このふたりにはいくつか共通点があります。ファンと批評家両方から愛された演技力、美貌と気品。ファッションも注目の的でした。そして、生まれたのも同じ1929年。
グレース・ケリーがモナコ公妃となったのはご存知の通り。1956年の『上流社会』を最後に映画界を引退します。1982年、自動車事故で亡くなった時には私も衝撃を受けました。
一方、オードリー・ヘプバーンは全盛期の50~60年代を経て、1970年以降は映画出演は少なくなります。しかし、1989年スピルバーグ監督の『オールウェイズ』の天使役を最後に1993年ガンで亡くなるまで、スクリーン上でも、またユニセフの親善大使としても活躍しました。
同じ年に生まれたふたりですが、活躍の時期はずれています。グレースの引退後の穴を埋めたのがオードリーと言えるでしょう。オードリーは1953年の『ローマの休日』の主演以降、様々なタイプの作品にチャレンジし、スターの座を確立したのです。
グレース・ケリーは3人の子供に恵まれました。長女のカロリーヌ公女の娘、シャルロット・カシラギはすでにモデルとして活動しています。
そして、今もうひとりの孫娘がスポットライトを浴びています。グレースの長男で、現在のモナコ大公であるアルベール2世の独身時代、恋人との間に生まれたのが、ジャズミン・グレース・グリマルディ。
カリフォルニア生まれの23歳は、婚外子なので大公位継承権はありませんが、アルベール大公に認知されており、公室の家族とも交流を持っているそうです。
『ハーパーズ バザー』最新号の撮影では、クラシカルなドレスを纏い、肩までのブロンドはゆるくカールされています。モダンな顔立ちのシャルロットに比べ、ジャズミンはクラシカルな印象で、特に若い頃のグレースの面影を感じます。
『ハーパーズ バザー』誌のこの気の利いた企画、両方とも撮影はマイケル・アヴェドン。彼の祖父、リチャード・アヴェドンは、オードリーやグレースを撮影した有名な写真家でした。
オードリーの孫、エマのそっくりな横顔昨年、『ハーパーズ バザー』誌のカバーを飾った彼女の名前はエマ・ファーラー。父親は、オードリー・ヘプバーンの長男、ショーン・ヘプバーン・ファーラー、つまりオードリーの孫娘なのです。
横顔、特に鼻から顎、耳までのラインが祖母オードリーとそっくり。
昨冬、モデルエージェンシーと契約したエマ。オードリーを彷彿とさせるその美しさがいろいろなところで見られそうで、楽しみです。
孫娘たちの活躍に期待アンジェリナー・ジョリーと父ジョン・ヴォイトのように、2世俳優はハリウッドにも見られます。でも、ハリウッド女優の孫娘の活躍というのは珍しいですね。
まだ20代前半のエマとジャズミン、これからそれぞれの活躍が期待できそうです。
[Redbook, Today, New York Post, Daily Mail]
photo by Getty images
(ぬえよしこ)
■ あわせて読みたい・美肌キープのカギはコレ! 美容ライターのビタミンな毎日
・買い物はオンナの生きがい。編集部が本気で考えた「10万円のムダづかい」
・スニーカーも履きこなす。バービーの世界は社会の鏡
・大切な人にうつす前に。いま知りたい夏の感染症
・引き算すれば叶う、私らしい暮らし方