あえて「好きじゃない人を雇うべき」と話すのが、VICE/VIRTUREブランドクリエイティブのジーニー・グルナニ(GENIE GURNANI)さん。
ジーニーさんは、11月7・8日の2日間にわたって開催するMASHING UPカンファレンスvol.3にキーノートスピーカーとして登壇します。
多様性を妨げるのは「均質化」された文化
アメリカ出身のジーニーさんはロサンゼルスでキャリアをスタート。広告業界で様々な大手企業の案件を手掛けるクリエイティブ・ディレクターとして活躍しています。
2019年には、オンラインメディアVICE MEDIAのアジア太平洋地域のクリエイティブ責任者に晴れて抜擢。シンガポールに拠点を移し、オーストラリア、インド、韓国、日本、中国、インドネシアで、VICEとそのクリエイティブエージェンシーであるVIRTUREのクリエイティブチームを統括するようになりました。
大学時代にドラァグ(派手な異性装)カルチャーに目覚め、現在においても、夜や週末にはドラァグクイーンとして活躍。タイのリアリティ番組「Drag Race Thailand」にも出演したりと、活動の枠を広げる日々を送っています。
この投稿をInstagramで見るGenieさん(@wishforgenie)がシェアした投稿 - 2019年 1月月22日午前6時16分PST
そんなジーニーさんが警鐘を鳴らすのは、「均質化された文化がダイバーシティ(多様性)の定着を妨げている」という事実。均質化(Homogenization)とは、グローバル化がもたらした影響の一つで、どこの国や環境でも似たような文化が見られることを示します。
ダイバーシティに対して比較的ポジティブな広告業界だって同じ、とジーニーさん。たとえば、採用面接の場面を例に出して、次のように指摘します。
リーダーと採用担当者が候補者に面接をするとき、彼らは自分たちと同じような人々と強くつながろうとします。これは、ダイバーシティの取り組みに影響しない暗黙のバイアスです。
Mumbrella Asia から引用
同質なもの同士でいると、その状態を維持することにしか意識が向かなくなる。そんな業界内の無意識の偏見と戦い、雇用側に対してもわざと「異質な」人々を積極的に雇って、風穴をあけることの大切さを呼びかけています。
東京や香港、タイなど「アジアが大好き!」と語るジーニーさんは、「日本だって、同じような均質化がおこっているのでは?」と危惧しています。
真の多様性のある社会はどこにあるのか。ジーニーさんと一緒に、MASHING UPで考えましょう。
[ Mumbrella Asia, Campaign US ]image via Instagram @wishforgenie
[TALK SESSION]均質化する文化の危険性
2019-11-08[FRI]14:20-15:00 @TRUNK(HOTEL) 1F ONDEN
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カンファレンス「MASHING UP vol.3」イベント概要はこちら
カンファレンス「MASHING UP」は、女性をはじめとする多様な人々がしなやかに活躍できるような社会を創出する場です。異なる業種、性別、国籍、コミュニティの人々が「マッシュアップ」することで、新しいネットワーク、新しい一歩、新しいビジネスを創出できる化学反応を促進します。今回のテーマは「Reshape the Perception – 知らないを知って、視点を変える」。国内外のスピーカーを招聘し、個人と企業、そして社会に、新たな視点をもたらすセッションを組み立てます。