ハンバーガーチェーンのモスバーガーが苦境に立たされている。同チェーンを展開するモスフードサービスが発表した2019年3月期連結決算によれば、純損益は9億円の赤字。
業績に大きな影響を与えたと思われるのが、昨年8月、関東甲信地方の複数の店舗で発生した食中毒問題。モスバーガーはこれまで、“値段は少し高いが高品質”というイメージで地位を築いてきただけに、それを脅かす衛生管理上のトラブルが、客足を遠のかせる決定的な要因となってしまったようだ。
このように低迷にあえぐモスバーガーだが、同チェーンでしか食べられないようなメニューが数多くあるのも事実。一度食べればファンになってしまうであろう魅力的な商品も存在しており、食べずにスルーしてしまうのは、あまりに惜しいのではないか。
そこで今回は、「この夏、買うべきモスバーガーの商品5選」を「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が独断でセレクトした。この記事をチェックすれば、きっと今すぐにでもモスバーガーに行きたくなるはずだ。
海老カツバーガー/390円(税込、以下同)揚げ物が挟まれているバーガーは、油のせいで胸やけしそうで、夏に食べるには不向きだと考えている人もいるかもしれない。しかし、モスバーガーの「海老カツバーガー」には、低脂肪な海老のカツが使われているだけでなく、たっぷり乗ったキャベツによりさっぱり感がプラスされているため、脂っこさはほとんど感じない。
レモンタルタルソースにも酸味があり、夏にも合うこと間違いなし。海老カツのサイズも大きく、390円とは思えないボリュームなので、コスパ面からもおすすめできるメニューだ。
テリヤキバーガー/360円モスバーガーが他チェーンに先駆けて1973年に開発して以来、すっかり看板商品となっている「テリヤキバーガー」は、鉄板メニューとして外せない。
醤油に加え、隠し味として味噌が使用されている甘辛いオリジナルソースは、深いコクのある仕上がり。さらに、ソースと相性抜群のシャキシャキレタスがハンバーガーパティと一緒に挟まれているため、夏でもしつこさとは無縁なまま食べきることができるはずだ。
日本人なら誰もがおいしいと感じるようにチューンナップされているこのバーガーを味わえば、「さすがテリヤキバーガーの元祖」と感心すること間違いなし。モスバーガーが苦境にある今だからこそ、応援の意味を込めて購入してみてはいかがだろうか。
モスライスバーガー海鮮かきあげ(塩だれ)/340円数あるハンバーガーチェーンのなかでもモスバーガーの専売特許となっているのが、お米を使ったバーガー。1987年に、同チェーンが焼きおにぎりを参考に生み出した「モスライスバーガー」は、いまや押しも押されもせぬ定番メニューとなっている。
特におすすめなのが、「モスライスバーガー海鮮かきあげ(塩だれ)」。香ばしいかきあげには、海老やいかといった魚介類と、枝豆や人参などの野菜がふんだんに使われており、まるで高級なかきあげ丼を片手で持っているかのような感覚を得られるだろう。
また、かきあげにかかっている特製の塩だれは上品な味わい。しっかりとした塩味がありながら、非常にあっさりとしているので、揚げ物だということを意識せずに食べられるはず。身体から流れ出る汗のせいで、塩分不足になりがちな夏にぴったりの逸品だ。
チキンナゲット(5コ入り) ※ソース別売/320円使われているのが若鶏の胸肉とは思えないほどジューシーな「チキンナゲット」も、モスバーガーを訪れた際には、ぜひ注文してほしいメニュー。
「バーベキューソース」と「マスタードソース」がそれぞれ別売り(40円)なので、どちらかのソースを一緒に頼めば360円と、やや高くなってしまうのがネックではある。だが、衣が薄く脂っこさが皆無で、絶妙にスパイスが効いたこの商品を食べれば、その値段にも納得すること請け合いだ。
ソースでおすすめなのは、酸味と辛味がきちんと感じられるマスタードソース。大人の味わいなこのソースをチキンナゲットにつければ、晩酌のビールのお供にもなるだろう。
モスシェイク ストロベリー(無果汁)(S)/250円ほかのハンバーガーチェーンでシェイクを飲んで、その甘さや風味に苦手意識を抱いているという人に一度お試しいただきたいのが「モスシェイク ストロベリー(無果汁)」だ。
甘すぎないシェイクに、ストロベリーの爽やかな酸味が追加されているので、まさに夏にうってつけなメニューとなっている。この商品を飲めば、モスバーガーのシェイクが他チェーンとはひと味もふた味も違うということが実感できるだろう。
ここまで、実食した感想やインターネット上の評判をもとにモスバーガーのメニューを5つ紹介してきたが、いかがだっただろうか。経営的にはピンチに陥っているが、商品の質は相変わらず高水準をキープしている。この記事をきっかけとして、ぜひモスバーガーに足を運んでみてほしい。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)