「レスターが優勝したら、パンツ一丁でテレビに出てやる」
昨年、自身のツイッターでそう高らかに宣言したのは、元イングランド代表で、かつては名古屋グランパスでもプレーしたゲーリー・リネカー氏。
サッカー日本代表の岡崎も所属するレスターで伝説になっている英雄も、さすがに後輩たちがプレミアリーグを優勝するほどの“奇跡”は読めなかったようで、大きく張ったギャンブルは大失敗に終わったようだ。
しかし、これを冗談で済まさないのが英雄リネカーのリネカーたる所以か。
13日、イングランド・プレミアリーグの新シーズン開幕に伴い、その試合結果を伝えるイギリス国営放送『BBC』の人気番組『マッチ・オブ・ザ・デー』も新シーズンがスタート。
実はこの番組の司会を務めるのがリネカー氏であり、あろうことか新シーズンを占う初回の放送でリネカー氏は“公約”を実行。レスターのチームロゴが入った「パンツ一丁」で颯爽(さっそう)と番組に登場したのである。無論、上半身は裸のままだ。
「新シーズン、新オープニング、新監督、新戦力。その他はほぼ例年通り」と、軽やかな口調で番組を切り出した、ただ一人“例年通り”ではないリネカー氏。唖然としている共演者が目のやり場に困る中、何食わぬ顔で番組の司会を務めた。
それも昨季王者のレスターが開幕戦でいきなり敗北を喫したことに掛けて「昨シーズンの王者レスターが相手チームに、パンツをズリ下ろされました」と“パンツネタ”で耐え難い屈辱を表すコメントまで用意している辺り、今年も『マッチ・オブ・ザ・デー』は興味深い番組になりそうだ。
その一方、試合に勝ったにもかかわらず「パンツ公開」の刑にさらされたのが、バルセロナのリオネル・メッシだ。
14日に行なわれた、セビージャとのスペイン・スーパー杯の第1戦。サッカー日本代表の清武もセビージャの一員としてフル出場した一戦だが、試合は2-0でバルサが貫録勝ち。
来たるリーガ開幕に向けて幸先のいいスタートを切ったバルサだったが、メッシにとって幸先が良かったのは“チーム”だけだった。
スペイン紙『ムンド・デポルティボ』によると、この試合を撮影していたカメラマンの一人が試合後にメッシにユニフォームをくれるよう頼んだという。こんなことでユニフォームを渡していたら何枚あっても足りなくなるメッシはそれを断ったそうだが、そこに“ハプニング”が待っていた。
「だったらパンツをくれ」
無論、カメラマンがねだっているのはメッシの下着ではなく、バルサの試合用のサッカーパンツのことだが、それでも非常識なことに変わりはない。
メッシも当然断ったが、なんとそのカメラマンがメッシからサッカーパンツを“強奪”。世界最強のストライカーのあられもない姿が“公”に晒されてしまった。なお、黒のブリーフだったらしい。
上が赤と青のバルサのお馴染みのユニフォームで、下が黒のブリーフ、そして青のソックス……さすがのメッシでも、なんとも間抜けな格好である。すぐにロッカールームに引き上げたメッシだったが、さすがにリネカー氏のように“威風堂々”とは行かなかったようだ。