先月31日に放送された音楽番組『NHK紅白歌合戦』で目玉企画のひとつだった、工藤静香の24年ぶりの出演。工藤は往年のヒット曲「嵐の素顔」「黄砂に吹かれて」を歌唱し、長女のCocomiがフルート演奏で共演したのだが、曲調にフルートが合っていないとして親子共演に疑問の声が続出する事態となっている。
今回の『紅白』では特別企画として、X JAPANのYOSHIKIらが結成したバンド・THE LAST ROCKSTARSや、桑田佳祐が佐野元春、世良公則、Char、野口五郎と結成したバンド(曲目は「時代遅れのRock’n’Roll Band」)、松任谷由実らベテラン勢が出演。加えて、工藤のほかにも篠原涼子や安全地帯など、久方ぶりに『紅白』に出場する「カムバック組」が注目を集めていた。特に工藤は木村拓哉と結婚前の1998年に出演以降、24年ぶりの出演となり、さらにCocomiとの共演が発表され、大きな話題を呼んでいた。
本番で工藤は「黄砂に吹かれて」の冒頭で歌詞の「忘れたくて 忘れた」を「なくしたくて なくした」と間違えたものの、動揺する様子を見せずにパフォーマンスを続け、プロの力量を見せつけた。一方、アップテンポのロック調の曲にフルートが合っていないという声や、バックに演奏するバンドの姿がみえないのにCocomiだけが出演していることに違和感を覚えるという声が、以下のようにTwitter上に続出している。
<あの曲はフルートを全面に出す曲ではない>(原文ママ、以下同)
<演奏箇所が少なすぎて、必要性を感じなかった。音楽的にも必要性を感じなかった>
<間奏の時に口からフルートを離した時に口元とフルート頭部管の歌口を気にしていた仕草を見て素人感丸出しの印象を受けた>
<あるフルーティストは「あの演奏で紅白に出られるなんて親の七光りもええ加減し欲しい」と嘆いていた>
<バンドいないのにフルート(cocomi)だけいるの不自然>
<工藤静香が娘出したいだけじゃん>
<娘をフルート奏者で共演は白けるよ これは残念です>
<フルート要員で娘を紅白に出す工藤静香>
<尺八かー、と思って聴いてた>
一方、以下のように感動したという声もみられる。
<cocomiちゃんがフルート吹いた途端涙出ちゃった…凄いよなぁ、工藤静香さんが娘さんと紅白出るなんて…>
<静香さんの変わらない歌声とCocomiちゃんのフルート演奏が本当に素敵でした>
<工藤静香いま聞くといいんだよねー Cocomiちゃんのフルートで鳥肌>
<工藤静香も懐かしかったし、ここみちゃんのフルート初めて聴けて母娘共演ほっこりしたわ~>
工藤といえば、次女のKoki,が2018年にファッション誌「ELLE JAPON」(ハースト婦人画報社)で表紙を飾りモデルデビューを果たし、「ブルガリ」や「シャネル」など高級ブランドのアンバサダーにも就任。同年には映画出演の経験がないながらも「エル シネマアワード2018」の「エル・ガール ライジングスター賞」したりして、「親の七光り」という声を浴びたことも。現在ではモデルのほか、カラーコンタクトのプロデュースを手掛けるなど、幅広く活動を展開している。
一方、長女のCocomiは20年にファッション誌「VOGUE JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)の表紙を飾りデビューし、「ディオール」のジャパンアンバサダーに就任。昨年にはデビューアルバムのリリースやデビューリサイタルを開催するなど、フルート奏者として活動している。
「工藤とCocomiは昨年も『SONGS』(NHK)や『ミュージックステーション ウルトラSUPER LIVE 2022』(テレビ朝日系)で共演しており、そのたびにSNS上ではさまざまな反応を呼んでいた。現在は桐朋学園大学音楽学部の在籍しており、学生という身分でアルバムを出したり、工藤との共演というかたちで『紅白』をはじめ多くのメジャーなテレビ番組に出演することが世間の反感を買うのは仕方がない。今後末永くプロの音楽家としてやっていくことを考えれば、こうしたかたちで工藤の力を使うことがCocomi本人にとって本当に良いことなのかどうか、疑問を感じる向きも多いのでは」(週刊誌記者)
また、テレビ局関係者はいう。
「一部では工藤サイドがNHKにCocomiとの共演を求めたという見方もあるが、さすがに『紅白』が工藤サイドからゴリ押しを受けてそれを飲んだというのは考えにくい。純粋に話題性という視点からNHKサイドが共演を企画したのではないか」
視聴率は40%に届かず今回の『紅白』は第1部の平均世帯視聴率が31.2%、第2部の平均世帯視聴率が35.3%となり(ビデオリサーチ調べ、関東地区)、前年よりそれぞれ0.3%ポイントダウン、1.0ポイントアップという結果となった。前回は第2部が歴代最低を記録しており、回復が期待されていたが、大幅なアップにはならず、大台の40%に届かなかった。
前述の出場者のほか、日本ハムの球団公式チアチーム「ファイターズガール」が話題の「きつねダンス」で山内惠介、日向坂46とコラボする企画や、坂本冬美と東京スカパラダイスオーケストラの共演、恒例となった三山ひろしの「けん玉世界記録挑戦」、氷川きよしの「限界突破×サバイバー」、純烈とダチョウ倶楽部、有吉弘行の共演なども目玉企画として注目されていた。
(文=Business Journal編集部)