるなど、アレンジされたものも数多く散見される。
【豆知識】
ファーストモデルにはエポーレットが付いていなかった
ミリタリー然としたディテールとして象徴的なエポーレットだが、'65年から2年間配給された1stでは付いていない。付いていないから偽物…ではなく、実はレアものだったのだ!


Navy Jacket
N-1(デッキジャケット)

第二次大戦後期から朝鮮戦争期にかけてアメリカ海軍の甲板作業用として配給。ネイビーブルーは'44年、カーキは'45年に支給。表地にはジャングルクロスと呼ばれるコットングログラン、裏地には遮風性と保温性に優れたアルパカ地を使用するなど、機能性の宝庫でもある。
【豆知識】
ネイビーブルーとカーキでは、色だけでなくデザインも違う
袖口裏のアルパカの省略、ライニングわき下と裾コード部のループの簡略化、アイレットの位置&サイズ、背中のマーキングで違いが。

