40歳を目前に控え、ついに大富豪のイケメン企業経営者との結婚をつかみ、今、幸せの絶頂にいるかのように思われたあの女優が、とんだ不幸に見舞われたようだ――。
先月、女優の菊川怜が結婚を発表し世間を賑わせたが、そのお相手である企業経営者、穐田誉輝氏に、内縁関係にあった女性との間に複数の婚外子がいると、10日発売の「週刊文春」(文藝春秋)と「週刊新潮」(新潮社)が報じた。
この穐田氏とは、どのような人物なのか。
穐田氏は青山学院大学経済学部卒業後、ベンチャーキャピタル大手の日本合同ファイナンス(現ジャフコ)を経て、ベンチャー投資を行うアイシーピーを設立。2000年、価格比較サイト「価格.com」を運営するカカクコムを買収した。01年には社長に就任し、03年に東証マザーズに上場、05年には東証1部に昇格した。カカクコムの手がけるサービスとしては、グルメサイト「食べログ」が有名である。
06年にカカクコム社長を退任した穐田氏は、さらに新たな挑戦に出る。07年に料理レシピサイト運営会社クックパッドの社外取締役に就任し、上場に向けた企業統制等の取り組みを主導する。そして09年には東証マザーズ、11年には東証1部への上場を果たす。12年に社長に就任した後は一気に事業規模を拡大させ、12年から16年までの4年弱でクックパッドの時価総額を6倍以上に成長させた。文字通りのカリスマ経営者して知られている。
「クックパッド創業者の佐野陽光氏は1997年に同社の前身であるコインを設立し、料理レシピの検索・投稿サイトを立ち上げ、人気を集めました。しかし、経営はなかなか軌道に乗らず、創業後8年間営業赤字が続き苦戦していました。
●解任劇
そんな穐田氏は、突然の社長解任劇に見舞われる。12年に穐田氏へ社長の座を譲っていた佐野氏は15年11月、自身の社長復帰を突然、取締役会に提案したのだ。
「穐田氏と佐野氏は経営路線をめぐり対立していました。佐野氏は料理レシピを米国をはじめとする世界に広めることを目標にしていましたが、海外進出は順調にいっているとはいえない状況でした。一方、穐田氏はレシピの海外事業には消極的で、スーパー特売情報の提供や食材宅配などの新規事業を立ち上げ、さらに結婚式場の口コミサイトを運営する『みんなのウェディング』などを買収し事業の多角化を進め、株価を飛躍的に向上させてきました。この穐田氏の路線に真っ向から反対していたのが佐野氏です。創業者である佐野氏としては、低迷を続けていた会社が、穐田氏の入った途端に急成長し上場まで果たし、今度はその穐田氏が自分のやり方を否定する経営路線に突き進んだことが、おもしろくなかったのでしょう」(同)
15年11月、佐野氏の社長復帰案を会社側の指名委員会が却下。すると発行済み株式の43.5%(当時)を保有する筆頭株主である佐野氏は16年1月、自分を除いた全取締役を刷新する株主提案をすると表明した。その後、2月に佐野氏と会社側の妥協が成立し、佐野氏が推す新しい社外取締役の選任案で一本化した。
ところが、3月の株主総会でこの人事案が可決された直後の取締役会で、穐田氏の社長退任が決まったのだ。
「佐野氏陣営による事実上の解任でした。
ちなみに穐田氏は現在、住宅・不動産サイトを運営するオウチーノの取締役会長を務めているが、昨年10月28日に穐田氏がTOB(株式公開買い付け)で同社を買収すると発表した直後、同社の株価は高騰した。
そんな穐田氏の今回の婚外子報道だが、豪腕経営者らしく私生活面でも派手さが目立っていたのであろうか。
「IT界隈の金融関係者の間で穐田氏は有名人ですが、手堅い実務家という印象で、その人となりや私生活が話題になるようなタイプではないので、菊川との結婚や今回の報道については、正直意外だという感想です。ただ、我々には想像もつかないほどの資産家であることは確かなので、一般の常識や尺度とはかけ離れた感覚をもっているのかもしれません」(経済ジャーナリスト)
いずれにせよ、報道に対し穐田氏サイドから釈明や反論など、なんらかのリアクションが今後なされるのか、しばらく注目を集めそうだ。
(文=編集部)