「悩むことさえ恋の醍醐味」とクールに構えられるほど大人になっても、心の奥底にあるモヤモヤと折り合いをつけるのは簡単ではありません。
アラフォーになってもなお、いいえアラフォーだからこそ考えてしまうのは、結婚をゴールと考えない恋愛の行く末について。
結婚が恋愛のゴールじゃないことくらい、大人の私たちはとっくにわかっています。
だけど、目的地のない旅がただの放浪になってしまうように、ゴールのハッキリ定められない恋愛は、長続きするほど迷走しがち。
いくつになろうと、独身同士の恋愛は心のどこかで結婚を意識してしまうことがあるのでは。相手が同じ方向を見ていないと知れば、今後の方向が見えなくなってしまいます。
逆に、恋人との結婚を考えていない場合、何もかもが新鮮で楽しく思える時期を過ぎてしまったら、多くの女性はその落ち着いた状態を「マンネリ」だと感じてしまいます。
大人の男女の恋愛は、何をゴールにすればいいのでしょう。あるいは「目的地のない旅」と割り切る恋愛こそが、大人のやり方なのでしょうか。
上澄みだけ味わうような恋愛を続けて、楽しい?恋に溺れるほど冷静さを失うこともできなくなるのが、大人の哀しさでもあります。
いくら自立しても、まだ親が健在ならば老いゆく家族の存在は気になるし、独身だからこそ自身の後半の人生設計が定められず、不安を抱くこともあります。
仕事の責任は年々重くなり、肉体は少しずつ無理がきかなくなっていく。それらのことを気にしていたら、「恋にうつつを抜かしている場合ではない」と思ってしまうかも。
そんな大人の女性にとって気楽なのは、スパイスのような恋愛。お酒を楽しむように、彼との時間を非日常として味わうことができるでしょう。
だけど恋はそう上手にコントロールできるものではありません。頭の片隅にいろんなことを気にしつつ、溺れないよう制御するような恋は、心から楽しいとは思えないはず。
「私たち、これからどうなるの?」
大人の悪いところは、率直に相手を問いただす言葉を飲み込んでしまうこと。嫌われないために、この恋を少しでも長く続けるために、自分でもまだ答えが出ていないからこそ、モヤモヤしたまま答えを先延ばしにしてしまいます。
恋愛のゴールがなければ自分でつくればいい「もう大人だから」と自分に言い聞かせるほど、愚かな振る舞いはありません。あなたの人生なんだから、あなたが決めればいいのです。
大人だからこそ、大切な人にだけは臆せず自身をさらけだし、心も体も裸で接してみましょうよ。
結果、相手と衝突することになっても、その恋が終わってしまうとしても、すべてを受け止める......それこそが、大人ならではの覚悟ではないですか?
あなたの中に彼への愛情がある限り、望むのは「ふたりの幸せ」であるはず。そのゴールが見つからなければ、新しくつくればいいのです。
大きなゴールを定めるのではなく「今年はふたりで海外へ行く」といった小さな目標をいくつも設定すれば、それはひとつの指標になるのではないでしょうか。
恋愛には「正解」という概念はありません。
だからこそ、自分らしく意のまま、愛する男と接し、プロトタイプにこだわらず望む道を拓いていけばいいのです。
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