俳優の山崎賢人が主演を務める連続テレビドラマ『グッド・ドクター』(フジテレビ系)の最終話(第10話)が9月13日に放送され、平均視聴率は前回の10.2%から2.2ポイントアップの12.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。アジア大会の影響で1ケタに落ち込んだこともあったが、第7話の13.0%に次ぐ高視聴率となり、見事に有終の美を飾った。
最終話では、キャンプ中に母親が目を離したすきに川に流されて溺れた女の子・吉本美咲(古川凛)が心肺停止状態で東郷記念病院小児外科に運ばれてくる。一命をとりとめるものの、ほぼ脳死の状態で1週間ほどで心臓も止まってしまう見込みで、主治医の瀬戸夏美(上野樹里)が親に事情を伝える。
一方、長年入院している森下伊代(松風理咲)は肝硬変を患っており、肝臓と小腸の移植が必要な状態だった。小腸は姉の森下汐里(松井愛莉)がドナーになることが決定していたが、肝臓のほうはドナー提供者を待つしかない状態だった。
娘が脳死状態だと聞かされた美咲の母親(村川絵梨)は受け入れられず、瀬戸を担当から外してほしいと願い出る。その後、主治医を任された新堂湊(山崎)は、美咲の7歳の誕生日に花の絵をプレゼントする。そして、両親に「美咲ちゃんはお父さんとお母さんと楽しい時間を過ごしたいと思います」と語った。
これをきっかけに、美咲の両親は娘の臓器を提供することを決意する。肝臓は伊代に提供されることになり、手術は無事に成功。退院した伊代は、普通の高校生として学校生活を送れるようになった。
今回は美咲の死という悲しい出来事があったものの、初回から登場していた伊代の病気が治り、普通の生活を手に入れられるというハッピーエンドでもあった。最後には、伊代から美咲の両親に感謝の手紙が届くなど、感動的な仕上がりになっていた。
しかし、視聴者からは「今回出てきた母親、めっちゃイライラする。そもそも6歳の子どもをひとりで川に置いていくのが間違い」「感動のはずが無責任な母親のせいでガッカリ。川のそばで小さい子から目を離すなんてあり得ない!」「川で母親が小さい子をひとりで遊ばせるなんて……川がどれだけ危険かわかってないのかな? しかも目の届く場所にもいないし」と設定に違和感を覚える人が相次いだ。
ただ、伊代からの手紙には感動した人が多かったようで、「ラストまで涙が止まらなかった! 本当にさまざまな問題を含みながらも非常に素晴らしいエンディングでした」「もう号泣しすぎて画面が見えない」「『グッド・ドクター』すごくいいドラマだった……」という声も多数あがっていた。
一方で、がんに侵されている病院長の司賀明(柄本明)の病態や小児外科の閉鎖など、解決していない問題も多く残されている。そのため、続編を期待する声も多くあるが、果たして再び彼らの姿を見られる日は来るのだろうか。
(文=絢友ヨシカ/ライター)