12月4日から動画配信サービス・dTVで配信される、Kis-My-Ft2の二階堂高嗣と北山宏光の主演ドラマ『快感インストール』。同ドラマの「女性のおっぱいに触れるとその女性の快感シーンを自分にインストールできる」というコンセプトに批判が殺到している。

『快感インストール』は北山原案のラブコメディで、予告動画では「たまたま、酔っ払ってつまずいたもえちゃんの胸を触っちゃったんだよ。そうしたら電流が身体中に走って、もえちゃんがエッチしてる映像が見えた」とのセリフとともに、二階堂が女性の服の上から胸に触れるシーンなどが公開。これを見たネットユーザーから「気持ち悪い」「女性を舐め切ってる」「合意なしで故意に胸を触るのは立派な痴漢」との批判が相次ぎ、ツイッターでは「#快感インストールの配信中止を求めます」とのハッシュタグまで出現する事態となっているのだ。

ジャニーズWESTメンバーが「女性差別をなくそう」という声への違和感を吐露

「このところ、ジャニーズタレントのジェンダー観が問題視されることが増えています。2019年6月27日に放送されたラジオ番組『ジャニーズWEST桐山照史・中間淳太のレコメン!』(文化放送)では、『すぐに「女性だから私は不利」とか言うわりに、得意なものがひとつもない女子』について取り上げられた際に、桐山と中間が『これはでも多いよなあ!』『「女性差別をなくそう」とかね』『だったら映画館のレディースデーなくせって思うしさ。学校の体力測定とかも、男子と同じ条件でやれって思わへん? なんか都合がいいわ』『かわいい子はええで』などと発言。

 これに対しリスナーからは、『女性差別反対運動のことをまったく理解しておらず、あまりにも一方的で的外れ』『かわいい女性だったら許される、というのは明らかな容姿差別』との指摘が続出。公共の電波を使ったラジオ放送で、今をときめくジャニーズタレントがこうした発言をすることを問題視する声が上がりました」(芸能ライター)

 また、2019年1月1日の『関ジャニ∞クロニクル 真夜中のおひとり様東京大捜索SP』(フジテレビ系)では、企画として関ジャニ∞のメンバーが深夜にひとりで歩く女性に突撃取材するシーンを放送。

「深夜にひとりで歩く女性にいきなり車で近づき、車から降りて走って追いかける」
「女性の年齢や恋人の有無、結婚しているかどうかなどパーソナルな事柄について積極的に質問する」

などといった企画内容に批判が集まっただけでなく、車から降りて女性にすぐさま声をかける関ジャニ∞メンバーの様子に、大倉忠義が「もうさらわれるやつやん」と笑いながらコメントしたことにも不快感を示す視聴者がいた。

マリウス葉は「ジェンダーや多様性に対する考え方が先進的」

 女性蔑視ともとれるこうした言動が相次いだことから、ネットでは「ジャニーズ全体にジェンダー教育が必要ではないか」との声まで上がっていたが、一方でジャニーズタレントのなかには、ジェンダーについてしっかり考え、向き合っている者もいるという。12月2日に、体調不良で活動休止することが発表されたSexy Zone・マリウス葉だ。

「マリウス葉は、2019年4月22日発売の『Myojo』(集英社)2019年6月号において、『女子力の低さに悩んでいる』という女子のお悩みに対し、『そもそも“女子力”っていう表現が、もう古くない? 今はそういう時代じゃないと思う。

男子も女子も関係ないんだから、“女子だからこうしなきゃ”とか気にしなくていいよ! ありのままの自分でいることがいちばん。自信を持って堂々と生きればいいし、もし誰かに何か言われても、「自分のことは自分がよく理解してるから」ってキッパリ返せたらステキだよね』と回答。

 さらに、今年3月23日発売の雑誌『SPUR』5月号(集英社)の連載企画では、高校時代に『なぜスカートをはかなければならないのか』と悩んでいる友達のために、ジェンダーレスの制服を作る署名を200~300人分集めて学校に提出し、のちに母校にジェンダーレスの制服ができたと明かしたことも。

 そんなマリウスをファンらは、『自分自身で深く学び考えてるのがすごく伝わる』『ジェンダーや多様性に対する考え方が先進的』と好意的に受け止めているようです」(同)

 人気や注目度の高さから、発言や振る舞いの一つひとつに大きな影響力を持つジャニーズタレントたち。さまざまな考え方や表現を発信する際には、世間がどんな受け取り方をするのかを今一度考える必要があるかもしれない。

(文=編集部)

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