ジャニーズ事務所は7月9日、創業者のジャニー喜多川社長が亡くなったことを発表。偉大な功績を残してきた人物だけに、インターネット上ではジャニー氏に対する惜別と評価の声が溢れ返っている。
事務所の発表によると、ジャニー氏の死因は解離性脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血。6月18日に倒れて救急搬送されて以降、ジャニー氏の病室にはタレントやJr.が入れ替わり立ち替わり見舞いに訪れたという。通夜・告別式については「タレント達とJr.のみで執り行う家族葬とさせていただきます」とした。
ジャニー氏の訃報を受けて少年隊の東山紀之は、10日放送の『グッド! モーニング』(テレビ朝日系)で「このエンターテインメントの世界では一番の方だと思うので、僕らはその精神を受け継いで明るく楽しくやっていく」とコメント。『ビビット』(TBS系)ではTOKIOの国分太一が、「エンターテインメントの素晴らしさ、そしてこの仕事の意欲、難しさ、たくさんのことを教えてもらいました」と、涙ながらに語っている。
ジャニーズ事務所を立ち上げたジャニー氏の功績は数知れず、SMAPやKinKi Kids、嵐など国民的グループやアイドルを多く輩出。またギネスワールドレコーズから、「最も多くのコンサートをプロデュースした人物」「最も多くのナンバーワン・シングルをプロデュースした人物」「最も多くのチャート1位獲得アーティストをプロデュースした人物」として認定されたことも話題を呼んだ。
輝かしい功績が評価される一方で、ジャニー氏には所属タレントに対する性的行為などの噂がつきまとった。1999年に「週刊文春」(文藝春秋)がジャニー氏を特集した際には、ジャニーズ事務所が名誉棄損を訴えて裁判へと発展したが、最終的に最高裁でジャニー氏のセクハラ行為が認定されるに至った。また2005年には、元光GENJIの木山将吾が、『SMAPへ ―そして、すべてのジャニーズタレントへ』(鹿砦社)を出版し、そのなかで性的被害について明かしている。
ネット上には「これほどの慧眼を備えた人は2度と出てこない気がする」「私の青春が彩られたのは、ジャニーズアイドルがいたからこそ。本当に偉大な人でした」と称える声で溢れ返ったが、一方で「良い話ばかりが取り上げられて、マスコミが事務所側に忖度している印象」といった声も多い。
また「日刊ゲンダイDIGITAL」は10日、「ジャニー氏の訃報」解禁時刻が9日の23時30分に設定されていたと報じ、情報統制を図った事務所の対応に疑問の声を上げる人も見られた。
ジャニーズ事務所の経営体制や今後については、さまざまな憶測も飛び交っているが、今は故人の安らかな眠りを心より祈りたい。
(文=編集部)