9月17日、「第5回AKB48じゃんけん大会」が東京・日本武道館で開催され、NMB48・SKE48の渡辺美優紀が優勝を果たした。渡辺といえば、今年の「AKB48 37thシングル選抜総選挙」では18位に輝いているNMB48の看板メンバーの一人。
「じゃんけん大会」は、第1回こそ内田眞由美という当時無名のメンバーが優勝したが、以降は篠田麻里子、島崎遥香、松井珠理奈という主力メンバーが優勝している。
 
 そのため、毎年じゃんけん大会では“やらせ疑惑”が浮上するが、実際にはどうなのか。元AKB48関係者が話す。

「これだけ毎年有力メンバーが優勝するわけですから、疑惑が出るのは当然です。確率論的にもおかしいわけですから。やらせがあるのかは関係者ですらわかりませんが、第1回大会で内田が優勝したとき、総合プロデューサーの秋元康さんは内田の話題にはほとんど触れなかったですし、終始ムスッとしていました。ある意味、内田の優勝がその後のじゃんけん大会を変えたのです」
 
 AKB48は8月発売のシングルCD『心のプラカード』が発売初週に100万6,000枚を記録。これで18作連続、通算19作目のミリオンセラーとなった。初めて100万枚を突破したのは、2010年10月発売の『Beginner』だが、その次の『チャンスの順番』は約70万枚に終わっている。実はこの曲こそが、第1回大会で優勝した内田がその“報奨”としてセンターを務めたシングルだったのだ。

「これがミリオンだったら、『心のプラカード』で20作連続になっていたわけです。もちろん内田一人の責任ではありませんが、この事実が他のメンバーに与えた影響は大きく、『じゃんけん大会で優勝して、センターを務めたシングルが売れなかったらどうしよう』という気持ちを持つようになったのです。
実際、2回目以降は大会が近づくと、『私はまだセンターになれるほどの器じゃない』『私はセンターにふさわしくない』などと話すメンバーがたくさん出ます。『選抜には入りたいけど、じゃんけん大会で優勝はしたくない』というのが本音なんです。あまり有名ではないメンバーは、優勝に近づけば近づくほどセンターを務める曲のミリオン記録のプレッシャーを感じる。

 しかも今年の大会の優勝メンバーは、AKB48としての曲ではなくソロCDが発売されるため、露骨に自分の人気の高低がセールスに表れてしまう。そうした背景が自然とメンバー間の駆け引きや暗黙の了解などを生み、2回目以降は主力メンバーが優勝するような流れがつくられているのだと思います。まさに“内田眞由美の呪い”が生んだやらせ疑惑といえます」

 毎年のようにやらせ疑惑がネット上などで盛り上がるのも、AKB48グループが注目されている証しなのかもしれない。
(文=編集部)
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