天海祐希が主演を務める連続テレビドラマ『緊急取調室』第3シーズン(テレビ朝日系、以下キントリ)の第7話が5月30日に放送され、平均視聴率は前回から0.6ポイントアップの12.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。
前回は、幼児を巻き込んだ悲痛な交通事故が相次ぐなか、「子どもが大人や家族から受ける影響の大きさと真剣に向き合い、保育士という仕事に人生をかけている女性」の姿が描かれたことで、「タイムリーな話だった」「あらためて保育士のすごさと大変さがわかって考えさせられた」と話題になっていたが、今回も「タイムリーすぎる」「これってあの男のこと?」と、違った意味で話題をさらっていた。
第7話では、宝石販売会社社長・伴佐知恵(大久保佳代子)が元夫の坂本彰夫(尾崎右宗)を殺したと自首してくる。伴は、自分が殺した証拠として遺体を撮影したインスタント写真を提示し、幸せになるために罪を償いたいと言う。実は、23歳下のイケメン従業員・若杉純(稲葉友)と再婚の約束をしており、すぐにでも婚姻届を提出する予定なのだという。
しかし、緊急事案対応取調班のメンバー・小石川春夫(小日向文世)は、年齢の離れた女性で、しかも殺人まで犯した相手と若い男性が結婚することに「何か裏があるのでは」と疑っていた。年の差婚とはいえ、2人の間に“愛”があると断言する真壁有希子(天海祐希)は事件の洗い直しに反対していたが、若杉の動向を探っているうちに、殺された坂本と面識があったことが判明。
その上、若杉には別に親しくしていた女性もおり、かつ伴と同じように年齢の離れた女性とも婚姻届を書いていた。真壁に真実を突き付けられた伴は「若杉が坂本を殺したと知っていながら、自ら罪をかぶったこと」を白状。そして、最初から、坂本と若杉がグルになって自分からお金を巻き上げようとしていることを知っていたという。それでも、本音では「私が身代わりになれば本気で好きになってくれるかもしれない」と最後の希望を抱いていた……という切ないストーリーだった。
インターネット上では、「23歳下の男と再婚」「男が金目当てで女性に近づいてきた」という点から、5月19日に磯野貴理子が24歳下の夫と離婚を発表した件を思い出した人が多かったようだ。
磯野は2003年に当時のマネージャーと結婚するも、11年に離婚。12年に24歳下の男性と結婚したが、一部では「結婚するならバーに出資する」という条件があったと報じられた。
ネット上では、「磯野貴理子を思い出す。年齢設定とか金づるとか」「演技とわかってても見るのつらいわ、今回の話」「24歳年下って磯野貴理子じゃん」「磯野貴理子さんがフッと頭をよぎった」と話題になっていた。
一方で、伴を演じた大久保には「大久保さん、ドラマ出てるの初めて見たけど、すっごい良かった! 超自然で違和感なし!」「大久保さんめちゃめちゃ演技がうまい。引き込まれました」絶賛の声が相次いでいた。
また、物語の途中で前シーズンまでのレギュラーだった故・大杉漣が登場するシーンもあり、「不意打ちで大杉漣さん出てきて泣きそうになった、いや泣いた」「回想に出てきてくれた! 漣さんへのリスペクトを感じる」と粋な計らいにウルッときた人もいたようだ。
今期ドラマの中では平均視聴率トップをキープしている『キントリ』だが、単独で見ると、視聴率はゆるやかに下降している。ここからラストに向けて、どのような盛り上がりを見せてくれるのかに期待したい。
(文=絢友ヨシカ/ライター)