“闇営業”が報じられてから約2年がたち、紆余曲折を経て雨上がり決死隊は解散へと至った。宮迫博之と蛍原徹の32年に及んだコンビは、あまりにも呆気ない幕引きを見せた。
雨上がり決死隊の解散により、実質的に宮迫のテレビ復帰への希望はなくなった、という見方が強い。「解散報告会」を、吉本興業の関係者はどうみたのか。
「相も変わらず宮迫さんは自分のことしか考えていないな、というのが率直な感想です。コンビを組んでいた蛍原さんは、宮迫さんの闇営業が発覚してから吉本の関係者やテレビ局やスポンサーなどに対しても、しばらくは平謝りしていたと聞いています。それも、宮迫さんが戻ってこられる可能性を少しでも残してあげたい、という蛍原さんなりの気遣いだったんでしょう。そんな蛍原さんの優しさを無視するように、宮迫さんはYouTubeを始めました。そんな不義理をする人間であることに加え、あれから2年近い時間がたっても、この人は何も変わらないんだな、と冷ややかな目で見ています」
宮迫という存在は、吉本にとってはすでに”過去の人”だという声もある。上層部も雨上がり決死隊の解散については、少し距離を置いた見方をしているという。
「致命的だったのは、宮迫さんが『(反社勢力から)お金を受け取っていない』という嘘をついたこと。また、そこにほかの芸人たちも巻き込んだことです。その嘘のために、さまざまな人が迷惑を受けました。
当時は上層部もカンカンでしたが、今では目くじらを立てるようなこともなくなりました。すでに”外部の関係ない人”という見方です。だから、報道されているように、吉本が宮迫さんのテレビ復帰を邪魔するようなこともないでしょうし、『あの人にはもう関わりたくない』というのが正直なところだと思います」
テレビ局が宮迫の起用に消極的な理由騒動に関わった芸人たちが続々と復帰を果たすなか、宮迫だけは蚊帳の外。インターネット上では、いまだ宮迫を擁護する声も少なくないが、「これまでの経過を見ても印象が悪すぎる」と、イメージの悪さを口にするのは、民放キー局のディレクターだ。
「正直にいえば、闇営業発覚当時から、宮迫さんの復帰はかなり厳しいだろうなと感じていました。テレビ局のコンプライアンスの意識も変わり、特に半グレや反社会的勢力との関係が疑われる人間の起用は慎重になっています。さらに、テレビマン的な感覚でいえば、吉本との関係的にも、宮迫さんを最初に使う局は非常に大きな勇気がいるでしょう。今はそんな冒険をする時代じゃないですから」
このディレクターによれば、極め付きに流れを悪化させたのがYouTubeデビューだったという。
「以前に比べて少しずつ変わりつつありますが、いまだにテレビの世界ではYouTubeに対してアレルギーを持っている人間が少なくありません。ましてや、不祥事を起こしておきながら『YouTubeは稼げる』と喧伝し、鞍替えした宮迫さんに対しては思うところはありますよ。さらに、現在の”取り巻き”たちも印象がよくないですね。
こういった厳しい意見を聞くと、宮迫のテレビ復帰は絶望的に思えてくる。さらに、宮迫が現在、主戦場としているYouTubeについても、今後は雲行きが怪しくなると指摘する向きもある。
「宮迫さんはYouTube活動について、しばらく休止宣言も出しましたが、すぐに河本準一さんのYouTubeチャンネルに出演していましたよね。出たがりな人ですから、大人しく休止するとは思えないんですよ。そうなると、世間からも”行動が支離滅裂”という判断をされるでしょうし、現在、出演しているネット動画のCMスポンサーも手を引いても不思議ではありません。ほとぼりが冷めるまでじっと待てるかどうかが、宮迫さんの今後を占う鍵になるのではないでしょうか」(スポーツ紙芸能担当)
テレビに限らずYouTubeの世界でも、今後は茨の道が待ち受けているのかもしれない。
(文=編集部)