野村周平が主演を務める連続テレビドラマ『結婚相手は抽選で』(フジテレビ系)が11月17日に第7話を迎える。前週の第6話は平均視聴率3.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だったが、現時点では第2話で記録した3.4%が自己最高となっている。
同ドラマの主人公・宮坂龍彦(野村)は、いわゆるオタク系で心は優しいけれど、潔癖症と人間不信から恋愛が苦手な独身男性。そんな龍彦の人生を揺さぶったのは、国が制定した「抽選見合い結婚法」だった。政府は、少子高齢化対策でこの政策を打ち出し、独身で子どもを持たない25~39歳の男女を対象に、抽選でお見合い相手を割り振る。案の定、龍彦は相手に断られていくのだが、そのなかで多様な結婚観や恋愛観、人それぞれの悩みに触れ、同法案による“被害者”の存在を知っていく。
第5話では、龍彦の友人・北風祐輔(松本享恭)から“ゲイ”であるとカミングアウトされ、性的マイノリティと呼ばれる人々が同法に苦しんでいる状況も聞かされた。そこで龍彦は、第6話でLGBT(性的少数者)について真剣に学び、「抽選見合い結婚法 改定案 上申書」を作成。そして、政権批判の記事を発信しているフリージャーナリスト・ひかり(大西礼芳)と会って、協力を申し込んだ。
そんななか、第5話で龍彦とお見合いし、成り行きで連絡先の交換もしていた冬村奈々(高梨臨)は、龍彦から1週間以上連絡がないことにいらだっていた。その矢先、祖母の紅子(冨田恵子)が奈々の亡き母(加治友理)の思い出が詰まった家をリフォームすると言い出し、動揺する。その後、ひかりに背中を押された龍彦がようやく奈々を食事に誘うと、彼女は家族の悩みを打ち明けるのだった。
一方、奈々の元恋人・銀林嵐望(大谷亮平)はお見合い相手の鈴掛好美(佐津川愛美)を気に入り、プロポーズ。
ネット上の視聴者の間では「龍彦と奈々がくっつくといいなぁ」「2人はバランスが取れてるし、見ててなごむ」との声があがっているのだが、同時に「嵐望と好美のパートはいらない」という声も多い。まず、結婚相手に“母性”を求める嵐望というキャラクターにうさんくささを感じる者が少なくないようで、「母性、母性って言うけど、本当は言いなりにできるような女を探しているのでは?」「好美に手を出したのも、プロポーズしたのも早すぎる。何か裏がありそう」などと言われている。ついでに、龍彦役の野村には演技力を評価する声が多いのに対し、嵐望役の大谷には「セリフが棒読み」「嵐望を信用できないのは、大谷の演技がひどいせいかも」といった指摘が噴出している。
また、好美のオドオドとしたキャラクターにも「ウザい」「こういう女、苦手だわ……」という批判が出ているのだが、彼女の場合は母・あき恵の“毒親疑惑”も加わって、視聴者を不快にさせている模様。あき恵がこれまでも頻繁に娘に連絡を入れてきていたこと、娘が自分で選んだ結婚相手を認めないことなどが、「毒親っぽい」と言われる要素のようだ。
あき恵が毒親であれば、好美には自分が信じた相手と幸せになってほしいところ。しかし、嵐望に“裏の顔”があるとしたら、あき恵が「信用できん」と言っていたのは正しいことになる。ただ、もしかすると、あき恵と嵐望のどちらにも問題がある可能性も捨てきれないため、そうなると好美にとっては最悪だ。
(文=美神サチコ/コラムニスト)