お笑いコンビ「よゐこ」の有野晋哉が、9月8日発売の「週刊文春」(文藝春秋)で相方・濱口優との不仲説について取材に対応。ネット上では以前から「よゐこって仲が悪いの?」とささやかれていたが、最近、同じ松竹芸能所属の「みなみかわ」がテレビで「よゐこ」の不仲をほのめかす発言をし、話題になっていたのだ。

「みなみかわ」は7月27日放送の『あちこちオードリー』(テレビ東京)に出演した際、「(有野と濱口は)ちゃんと会話してない」「急に濱口さん、帰ったりする」などと発言。「文春」はこの件を取り上げ、松竹芸能内部では「よゐこ」の不仲説がタブー扱いされていることや、コンビのYouTubeチャンネル『よゐこチャンネル』も年内終了のウワサがあるといった話とともに記事化。有野への直撃取材も行っている。

 取材に応じた有野は、コンビとしてやってきたなかで「喋らない時期もある」(「文春」より)が「仲が良い時もある」(同)と回答し、コンビ解散の可能性について聞かれた際は「解散したら飯食えないんじゃない?」(同)と、暗に否定していた。

 しかし先述の通り「よゐこ」の不仲説は以前から流れていた。19年5月にコンビによる『よゐこチャンネル』が開設された時点で、一部のネット上では「コンビ仲悪いのかと思ってた」ともいわれており、20年12月に濱口が個人チャンネル『濱口優と秘密基地』を始動させた際にも「やっぱり不仲?」という指摘があった。

長年生き残っている秘訣

「よゐこ」は1990年にコンビを結成し、芸歴30年を超えるベテラン芸人。90年代は2人揃って『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』(日本テレビ系)や『めちゃ2イケてるッ!』(フジテレビ系)などで活躍。また2000年代、『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日系)では濱口がメインで起用されたが、有野も『ゲームセンターCX』(フジテレビONE)でゲーマーっぷりが話題に。

 一方で現在、濱口は『ノンストップ!』(フジ系)の火曜隔週レギュラーを務めていたり、『なりきり!むーにゃん生きもの学園』(NHK Eテレ)に出演したりしていて、有野は『ゲームセンターCX』を継続しつつ、北海道放送の『ブラキタ』でMCを担当。そのほか、それぞれラジオ番組に出演するなどしているが、以前と比べれば露出量は減っている。

 そんな「よゐこ」だが、今回「みなみかわ」により言及されたコンビの不仲説を、有野が否定したというニュースは大きく取り上げられていた。LINEニュースの急上昇トピックでも1位になるほど、世間の注目を集めたわけだが、一体なぜなのか。

「いわゆる“旬のタレント”でもないのに注目度が高いのは、それだけ安定した人気があるという見方もできる。2人ともほのぼのしてて優しそうなイメージが強く、その落ちついた雰囲気がポイントとなっていそうだ。『黄金伝説。』で『獲ったどー!』と叫ぶなどしていた濱口優までそういうふうに見えるのは意外かもしれないが、2人とももともと尖った感じはなく、年を重ねたことで、より穏やかな印象を視聴者に与えているのかもしれない。

 また、露出が少ないからといって、過激な発言をするなど“炎上商法”で無理やり話題づくりをすることもないし、『「よゐこ」はそんなことしない』という安心感さえある。その安心感こそが『よゐこ』の武器で、長年生き残っている秘訣なのかも」(芸能記者)

 また、テレビ局関係者はいう。

「売れっ子というわけではないが、かといってデビューから30年以上にわたり仕事が途切れることなく、コンスタントにテレビ出演など仕事は続いている。さらに不仲説がこれほど話題になるというのは、ある意味で“最強芸人”といえる。息が長いタレントというのは、やはり世間から求められ続ける、それなりの理由があるもの」

 ただ、お笑い業界の関係者の間では、やはり「よゐこ」の不仲説は根強いという。

「実はここ数年、有野はずっと『濱口と意思疎通できなくなってしまった』と思い詰めていたといいます。

それくらい深刻な状況にあるということは一部業界関係者間でも有名でしたが、『文春』にまで不仲説を取り上げられてしまったためか、このところコンビの様子に変化が。これまで『よゐこチャンネル』でスタッフを介してしか話していないと指摘されることが多かった2人が、最近の動画では直接会話するようになっていた。とりあえずファンに向けては良好な関係をアピールすることを選んだのか、急な変貌ぶりではあるものの、これもまたベテラン芸人のなせる技だろう」(テレビ局関係者)

 ファンのためにも、できれば今後はもう不仲説が再浮上することがないよう祈りたい。

(文=Business Journal編集部)

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