インスタグラムやブログに投稿するたびにネットニュースにその動向が取り上げられ、さらには炎上することもしばしばな、元モーニング娘。でタレントの辻希美

5月22日にはYouTubeの公式チャンネル「辻ちゃんネル」を開設し、新たにユーチューバーとしての情報発信も開始した。

「ネット上には多くの“辻ウォッチャー”がいて、辻さんの投稿に対しておもしろおかしくツッコミを入れるのが定番となっています。それこそ、“辻ちゃんになら、どんなことを言ってもいい”という空気もあり、アンチコメントもかなり多い。ただ、辻さんとしてはブログのアクセスが増えれば広告報酬が増え、さらにインスタが拡散すればインフルエンサーとしての価値が高まり、結果的に儲かるシステムとなっている。ネット上でイジられればイジられるほど、辻さんが得をするという現実があるんです」(ネットメディア関係者)

 ネット上で叩かれれば、当然本人は少ならからずダメージを食らうこととなる。しかし辻は、そうした“ダメージ”をうまく回避しているのだという。

「辻さんのブログ、インスタ、YouTubeはそれぞれコメント投稿ができなくなっています。通常、こういったSNSでコメント投稿ができないと、ほかのユーザーとの交流も生まれず、まったく盛り上がらないという結果を招きがち。しかし辻さんの場合は、多くのウォッチャーたちに“監視”されており、そのウォッチャーたちが勝手にその動向をSNSや掲示板で拡散してくれるんです。そして、辻さんに対するアンチコメントは、ネットユーザーそれぞれのSNSや掲示板などに投稿されていく。つまり、辻さんは自分のSNSをアンチコメントで埋められることなく、しかし一般への拡散はちゃんとなされていく……という構造がうまく生まれているんです」(同)

●“アンチの収益化”を恒常化させるという奇跡

 また、辻の動向や“炎上ニュース”を逐一を取り上げるネットメディアにおいても、それらの各記事にはアンチコメントが多数投稿されている。

「たとえばYahoo! ニュースに掲載された辻さんのニュースのコメント欄を見ると、まあとにかくアンチコメントが多い。
つまり、“辻ニュース”を報じるニュースサイトのコメント欄が、辻さんに対する“ヘイト感情”の受け入れ先となっている。これもまた、辻さん本人の目に入らない場所で、勝手に盛り上がっているという状況ですよね。辻さん本人としては、自分のSNSだけを見ていればアンチコメントを目にすることもないので、精神的負担を最小限に食い止めながら、投稿を続けることができる。そして、その投稿がまたネットでイジられれば、辻さんの価値が高まる……というわけです」(同)

 おのれの“アンチ”を、外部のSNSやニュースサイトで引き止めつつ、ネット上での存在感を保つ辻は、芸能界広しといえどもかなりレアな存在だといえそうだ。

「いうなれば、“アンチの収益化”をうまく達成しているのが、現在の辻さんです。通常は、よほどタフなタレントでも、アンチのコメントを読めば傷つくし本人のモチベーションも下がり、その結果、どうしても投稿も減ってしまうもの。そして、投稿が減ればアンチも減って、収益も下がる……というのがパターンです。しかし辻さんの場合は、アンチの居場所が外部に確保されていることで、この状況を継続することができる。もちろん、このポジションを確保するまで、外部でどれだけイジられようとブレることなく投稿を続けてきた辻さんのメンタルの強さも、当然前提としてあるとは思いますが」(同)

 では、辻希美を取り巻くこの状況は、今後も継続していくのだろうか?

「芸能人の動向を逐一報じるような一部のネットメディアにおいては、“とりあえず辻希美を押さえておけばいい”といった雰囲気があるのは事実です。辻さんの投稿を記事化するのに大したコストもかからないし、過去の“実績”もあるのでメディアとしても取り上げやすい。要するに、ネットメディアにとっても、辻さんをスルーする理由があまりないんですよ。そういう意味でも、辻さんがイジられる状況はまだまだ続いていくと思います」(同)

 アンチを収益化するという“奇跡”を起こしてみせた辻希美。
日本のインターネットの歴史に、間違いなくその名を刻むこととなるだろう。
(文=編集部)

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