先月、自宅で夫から問い詰められ、不倫の事実を認めながらも泣きながらベランダから飛び降りようとする修羅場を録音した音声データがネット上に流出したタレントの篠田麻里子。週刊誌各誌も、夫が篠田と不貞行為におよんだとされる旅行会社社長に対し慰謝料をもとめて提訴したと報じるなか、篠田は同月28日、Instagramに「ひとつだけはっきりとお伝えします。
その一方、篠田は何事もなかったかのようにクリスマスパーティーを楽しむ様子や、着物姿で笑顔の写真とともに新年のあいさつコメントなどをインスタに投稿し続けており、その強いメンタルが話題を呼んでいる。
2019年2月にドッグフードの開発・販売を手掛けるペットブランドを経営するAさんと「交際ゼロ日婚」を果たした篠田は、20年4月には長女を出産。YouTubeチャンネル「篠田麻里子ん家」で夫や長女の近況を積極的に発信し、Aさんも篠田が出演するテレビ番組やYouTubeに顔出しで登場して仲睦まじい様子をみせ、21年にはベストマザー賞にも選ばれていた。
そんな夫婦の危機が世間を騒がせ始めたのは、昨年8月のことだった。同月発売の「女性セブン」(小学館)は、篠田はAさんから不倫を疑われて大げんかに発展し、Aさんが娘を連れて家を出て行ってしまったと報道。同誌の取材に対し、篠田の所属事務所は不倫疑惑を否定した一方、別居の事実や離婚の可能性については「事実確認中」と回答していた。
9月にはニュースサイト「NEWSポストセブン」が、すでに離婚調停に入っていると伝えていたが、12月に入ると、Aさんが篠田と不貞行為におよんだとされるBさんに対し慰謝料をもとめて提訴したと「文春オンライン」と「週刊新潮」(新潮社)が相次いで報道。さらに前述した篠田とAさんの会話の録音データもネット上に流出し、物議を醸している。
別居報道以降、一貫して沈黙を守っていた篠田だが、先月28日には前述のとおり不倫について否定コメントを発表。その一方、篠田は同月24日にインスタのストーリーに子どもや友人たちとクリスマスパーティーを楽しむ複数の写真を投稿。山盛りの唐揚げに「子供たちが指した串」(原文ママ)という説明書きが添えられた写真や、テーブルに並べられた多くの料理やシャンパングラスを映した写真などを投稿し、「お友達達が遊びに来たので頑張った」と報告。
さらに今月1日にはインスタに、「喪中につき年始のご挨拶は差し控えさせていただきます」としながらも「2023年も皆さんにとって良い一年になりますように」と「新年の挨拶」コメントを投稿。加えて紫色の生地にピンク色の花模様が多数散りばめられた着物に身をまとい笑顔で映った写真もアップしたため、「喪中に晴れ着」だとしてネット上で物議を醸す事態となっている。
「さすがは『鋼のメンタル』といったところだが、気になるのは篠田は不貞行為を否定したものの、週刊誌やネット上で明かされた夫とのやりとりを収めた音声が篠田本人のものなのかどうかについて言及していない点。もし本物なら篠田が不倫を認めていたことになるが、もし公に虚偽の発言をすると今後の離婚裁判で不利になる恐れもあり、音声については本物とも偽物とも言及せずにスルーする戦略なのかもしれない。
クリスマスパーティーのインスタ投稿ではしっかりと『子ども』というキーワードを持ち出し、自分が子どもの世話をしていることをアピールしたい意図を読み取れるが、結婚後はママタレ路線を歩んできただけに、今後の芸能活動を考えれば篠田には頑なに不貞行為について否定し続けるしか選択肢はない。離婚裁判で親権が篠田に認められる可能性は十分にあり、裁判では不倫の有無は判断されないかもしれないので、このまま強行突破を狙っているのでは。ただ、裁判の結果がどうなろうと、音声のインパクトがあまりに強烈すぎることもあり、タレントとしての活動はこれまでどおりというわけにはいかないだろう」(週刊誌記者)
現状認識の甘さ騒動を尻目に「通常運転」をアピールし続ける篠田について、『自己正当化という病』の著者で精神科医の片田珠美氏はいう。
「不倫を認める音声が公開されてもなお、篠田麻里子さんが不倫を否定し、さらに何事もなかったかのように楽しそうな様子をインスタグラムに投稿し続けるのは、一体なぜでしょうか。
まず、自己保身のためと考えられます。篠田さんは出産後ママタレとして活動し、2021年には『ベストマザー賞』を受賞したほどです。しかし、自身の不貞行為を認めれば、ママタレ活動ができなくなる恐れがあります。そうなれば、収入や名声など多くのものを失いかねません。
また、現状認識が甘いことも大きな要因だと思います。篠田さんはインスタグラムで『私が不倫した事実はありません』と不倫疑惑を否定し続けています。これは、『私は悪くない』と主張し続け、何事もなかったかのようにふるまっていれば、それを世間が信じてくれると思い込んでいるからでしょう。しかし、実際には強い反感を買っており、むしろ逆効果のように見えますので、現状認識が甘いといわざるを得ません。
このような現状認識の甘さは、想像力の欠如によると考えられます。自分の言動がどのように受け止められるか、いかなる反応を引き起こすかに想像が及ばないのでしょう。篠田さんの夫が、不倫相手とされる某旅行会社の代表取締役の男性に慰謝料を求めて提訴したのも、相当怒っているからでしょうが、こうした深刻な事態になるほど夫の怒りをかき立てた一因も篠田さんの想像力の欠如にあるように見受けられます。
今回の騒動をめぐる篠田さんの一連の言動から、とにかく『私は悪くない』 と自己正当化を繰り返している印象を受けます。たとえば、夫に不倫の証拠を突きつけられて発した『寂しかったんだもん』という言葉です。寂しかったら不倫しても許されると思っているのでしょうか。
こういう正当化が通ると思っているところに現状認識の甘さがあるともいえます。
ネット上に流出した篠田とAさん会話の録音データは、2人が別居を始めた昨年6月のある日に、それまで家族で暮らしていた自宅で録音されたとみられる。音声は、篠田と不倫相手であるBさんとのLINEのやりとりを見たAさんが、篠田にその事実をつきつける場面から始まる。Aさんは篠田に対し、
「(スマホで)体の相性占い、不倫占い、ずーっとやってたね?」
「俺が最初に聞いたのは『なんで連絡くれないまま(深夜)2時になったの?』って聞いただけ。『それが続くんだったら一緒に住めないよね』っていう話をした。そしたら、あなたは俺が勝手に『離婚だ』『弁護士つけた』って友達に言いふらしているけど、俺は言ってないよね?」
と言い追及。篠田は強気の口調でAさんに対し「こわーい。いつのタイミングで(LINEを)見んの? 寝てるとき?」「だから怖いじゃん。気持ち悪いもん」「ひどいね」とLINEの履歴をみられたことに逆ギレ。するとAさんは、涙ながらに次のように篠田に対し訴えかけた。
「(篠田と)BとのLINE、なんで俺が見たいの? カップルみたいな、見たくもないよ。将来、C(編注:長女の名前)に見せれんの? 自分のしてることを将来、Cに言えんの? その不倫してる手で、よく(Cに)触れるなと思って。
さらに、この日の夜も篠田がBさんと会う約束をしていることを知っているというAさんは、「もう、それも見過ごして、できたよ全然。でも、さっきCに会って、俺は耐えられない」と吐露。すると篠田が一変して、泣きながら次のように語った。
「寂しかったんだもん。ごめんなさい」
「お願い。私が全部悪いから。私が全部悪いから。最低です」
「謝るから。
その後、取り乱した篠田はベランダに出て、そこから飛び降りようとするも、Aさんに取り押さえられ、
「もういい。母親になれなかったんだ。私は最低だった」
「絶対死ぬ。これだけじゃ死なないから。ジャンプするから。ジャンプしたら死ねるから。死んだら絶対許してね。死んだらCちゃんよろしくね」
「私は誰からも愛されないんだ。みんなに捨てられるんだ」
などと口に。Aさんから「親に申し訳ないでしょ。ここで命絶ったら」などとなだめられる場面までが収められていた。
(文=Business Journal編集部、協力=片田珠美/精神科医)