気品溢れる美しさから、「イギリスの薔薇」とも称されるレイチェル・ワイズ。一見おしとやかに見えますが、実はそうでもなさそうなのです。
高校時代は先生に対して反抗的で成績も悪く、転校先でも危うく退学処分になるところだったのだとか。ところが、レイチェルの性格を見抜いた恩師の導きで英文学に目覚め、名門ケンブリッジ大学へ進学。英文科を専攻する傍ら劇団を結成し、この頃から舞台で頭角を現します。スクリーンから彼女の素顔を知るのは難しいですが、TVショーでのインタビューを観ていると、頭の回転の良く、エネルギッシュで飾らない性格であることが窺い知れます。
誰にも臆することなく、自分の意見は主張する様々なインタビューの返答を見ても、自分の考えを臆することなく主張するタイプのようです。例えば、ハリウッドで頻繁に行われるボトックス注射については、
「女優がシワのために表情をあきらめなくちゃいけないなんて変。ヨーロッパの女優はアメリカと違い、優美に成熟することが認められる。イザベル・ユペールのように、素晴らしい年の取り方をしている女優がいるわ」
とあくまで反対の姿勢を主張。
アカデミー賞前のインタビューでは、
「もしノミネートされていれば、今の時点で唯一できることはドレス選びですね。
と、ハリウッドで活躍しながらも、若さ至上主義をはじめとするハリウッドの風潮をやんわり批判。演劇の本場イギリスで実力を培った彼女にとって、ハリウッドは脅威ではないのかもしれません。皮肉の込もったコメントも、VTRのように明るく笑顔で言い放たれると嫌味に聞こえません。ちなみに、レッドカーペットの装いも抜群です。
"恐れ"すら楽しむ、レイチェルの姿勢レイチェルのコメントの中には、様々な葛藤を抱えながら働く女性達に響くものもあります。「ピータージャクソン監督が、あなたを"'恐れがない人"と言っているけれど?」という質問に対しては、
「舞台『欲望という名の電車』でこれまでヴィヴィアン・リーなど大女優が演じた役を勤める時は怖かったわ。でも、"恐れ"は人生を楽しくしてくれる」
と答えています。
さらに、元夫との息子を出産した直後のインタビューでは、
「生活のバランスは他の誰かによってもたらされるものではなく、女性が自分の中で見出すものだと考えているわ。私自身、今それに取り組んでいるところ。女性がバランスを見出すことはとても大切なことだと思うわ」
"恐れ"さえも楽しんでやろうという心意気や、誰かに依存することなく自分の中にバランスを見出そうとする姿勢から、芯の強さや自律心が感じられます。
聡明で正直な彼女からどのような発言が飛び出すのか、どんな風に歳を重ねていくのか、これからも目が離せません。
[the guardian,The Telegraph,redbook]
photo by Getty Images
(文/上山美紀)
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