女優・清水富美加の宗教団体「幸福の科学」出家騒動に関連して、久々にメディアで名前を見る機会が増えているお笑い芸人・長井秀和。自ら宗教団体「創価学会」信者であることを公言する長井だが、所属事務所タイタンの太田光代社長はイベント出演時、清水の引退報道と絡めて「うちにも(宗教と芸能活動を)両立しているのがいたような。
これを受けて、長井は自身のFacebook上で「ここは清水富美加さん、創価学会に改宗したらどうですかね?」と、清水を“勧誘”する展開に。マスコミではタブー視される向きも強い宗教だが、自らの言葉で情報発信しただけに、多くのメディアが長井の発言を取り上げたというわけだ。
その後もFacebook上で、清水をイジるかのような投稿を続けている長井。そこでビジネスジャーナルは、自宅付近で長井本人に接触し、SNS上での勧誘の真意、さらには「宗教と芸能活動の両立」の可能性を聞いた。
●芸人精神
「あれ、ビジネスジャーナルさんです? 参ったなあ。こういうの勝手に受けると怒られるので。ま、いいですよ。なんでも答えますんで。私としてもこの状況は、楽しんでいる半面、ちょっと複雑でもあります」(長井秀和、以下同)
近年お笑いライブの出演時には、創価学会をネタにして笑いを取っている、などとささやかれている長井。宗教信仰と芸能活動の両立はできているのだろうか。
「あのー、私としては清水さんと同様、両親ともに信者という“プロパー学会員 ”なんですが、それでも創価が100%正しいとは思っていないわけで。
大手芸能事務所、さらには宗教と、メディアタブー満載の清水騒動に対しても、実にひょうひょうとした様子で持論を展開する長井。
「私ももうこんな立場なので、なんでも言っちゃいますよ。Facebookについては、せっかく太田社長からパスがあったので、芸人として返すとすれば『学会勧誘』がベターかなと思ったまでで。おかげさまで、多くのニュースに取り上げていただけました。でも、自分への取材依頼はまったくないですね。事務所には来ているのかもしれませんが、受けたところでメリットは一切ないと、勝手に断っているのかもしれません。はははは」
●創価の恩恵
そして肝心の「宗教と芸能活動の両立」については、「私は創価の恩恵にはまったくあずかれていませんね」と断言。その心は?
「まず『芸能活動との両立』という点で言うと、創価学会だったらバリバリできますよ。我々の宗教では、芸能活動はむしろ奨励されますからね。でも、別にそれに対しての報酬があるわけじゃなく、むしろ学会へのドネーション(お布施)で吸い上げられます。しかし私に限って言えば、宗教と芸能、もはやどちらも両立できていない、というほうが正しいかもしれません。
しかし、学会芸能人のなかには、“特別な恩恵”を得ている人間も存在するのだという。
「創価傘下には民主音楽協会、通称民音という組織があって、こと興行に関しては、ここからチケット販売において多大な恩恵が受けられます。民音がチケットを買い占めてしまい、一般のお客さんがほとんど来なかった、なんて話もあるくらいで。女性アーティストの方とか、男性演歌歌手の方とか。私も歌手だったら、少なからずいい思いができたのかもしれませんが、あいにく一切ありません」
フィリピン美人局事件、外国人タレントとの不倫、そして離婚騒動とスキャンダルが相次ぎ、芸能界からほぼ姿を消してしまった長井だが、現在の食い扶持は?
「もう営業なんか全然ないですよ。まずアクティブにやっているのは英会話の講師ですね。自分の婚約者(ドイツ人のヘレンさん)も海外で英語レッスンをやっていたので、彼女の派遣元にもなっていますし。英語はずっと得意で、日本人向けの海外不動産視察ツアーで、通訳をやったりも。それにダンスが好きで、ダンスパーティーの企画から司会まで、何回も開催しています。また、飲食店の経営に携わっていたことがあるので、その経験をもとに、知人周りの店でコンサルティングなんかもやっています。結婚式の司会も実入りはいいですね。普通のサラリーマンの方くらいの年収はいただけていますよ。
突然の直撃取材にも、かつてテレビで見せた言動とまったく変わらない様子で応じてくれた長井。なぜか決めゼリフの「間違いない!」は一度も披露してくれなかったが、「今後もこのスタンスは変わらないと思う」という長井だけに、「宗教と芸能界」という高い壁に一石を投じ続けてくれることに期待したい。
(文=編集部)