株式会社メルカリが2013年7月にサービスを開始したフリマアプリ「メルカリ」。日本国内でのダウンロード数は7000万を突破し、累計出品数は10億点にものぼるという。
圧倒的な利用者の多さと、それに伴う商品数の豊富さが魅力のメルカリは、今はもう市場で見かけることのないお宝アイテムから、多種多様なカテゴリーの新作アイテムまでさまざまな商品を網羅。思わぬ掘り出し物を見つけられる、まさにフリマ感覚が楽しいサイトだ。
しかし、これだけ多くの利用者がいると、ちょっと怪しげな商品も出回っている。小中学生の子供を持つ保護者向けに読書感想文や図工作品などの「夏休みの宿題」の完成品が出品されてたり、ビジネスパーソンをターゲットに「通勤ラッシュ時の普通列車の座席に座れる権」が販売されるなど、ネタなのか本気なのかわからないモノもある。
そんなトラブルを起こしそうな一部のアイテムも含め、とにかく数えきれないほどの商品が売られているのが魅力のメルカリだが、無数の商品の中から目当ての商品、しかも良品を見つけるというのは、なかなか骨が折れる作業。そんなメルカリで、安心に、そして賢く買い物をするコツをご紹介しよう。
出品者のプロフィールは必ず確認多くのフリマアプリでは取引完了後に、相手の対応を「良かった」「普通」「悪い」の3段階で評価している。その評価によって、優良な出品者かどうかを見極める指標になるのだ。メルカリはまさにこの記載通りで、「良かった」「普通」「悪い」の3段階で、取引完了後に対応がどうであったかを評価される。
この評価欄や過去の取引のコメントなどを参考にして、出品者がどんな取引をする人なのかを探っていくのが、基本にして王道な買い物法だ。もしも悪い評価が多い相手なら即購入せず、メッセージなどをやりとりして相手が信頼に足る人物かどうかをみてみるのもいいだろう。
さらに、出品者のプロフィール欄にも、取引に関するさまざまな情報が記載されていることが多い。
プロフィール欄のチェックが欠かせないのは、相手の取引履歴の確認だけが理由ではない。出品者の中には、「購入前に必ずコメントを!」というような、独自のルールを設定している出品者も多いからだ。
こうしたルールは、メルカリのユーザー数が増え、悪質な利用者も交ざってきたことから、自衛のために設けている人が多い。メルカリの運営が謳う「申請無しで即購入可能」という気軽さは、メルカリ最大の武器でもあるが、トラブルを生みかねない、諸刃の剣なのだ。取引経験の浅い若いユーザーや、初心者ユーザーがどんどん増えているメルカリ内で、トラブルを未然に防ぎたいと思う出品者の立場になれば、ローカルルールを設定したくなる気持ちも理解できる。
見方を変えると、自衛のための独自ルールを決めているユーザーは、安心安全な取引を望んでいるユーザーということ。つまり、自分が丁寧で誠実な対応を求めている分、購入者に対しても同じように接してくれる優良ユーザーの可能性が高いというわけだ。
もちろん、自分だけに都合の良いルールを提示するユーザーもいるので一概にはいえないが、郷に入っては郷に従えの精神で、ローカルルールには従っておくほうが安全である。
「写真検索」で、検索時間を節約とにかく出品数が膨大なメルカリ。
欲しい商品をスムーズに見つけるために試してみてほしいのが、「写真検索」だ。メルカリには、欲しい商品の写真を撮るだけで、キーワードなどを入力せずとも目当てのアイテムを探せるという機能がついている(2019年6月現在ではiOS版のみ、Android版などには追って搭載予定)。
これなら、画像ひとつで簡単に欲しい商品を見つけ出すことができ、時間も節約できる。さらに、写真での検索であれば、「商品名がわからない」「ブランド名がわからない」というアイテムを探すことも可能になり、無駄な時間だけでなく、検索におけるストレスもカットできるのだ。
この便利な検索機能はAI技術が活用されており、2013年のサービス開始から今日までに出品されてきた10億点以上もの商品データから、画像と同じものを選出してくれる仕組みとなっている。ユーザー数の多さに比例したビッグデータを保持するメルカリだからこそ実現する機能といえるだろう。
ちなみに、メルカリは出品においても写真を撮るだけで解析が行われ、商品の情報が出る。本やCDなどバーコード付きのアイテムであれば、作者、販売元、定価など、より詳細な情報が自動で入力されるので、購入だけでなく、出品時にも手間を短縮できるのがうれしい。多くの利用者を抱えるメルカリだからこそ成し得る便利な機能を駆使して、快適にショッピングを楽しもう。
(文・構成=清談社)