フジテレビ毎年恒例の番組『27時間テレビ』が、今年は7月26日夜18時30分~『武器はテレビ。SMAP×FNS 27時間テレビ』と題して放送されている。
昨年の『27時間テレビ』のオープニングでは、森三中やオアシズをはじめとする女性お笑いタレントや明石家さんまなど数多くのタレントが豪華なスタジオに集結し、全国のFNS系各局と中継を結ぶ“お祭り騒ぎ”な演出だった。そんな昨年から今年は一転し、番組は『SMAP生前葬』と銘打たれた、出演者はVTR出演を除きほぼSMAPの5人のみのコーナーからスタート。暗いスタジオで草なぎ剛【編註:「なぎ」の正式表記はゆみへんの漢字】や稲垣吾郎が事故による過去の活動自粛に関する質問に答えたり、1996年に森且行さんがSMAPを脱退した時の心境を中居正広が語るなど、物々しい雰囲気のオープニングとなった。

 その後も、『ドキッ!丸ごと水着 SMAPだらけの水泳大会』『SMAP全員出演ドラマ』とコーナーは続き、最後は『怒涛の超豪華 SMAPノンストップLIVE!』で締めくくられるなど(予定)、とにかく“SMAP一色”の27時間となっている。

 フジの『27時間テレビ』といえば、昨年はお笑いタレント・加藤浩次(極楽とんぼ)がアイドルグループ・AKB48の渡辺麻友の顔を踏んだ件が放送倫理・番組向上機構(BPO)の審議対象になったり、2003年には落語家・笑福亭鶴瓶が股間を露出するなど、しばしば放送事故が発生することでも知られている。そんな『27時間テレビ』だが、今年も放送開始直後から2件、放送事故と受け取れる事態が発生したとテレビ局関係者は解説する。

 まず1件目は、『水泳大会』のコーナー開始直前、SMAPより一足早く会場入りしたフジの番組『めちゃ×2イケてるッ!』出演メンバーと中継で結ぶシーンの中で起こったという。

「昨年の『27時間テレビ』で“AKB48顔踏み事件”を起こした加藤浩次がさっそく、『めちゃイケ』メンバーたちが裸にガウンをまとう姿を『汁男優みたい』と表現し、さらにスタジオのSMAPに向けて『早く来ないと“出ちゃい”そう』などと発言しました。『汁男優』とは成人向け映像作品に登場して特定の役割を担う男優を意味する言葉ですが、深夜の時間帯ならまだしも、夜7時台という浅い時間帯を考慮すると、放送事故と呼べるのではないでしょうか」

 さらに2件目は、同じく『水泳大会』の相撲対決で起こったという。

「SMAPの木村拓哉とお笑いタレント・三中元克の対戦シーンで、木村が着用する水着のわき腹部分が破れ、ひっかき傷で大きく赤く腫れあがっていました。さらに木村の足の太ももにも、血で滲んだひっかき傷が長く複数本できていましたが、バラエティ番組で出演者が血を流すというのは明らかに放送事故に当たります。木村は現在フジで放送中の連続テレビドラマ『HERO』に主演中ですが、もし顔に傷ができたら大惨事です。

そのため、事前に出演者らの爪のチェックや、指に保護材を装着するなど最低限の処置を行う必要がありました。もし現場のスタッフがそれを怠っていたとしたら、今回のフジの制作体制はずさんとの批判は免れません」(同)

 フジの『27時間テレビ』にとって、放送事故はいわば名物になりつつあるのかもしれない。
(文=編集部)

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