Close-up of female pouring oil into vegetable salad in glass bowl via Shutterstock
油と言うと、ダイエットの敵のように見られがちですが、生きていく上で必要不可欠なエネルギー源。
特に体内で合成できない不飽和脂肪酸は、身体を若く保つためにも必須です。
フランスのオーガニック食用油会社Quintesens(キャントサンス)が作り出したのは、今までにない年代別のブレンド・オイル。
プレママから、赤ちゃん、10歳までの子ども、働き盛りの大人、50代以降と五世代に分け、それぞれが必要としている栄養素を適度に含んだブレンドとなっています。
考えてみれば、育ち盛りの身体と、成長期を終えた身体が必要とする栄養素や量が異なるのは、当然のこと。そこに目をつけたキャントサンス社のオイルは、特に、不飽和脂肪酸のバランスが考えられつくられています。
バランス良く摂りたい不飽和脂肪酸不飽和脂肪酸は、血中の中性脂肪やコレステロール値を調整する働きがあります。
飽和脂肪酸と異なり、オメガ3やオメガ6などの不飽和脂肪酸は体内では合成できないため、食事で摂らなければなりません。不飽和脂肪酸のうち、特に大切なのは、オメガ3とオメガ6のバランスです。通常は、オメガ3を1に対して、オメガ6が4の割合が良いとされています。ちなみに、各オイルの主な特徴は次の通りです。
・オメガ3......魚の油に含まれるIPAやDAHなどが代表的。
・オメガ6......植物油に含まれていることが多い。悪玉コレステロールを減らす働きがありますが、摂りすぎると善玉コレステロールも減らしてしまうほか、肥満や動脈硬化のもとになります。
オメガ6は、マヨネーズや普通のサラダ油にも含まれるため、現代の食生活では、むしろ摂取過剰になりがち。
オメガ6を摂りすぎると、肥満の他、ホルモンバランスが崩れたり、アレルギーが出やすくなったりするとも言われています。そのため、キャントサンス社のオイルも、外食の多い世代向けのものは、オメガ6の含有量は、低めに設定されています。
また、一価不飽和脂肪酸のオメガ9は、酸化しにくいため加熱する料理にぴったり。多めに摂取してもオメガ6のような悪影響はありませんから、安心して使うことができます。オメガ9を多く含むのはオリーブ油。風味も大人向けですね。
若者とフル活動世代向けオイルでは、少し詳しくキャントサンスのブレンド・オイルを見てみましょう。
まずは、若者とフル活動世代向けのオイル。
ブレンドされているオイル4種
・エキストラヴァージンオリーブ油(オメガ9)
・菜種油(オメガ6、オメガ3、オメガ9)
・ひまわり油(オメガ6とビタミンEが豊富)
・亜麻仁ヴァージン油(最もオメガ3が豊富)
次に、妊婦さん向けのオイルは、大さじ3杯でプレママが1日に必要なビタミンE100%、オメガ3も80%カバーされます。胎児の成育に欠かせないDHAも多く含んでいます。
ブレンドされているオイル6種
・菜種油(オメガ6とオメガ3のバランスをよくする)
・ひまわり油(オメガ6とビタミンEが豊富)
・エキストラヴァージンオリーブ油(オメガ9)
・亜麻仁ヴァージン油(最もオメガ3が豊富)
・魚介油(DHAとオメガ3)
・ルリヂシャ油(肌に良いといわれるガンマーリノレン酸が豊富)
50歳以上向け、フランス初の「アンチエイジジ油」は、コレステロールに一段と気を配った構成となっていて、2014年の最優秀オーガニック食品賞を獲得しました。大さじ3杯で、この年代の人が1日に必要とするオメガ3は90%、ビタミンEは100%カバーしています。DHAやオメガ6、オメガ9も、40~50%分含まれています。
ブレンドされているオイル6種
・ひまわり油(オメガ6とビタミンEが豊富)
・エキストラヴァージンオリーブ油(オメガ9)
・亜麻仁ヴァージン油(最もオメガ3が豊富)
・魚介油(心臓と脳が必要とするDHA)
・かぼちゃの種ヴァージン油(前立腺への好影響)
・ルリヂシャ油(蘇生力を持つガンマーリノレン酸が豊富)
そのほか、2015年の最優秀オーガニック食品賞を受賞した赤ちゃん向けオイルや、3~9歳の子ども向けオイルなど、成長盛りの子どもをしっかりサポートする構成のオイルもあります。
どの年代のオイルも、風味良く仕上がっていて、揚げ物以外すべての調理に適しています。
家庭で心がけたい油の摂り方キャントサンス社は、現在、海外にむけて販売ルートを拡大中ですが、今のところ、日本ではまだ同社のオイルは手に入りません。ただ、これらのキャントサンスのオイル情報を参考に、工夫できることもいろいろあります。
特によく分かるのは、私たちの世代だと、オメガ6は積極的に摂取しなくても普段の食事で充分補給できているということ。
積極的に摂取したいのはオメガ3が豊富なオイルです。1番多く含むのは亜麻仁油。オメガ3は熱に弱いので、できれば火を加えずに摂取したいもの。オイルを生で、というと戸惑うかもしれませんが、茹でたパスタに一筋垂らしたり、ドレッシングに使ったり、茹で野菜をつぶしたピューレに少量加えたりと、食し方はいろいろ。
オメガ3はくるみにも含まれますから、サラダや和え物に砕いたくるみをプラスするのもいいでしょう。
また、炒め物にはオメガ9を多く含むオリーブ油や、高オレイン酸ひまわり油が最適です。
子どものお弁当のおかずと、お酒のおつまみには同じ油を使わないなど、ちょっとした工夫で、上手に身体が必要としているオイルを摂るようにしたいものです。
(冠ゆき)
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