プラスサイズのモデルの活躍や、トランスジェンダー女性のケイトリン・ジェナーが『ヴァニティ・フェア』誌の表紙を飾ったりと、今年はファッション界に新しい風が吹いています。

そんな中、注目したいのが25歳のレイン・ダブさん。

雨と小鳩なんて、とても詩的な名前ですが本名だそう。さて、このレインさん、男性でしょうか、女性でしょうか。一見しただけでは、ちょっとわかりません。

男女のステレオタイプを覆す「両性」モデル

A photo posted by Rain Dove Dubilewski (@raindovemodel) on Sep 8, 2015 at 1:04pm PDT

じつは、レインさんは女性。ですが、背が高くスリムで男性的な体型なことから、メンズもレディースも両方着る「両性モデル(androgynous model)」として活躍しています。所属するNYのモデルエージェンシー「メジャー」のサイトでは「アーティスト」部門に位置づけられています。

モデルになったきっかけは、友達との賭けに負けてオーディションを受けることになったから。今やプロのモデルとして活躍している彼女は元消防士としても働いています。

大事なのは「人間」として自分を表現すること

A photo posted by Rain Dove Dubilewski (@raindovemodel) on Aug 31, 2015 at 11:02am PDT

彼女は自分自身の生き方について、社会が定義する「女性らしさ」や「男性らしさ」の枠を超えて、人間としての自分を表現することが大事なのだと言います。そして、自分が提起しているのは、LGBT問題でも女性問題でもなく、人が自分らしく生きるための「人権問題」なのだとキッパリ。

彼女のインスタグラムには、性別についてのステレオタイプや固定観念を覆す、刺激的な画像や動画が満載。一見の価値ありです。

A photo posted by Rain Dove Dubilewski (@raindovemodel) on Jun 12, 2015 at 7:09am PDT

ちょっと気になるのは、デートの相手。インタビューでは「性別に関わらず、自分が魅力を感じる人」と答えています。

「自分」を持っている人特有の、静かな自信に満ちているレインさん、とてもかっこいいですよね。LGBTコミュニティからも支持されていて、インスタグラムには、約15,000人のフォロワーがいます。

ファッション界にも「多様性」の波

ファッションは、それを楽しむ実社会の私たちがいてこそ。だから、ファッションをアピールするモデルも、社会の人々の多様性を反映していて当然だと思います。レインさんのような、中性的なモデルがいてもいいですよね。

先月には、タイのモデルエージェンシー「アップル・モデル・マネージメント」のロサンゼルス支社に、世界初というトランスジェンダー部門が設立され話題になっています。まだまだ差別や偏見もあると言われるファッション界ですが、実社会に合わせて、ジワジワと変化の波が押し寄せているようです。

Daily Mail, YouTube

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