2017年、アップデートするためのストレスとの向き合い方を、ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントとして活躍されたエリカ・アンギャルさんにお聞きしました。
ストレスを抱えやすい日本人女性の特徴ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントとして、多くの女性たちに寄り添ってきたエリカさん。ほかの国に比べ、日本人女性はストレスを抱えやすい傾向にあると言います。
「真面目で几帳面な人が多い日本女性はとても努力家。でも、すべてを自分で背負いこみがちなのが気になります。また、日本女性の奥ゆかしさは自己評価を低くしてしまう面も。これらの気質がストレスをためやすくしているのではないでしょうか」(エリカさん)
エリカさんの言葉に思い当たる節がある人も多いのでは? たとえば仕事。責任のある立場にあり、上司や部下たちの期待や憧れに応えなければならいというプレッシャーを、わたしたちラグジュアリーキャリアは常に抱えています。強い女性でありたいという反面、自信が持てずに悩んでしまうことも......。
このようなストレスを抱えたままでいると、生活にどんな影響を与えるのでしょう。
「ストレスは生活のすべてに影響します。
ストレスは誰にでもあるものですが、自分でも気がつかないうちに膨れあがることがあります。夜、眠れない、食欲がないなどの体のSOSを見逃さないようにしましょう」(エリカさん)
良く食べ、良く眠り、良く笑うまた、ダイエットに執着しやすい日本人女性は、食べることそのものがストレスになることがあるとエリカさんは言及します。
「食べること=太る、という間違った認識から、食べることに罪悪感を持ってしまう人が多いようです。本来、楽しいはずの食事がストレスになってしまうなんて悲しいですよね。また、巷で話題の炭水化物や糖質を抜くダイエットは、すぐにお腹がすくため、イライラしやすくなる、注意すべきダイエットです」
では、ストレスを緩和するにはどのような生活習慣を心がけたら良いのでしょう。
「野菜や果物に多く含まれるマグネシウム、カルシウムとカリウムなどのミネラルを積極的に摂ることをおすすめします。果物や野菜に多く含まれているので、毎日の食事に取り入れましょう。
とはいえ、無理な食事制限が誤ったダイエット方法であるように、これらに期待しすぎるのはNG。基本はバランスがとれた食事。
また、楽しい時間を過ごすことも大切です。副交感神経が優位に立ち、体と心にリラクゼーションをもたらします。ハッピーでいることは人生においてとても大切なこと。穏やかな心は良質な睡眠をもたらし、美と健康を促します」(エリカさん)
日本人女性は急ぎすぎ! ゆっくりする時間をキープ常に時間に追われるわたしたち現代女性。忙しい40代女性こそ、「急がない時間」を持ってほしいと語ります。
「約束の時間に間に合うようなら、ゆっくり歩いて景色を眺める、季節の移ろいを感じる、そんな心の余裕を持って過ごしてみてはいかがでしょう。1日のうち、1時間だけでも急がない時間を過ごしてみてください。心が落ち着いていくのがわかるはずです」(エリカさん)
生き方やライフスタイル、自分に似合うもの、心地良いものなどがわかってきた40代。誰かの意見に惑わされたり、流行に左右されたりしないことで、わたしたちは"自分らしさ"にたどり着きました。でも、ときどきそれを曇らせるのが「ストレス」の正体なのかもしれません。
「どんなにわかりあえる友人や恋人がいても、自分を一番知っているのはあなた自身です。自分を一番の親友のように、慈しみ、愛してあげてください。そうすることで、日々のストレスとの向き合い方も見えてきます。
美は、良質な睡眠、ストレスとの上手なつき合い方など、いくつものファクターが重なることでつくられるものです。それらを受け入れアップデートをしながら自分らしい"美"を見つけてくださいね」(エリカさん)
自分自身を嫌いになってしまいそうなときもあるけれど、この体と心で生きてきたわたしたち。ベストフレンドは自分自身だったことに気が付かせてくれたエリカさんの愛の言葉。
ストレスと上手に向き合い、アップデートをして2017年、新しい「自分」を迎えましょう!
エリカ・アンギャルさんオーストラリア・シドニー出身。1985年に交換留学で日本に初来日。以来、伝統的な和食と日本文化をこよなく愛す。2004年から8年間、ミス・ユニバース・ジャパン公式栄養コンサルタントを務めた。「内側からより美しく、心も身体もすこやかに輝く」をテーマに、美容と健康のためのハッピーなライフスタイルを提唱している。
撮影/土佐麻理子(エリカ・アンギャルさん) ヘアメイク/室岡洋希(ThreePeace)
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