このたび、そんなわたしが普段から手土産にしている品、また、脳内手土産リストに書き留めている逸品を、連載でご紹介していくことになりました。
もちろん、すべて実食済み。手土産が必要ないときにもお店が近いと吸い込まれ、限定シーズンになると買いに走り、自分用おやつにするようなお気に入りばかりです。
迷っても、狙い定めても、バウムクーヘンわたしのなかで、手土産といえば、バウムクーヘン。はじめて手土産特集の仕事をしたときにみずから名乗りをあげて担当したジャンルだということもあり、思い入れもひとしお。
今回は第1回なので、ここはやはりバウムクーヘンの大本命について書き、連載をスタートさせたいと思います。
バウムクーヘンは、手土産界における重鎮です。幾層にも重なる年輪と円形のフォルムから、「年輪を重ねるように、末長いお付き合いを願う」意味合いがあり、出会いに感謝し、これから良好な関係性が続くことを願う場面にはもってこいのお菓子。
よほど甘いものが苦手な方でなければ、バウムクーヘンを選んでおけば意味合い的に間違いが起きることはないでしょう。
まっすぐに気持ちを伝えたいからもちろん、「どのバウムクーヘンを選ぶか」はとても重要。10年ほど前から数年で急激に人気が高まり、現在、日本のバウムクーヘン業界はドイツよりも発展していると言われています。
「バウムクーヘン=パサパサ」という時代ははるか昔のこと。
ところが、じつはドイツの国立菓子協会ではバウムクーヘンの定義が厳しく定められており、使用を許される材料は、小麦粉、バター、砂糖、卵のみ。膨張剤の使用は禁じられています。
日本独自の進化系バウムにもおいしいものは多々ありますが、わたしが「ここぞ」というときには選ぶのは、やっぱり上質な素材と職人の手技で勝負する純粋なバウムクーヘン。まっすぐに思いを伝えたいなら、基本をクリアした「本物の味」を贈るのが、大人のチョイスだと思うのです。
受け取ったときから完璧な美しさ。1895年創業、老舗の風格 一番人気のバウムクーヘン2,000円(他に1,000円、3,000円、5,000円のサイズもあり)そんなバウムクーヘンを買いにわたしが足繁く通うのは『ホレンディッシェ・カカオシュトゥーべ』。ドイツの老舗である同店は、2009年に日本初上陸。その評判は瞬く間に広がり、現在では一号店の伊勢丹新宿店をはじめ、全国に6店舗を構えています。
ドイツ菓子の伝統を守り、1本1本丁寧に焼き上げられたバウムクーヘンは、とにかく「美しい」のひとこと。しっかりと密着しているようで口に入れると儚くほどける年輪、しっとりきめ細かい口当たり、薄く均一なグラズーワをまとった上品な佇まい...味も見た目もパーフェクトなバウムクーヘンです。
ショッパーから包装紙とリボン、箱まで、すべてブルー×ホワイトで統一されたパッケージも、惚れ込んだポイントのひとつ。
サイズは1,000円、2,000円、3,000円、5,000円と4サイズ。1,000円のサイズだけは店頭でカットしたてのものが用意されます。こちらは消費期限が翌日中でお取り寄せもできないのですが、サックリとグラズーワが張りを保っていてふんわり感もより楽しめるので、すぐに食べてもらえそうな場合は、こちらをチョイスしています。
そのほか、甘いもの好きが確定しているお相手にならチョコレートがけの「クラシックバウム」を。
ちょっとしたギフトには、バウムクーヘンでアプリコットジャムをサンドしてチョコレートコーティングをしたキューブタイプの「バウムシュピッツ」もおすすめ。
パウンドケーキや限定商品もあり選択肢が広いので、急いで手土産を用意しなければいけないときにも重宝しています。
ちなみに「バウムシュピッツ」は、某一流企業の会長秘書も手土産に重宝しているそうですよ(本人談)。
電話:03-3352-1111
営業:10:30~20:00
定休日:不定休(伊勢丹新宿店に準ずる)
[ホレンディッシェ・カカオシュトゥーべ 伊勢丹新宿店]
撮影/さくらい しょうこ
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