ぶりっこキャラでブレイクしたTBSの田中みな実アナウンサーは、9月いっぱいで同局を退社することを25日、発表した。今後はフリーアナ・宮根誠司らが所属する芸能事務所、テイクオフでフリーとして活動する。

 田中の退社の背景には、局内での孤立があると指摘されている。特に1年先輩の加藤シルビアらを筆頭に、先輩・後輩アナからの彼女に対する嫉妬や嫌悪感は強く、居心地が良くなかったともいわれている。ただ、それ以上に大きかったのが、“TBSの女帝”といわれる長峰由紀アナから、田中のアイドルっぷりが毛嫌いされていたことだといい、その象徴的な出来事が“みな実の号泣騒動”だったという――。

「1、2年ほど前ですが、ある番組で『私の恩人紹介』という趣旨の企画がありました。そこで田中は、新人時代に指導してもらった長峰さんに、『大変お世話になりましたので、私の恩人として出演していただけませんか?』と直談判したそうなのですが……」(テレビ局関係者)

 長峰から、「なんで恩人が私なの」「それを言うなら、私はあなたをアイドル気取りのアナに育てた覚えはない」などと、けんもほろろにNGを突きつけられたという。同関係者は「さすがに田中も絶句。ひとりでぼろぼろ涙を流して号泣していたそうです」と明かす。

 もともと長峰は、厳しい指導で知られている。田中にも「原稿読みが甘い」「トークの間が悪い」などとダメ出しをしていたようだ。特に長峰は、女子アナのアイドル的な売り出し方に猛反対しており、元TBSアナの小島慶子が同局からフリー転身後、週刊誌でグラビアを披露した際も「恥ずかしくないのかしらね」などと首をかしげていたという。長峰のTBS内でのポジションは、先日発表された人事異動で、日本テレビのアナウンス部長の職を解かれて子会社へ出向となり話題を呼んだ木村優子のそれと似ている。木村も女子アナのアイドル化に猛反発していたといわれているからだ。

 女子アナのアイドル化をめぐっては賛否両論あるが、あるフリー女子アナによれば、2000年あたりからテレビ局におけるアナウンサーの教育方針が激変したという。

「現在30代後半以上のベテランアナは、新人時代に『アナとは原稿をしっかり読むのが仕事』と教えられてきた。一方、2000年あたり以降の入社、つまり現在20~30代前半の若手・中堅アナは、新人時代から局にアイドル的な売り出し方を強いられてきた。なので、長峰さんが苦言を呈すのは当然ですが、若手・中堅アナにしてみれば、局の方針に従わざるを得ない。まあ、田中さんはアイドル路線を楽しんでいたようですが(笑)」

 元TBSのアイドルアナといえば、現在フリーの小林麻耶は12年、TBS時代のいじめを自ら暴露し大騒動になったが、小林をいびっていたひとりが長峰だったとされる。

 25日、自身のブログで「入局以来大変お世話になった職場を離れることはとても寂しいです」と心境をつづった田中。だが、20代の同僚アナだけでなく、ベテランアナたちからも煙たがられていたとしたら、退社が決まってホッとしているのかもしれない。
(文=編集部)

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