ただの“親子げんか”ではすまない事態になりつつある――。
3日発売の「週刊文春」(文藝春秋)は、国民的テレビドラマ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)に出演するえなりかずきが、劇中で母親役を演じる泉ピン子を“共演NG”にしているという“衝撃スクープ”を報じた。
脚本を担当する橋田壽賀子氏は「文春」の取材に対し、「一緒に出るとえなり君がおかしくなるんですって。発疹が出たり」「それを聞いて私、えなり君にものを言うのも嫌なのね」と認め、2人が共演するシーンを描けないため、脚本執筆に支障が生じていると明かしている。
えなりは5歳のときから『渡鬼』に出演し、2人は30年近く中華料理店「幸楽」を舞台に親子を演じてきたことになるが、テレビ局関係者は語る。
「泉とえなり、というか、えなりのマネージャーを務める実母の確執は、今に始まったことではありません。えなりが子どもの頃から、泉はえなりに肩を揉ませたり、躾のようなことを細かく言ったり……。それだけならまだしも、シャネル好きの泉が、えなりの母に“あなたもステージママなんだから、もっと良い身なりをしなきゃ”という感じで、自分が所有するシャネルを安く買わせたりして、そんな泉の言動をえなりの母はずっと煩わしく思っていたようです。
もっとも、泉に悪気はまったくなく、すべて純粋な好意からやっていた可能性も十分あり、なんとも言えませんが。泉はああいう性格なので、“子ども”のえなりに良かれと思って、思ったことをなんでも言ってしまっていた部分が、結果的にこういう結果を招いたというのが真相みたいです」
八方塞がり橋田氏は「文春」の取材に対し、「嫌な人は(劇中で)すぐ出張させたり、殺しちゃったりしちゃうんですけど」と語っているが、ドラマの主人公を演じる泉との共演が嫌なら、えなりのほうが出演を辞退すればすむ話のようにも思えるが、別のテレビ局関係者は語る。
「えなりサイドとしては、これ以上『渡鬼』に出ると、劇中で演じる眞役の色が付き過ぎるということで、もう『渡鬼』には出たくないというのが本音のようです。とはいっても、俳優活動の恩人である番組プロデューサーの石井ふく子さんから声がかかれば、断るわけにはいかない。さらに、『渡鬼』が嫌だといっても、じゃあ『渡鬼』以外で目立った仕事があるのかといえば、そういうわけでもなく、結局は出ざるを得ないという、なんとも八方塞がりの状況なんです。
では、この奇妙な現状が打開される可能性はあるのだろうか。
「この業界の人なら誰が見たって、こういう状況をつくったえなりの母が悪いですよ。やっぱり今のえなりがあるのは、泉、橋田さん、石井さん含めて『渡鬼』という存在に育てられたからこそ。きちんとえなり本人が泉や橋田さんに頭を下げれば、すべて丸く収まる話。今のままでは、業界内でも“えなりは不義理”というイメージが残ったままで、今後の仕事にも支障が出てくるでしょう。このままでは、えなりは業界内で孤立してしまいますよ」(同)
多くの『渡鬼』ファンが、えなりと泉が共演する日を待ちわびている。
(文=編集部)