コンビニエンスストアのファミリーマートは、国内に1万6000店舗以上(2019年8月末日現在)も展開している巨大コンビニチェーン店として、セブン-イレブン、ローソンに並ぶ“3強”の一角を担っている。
10月から600店舗以上で営業時間短縮実験の実施を発表するなど、「脱24時間営業」の流れも出てきている昨今だが、忙しいビジネスパーソンのなかには、ファミマのフードメニューで朝食、昼食、夕食、夜食とお世話になっている方もいることだろう。
そこで今回は、「この秋、買ってはいけないファミマの食品」として、「Business Journal 買うべき・買ってはいけない調査班」が5品を厳選した。仕事の活力を養う食事できちんと満足感を得るために、避けたほうがいい商品を知っておいて損はないだろう。
【この秋、買ってはいけないファミマの食品5選】
バターコーヒーバニラ風味/198円(税込、以下同)アメリカ発祥のバターコーヒーとは、コーヒーに上質なバターやオイルを溶かしたもの。そして、こちらの「バターコーヒーバニラ風味」は、3種類のコーヒー豆を使用したコーヒーに、グラスフェッドバターとMCTオイルが使用されており、砂糖は不使用だがバニラの風味と甘味料でほんのり甘い仕上がりとなっている。
実際に飲んでみた感想としては、カフェオレのような味なのだが、どことなくオイル感がある。ストレートに「まずい」というほどではないものの、不思議な味わい。この微妙な味を飲むのであれば、普通のカフェオレを飲むことをおすすめする。
もちろん、味覚に関しては個人差があるため、この「バターコーヒーバニラ風味」を非常に美味しいと感じる方もいることだろう。気になる方は、一度、ご自身の舌で確かめてみていただきたい。
銀鮭の塩焼き/298円パック入りで冷蔵の「銀鮭の塩焼き」が1切れ298円――。加工の少ない魚がコンビニで手に入るというのは貴重ではある。
だが、焼く手間はかかるもののスーパーなら1切れ100円前後で銀鮭を買えるし、昨今のスーパーの激安弁当なら300円以下で焼き鮭弁当を買うこともできる。そういった観点から考えると、どうしてもコスパの悪さが気になってしまう食品であることは間違いない。
試食してみたところ、塩味はかなり薄めなので、醤油や塩をかけるなど好みで味を変えやすいというのは良い点だが、やはり値段の高さが気になってしまう。
スパイシー辛辛豚らーめん/278円「辛辛魚らーめん」で有名な名店「井の庄」と、濃厚豚骨がウリの名店「一笑」が、ダブル監修を務めたファミマとのコラボ創作ラーメン。「辛辛魚らーめん」が大ヒットした流れを汲んでの発売となったのだろうが、残念ながら「辛辛魚らーめん」と比べると味が劣るとの声が多数あがっている。
言うまでもないかもしれないが、辛いものが得意でない方は要注意。大ヒットした「辛辛魚らーめん」も辛いものが苦手な人は悶絶するほどだが、この「スパイシー辛辛豚らーめん」も、それに匹敵する辛さだ。
実食した感想としては、ノーマルの状態でもかなりの辛さだが、付属の「後入れかやく入スープ」を投入すると、辛さレベルはさらにアップ。半分入れただけでも衝撃的な辛さになるので、辛さに耐性がある方でも様子を見ながら少しずつ入れたほうがいいだろう。辛辛シリーズが流行っているからといって、辛さに自信のない人が興味本位で安易に手に取ってしまうのは危険だ。
タピオカパフェ ~カフェラテ~/258円この「タピオカパフェ ~カフェラテ~」は、カフェラテプリンの上にタピオカとコーヒーゼリーをトッピングしたスイーツ。タピオカ系の商品ではミルクティー味のものが圧倒的に多いが、こちらはカフェラテ味のため、ややレアである。
問題は、上に乗っているタピオカだ。タピオカといえばモチモチとした食感が要だが、こちらはタピオカ専門店のソレとはほど遠く、実食した感想は、“タピオカ風こんにゃくゼリー”といった食感。そもそもタピオカは冷やすと固くなってしまう性質なので、冷蔵保存には向いていない。クオリティーの低いタピオカが載ったカップゼリーとして考えると、258円は高めである。
瀬戸内産レモン風味の厚切りスモークタン/194円タンといえば歯ごたえのあるものを期待する人が多いだろうが、この「瀬戸内産レモン風味の厚切りスモークタン」は単刀直入に言って拍子抜けするほど柔らかい。塩気の強い味付けなのでおつまみにはちょうどいいのかもしれないが、タンの保存期間を延ばすための添加物が多い点も理解して購入すべきだろう。
また、豚のタンだからなのか、脂肪感の強い部位は若干の臭みが感じられることも気になる点であった。そう考えると、レモン風味にしてあるのは、そういった肉の臭みを誤魔化すためなのかと穿った見方もできてしまう。
コンビニのフードメニューのクオリティーは年々上がっており、もちろんファミマの食品も美味のものが多いが、今回紹介したように人を選ぶものも少なからずあるのは事実。しかし当然、味覚には個人差があるものだし、あくまで「買うべき・買ってはいけない調査班」の独断によるセレクトなので、ひとつの参考程度に考えていただければ幸いだ。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)