ボリビア、ドル代替としてテザー決済が台頭…トヨタ・ヤマハも参加

ボリビアにおけるドル不足が深刻化する中、グローバル自動車メーカーがステーブルコインを採用した。

21日(現地時間)、コインテレグラフはボリビアのトヨタヤマハ、BYDがテザー(USDT)決済を正式に許可し始めたと報じた。
これは同国におけるステーブルコイン導入を加速させる重要なマイルストーンと評価されている。

テザーの最高経営責任者(CEO)であるパオロ・アルドイノ氏は同日、「ボリビアでテザー決済が可能になった」と明らかにした。暗号資産セキュリティ企業ビットゴー(BitGo)は20日、現地で初のトヨタ車両がUSDTで購入されたことを確認した。

アルドイーノ氏が共有した写真には、USDTを「簡単で、速く、安全な決済手段」と案内するディーラーシップの看板が写っていた。ビットゴーは「テザーおよびトヨタ・ボリビアと協力し、自己管理(Self-Custody)をサポートし、決済が円滑に行われるようシステムを構築した」と説明した。

ボリビアは2024年6月、銀行がビットコインとステーブルコイン取引を処理できるように許可し、長年の暗号資産禁止を解除した。その後3月、国営石油・ガス企業YPFB(Yacimientos Petrolíferos Fiscales Bolivianos)が燃料輸入決済に暗号資産を使用する政府承認を得て、本格的な導入が始まった。

ボリビアの外貨準備高は2014年7月の127億ドルから2024年8月には1億7100万ドルへと98%急落した。公式通貨ボリビアーノは依然として最も広く使用されているが、購買力低下の懸念が高まる中、国民はドルやステーブルコインのような安定した代替手段を好むようになった。昨年7月、ボリビア中央銀行はエルサルバドルと協定を結び、「暗号通貨は法定通貨に対する実質的で信頼できる代替手段」と評価した。現在、ボリビアの空港内の一部店舗では、基本的な生活必需品をUSDTで価格設定して販売している。
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