大手パチスロメーカー・ユニバーサルエンターテインメント(以下、ユニバーサル)は先月31日、株式会社カプコン(以下、カプコン)と遊技機において「業務提携に関する基本合意書」を締結したことを発表した。
主な締結内容は、ユニバーサルがパチスロのコンテンツ開発をカプコンに委託し、その開発支援(コンテンツ開発機材の貸与等)をユニバーサルが行うというものだ。
一方、カプコンは、パチスロ機のコンテンツ開発、筐体開発、製造を行う。それと共に、当該業務、販売、広告宣伝活動を行うため必要な範囲で、ユニバーサルに対してカプコンが有する著作権等の使用許諾を行う。
ユニバーサルはパチスロ機でトップシェアの大手遊技機メーカー。昨今は低迷気味だが、現在も『ミリオンゴッド‐神々の凱旋‐』『バジリスク~甲賀忍法帖~絆』といった、多くの人気機種がパチンコホールで絶賛稼働中だ。業界随一の影響力を持つ存在である。
その一方、カプコンは、世界有数のソフト開発力を強みとして多くの作品を展開するゲームメーカーだ。その傍ら、2008年、パチスロメーカーのエンターライズを子会社化するなど、パチスロ市場へ本格参入。『バイオハザード』『モンスターハンター』など同社のゲームキャラクターを採用した、多くのヒット機種を送り出している。
そんなトップメーカー同士のタッグに、ネット上では「これは楽しみ」「どんな機種が出るのだろう」と早くも反響を呼んでいる状況。また、パチスロ市場のさらなる活性化という意味でも、業界内からもアツい視線が注がれている。
「今回、ユニバーサルさんとカプコンが手を組むわけですが、市場へもたらす影響は間違いなく大きいはず。また、射幸性が著しく低下したパチスロ6号機では、これまで以上にコンテンツ力が必要となってくるでしょう。
エンターライズ製の機種も非常に人気でしたが、ユニバ要素が加わることでどんな科学反応が生まれるのか。登場が楽しみで仕方ありません」(記者)
ユニバーサルは昨年から、カプコンと同じく人気ゲームメーカー・バンダイナムコとの共同開発による新プロジェクト『ファミスロ』を開始。往年の人気ゲームとタイアップしたパチスロ『パックマン』『ファミリースタジアム』をリリースしている。
また、パチンコメーカー最大手のサミーとは、2016年、株式会社ジーグを合同で設立し、両社で設計を統一させた遊技機やその部品を生産するなど、業界内でも協力体制を敷いている状況だ。
そして今回、それにカプコンが加わることになった。果たしてヒット機種は誕生するのか。両社の動きに要注目だ。