阿部寛が主演を務める連続テレビドラマ『下町ロケット』(TBS系)の最終話(第11話)が12月23日に放送された。ただ、実質的な最終回は年明けに放送される『新春ドラマ特別編』という展開に、インターネット上では「酷い! 最終回詐欺じゃないか」「最終回と思って楽しみにしてたのに」「スペシャルに持ち越すスタイル嫌い!」と非難する声も噴出している。
最終話では、ギアゴーストとダイダロスなどの中小企業が手掛ける無人農業ロボット「ダーウィン」と帝国重工&佃製作所の「アルファワン」が首相の前で再対決することになるものの、時間の都合で首相に見てもらうことはできず。結局、ダーウィンの評判だけがあがり順調に予約販売で売り上げを伸ばしていくなど、差が開きつつあった。
そして今度は、早く製品化させたい帝国重工と納得いくまで製品化をしたくない佃製作所が“性能評価テスト”を行うことに。1週間しか猶予がないなかで佃製作所の社員がトランスミッションの改良に一丸となるシーンでは、ワケありでいつも「定時帰宅」していたことが第10話でわかった軽部真樹男(徳重聡)が「よーし! 残業だぁ!」と宣言する場面があったのだが、ネット上ではこのワードが大反響を集めた。
ただ、「佃製作所が圧勝したのもよかったけど、軽部さんが自分の殻を破った変化が、なんかじんわり響いた」「最終回にして、軽部さんが絶対口にしない言葉を放った…『よーし、残業だーー!』スゲー、ステキなチームだなー」という声が上がる一方で、定時で帰るのは「病気の娘の送り迎えのため」と前回明かされたばかりだったため、「娘さんどうするの?」「誰が迎えに行くの?」という疑問の声も噴出。
さらには、高らかに放った“残業宣言”について「残業は美徳ではないよ」「佃製作所、みんな仲良しだし理解あるけど残業ばっかりだし、残業しないと白い目で見られるし。かなりのブラック企業」「残業を正当化しないで下さいね、世の中の企業さん」「佃製作所の人、すごい残業してるけど残業代ちゃんと出てるのかな」と、残業を美徳とする内容に不満を訴える人も多かったようだ。
結果的に性能評価テストは佃製作所が圧勝。そして、ロケット事業のほうでも無事にロケット発射を成功させたのだが、『下町ロケット』というタイトルに反して、ロケットがあっさりと打ち上げられてしまったことには「ロケットの打ち上げ雑すぎ」「今回、ロケットのほうはほんと空気だったな」と皮肉の声もあがっていた。
しかも、エンディングでは伊丹大(尾上菊之助)のパソコンに「ダーウィン」モニターの農家から不具合を訴えるメールが届いたところで終了。最終回では完結せずにお正月スペシャルに持ち込まれることになり「なにこの終わり」「全然最終回じゃないじゃん!」「この終わり方ずるくない?」「スタッフもやることエグイね」「視聴者をバカにしてるレベルだな」など批判が殺到する事態となっていた。
それでも、やはり「視聴者も残業ということね(笑)!」「スペシャル版も見る」と、結末を楽しみにしている人は多いよう。
(文=絢友ヨシカ/ライター)

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