10月31日の『オリエンタルラジオ 中田敦彦のオールナイトニッポンPremium』(ニッポン放送系)では、自身が立ち上げたファッションブランド「幸福洗脳」の価格設定の理由を明かした。リスナーから、Tシャツ1枚を1万円で販売していることに「高過ぎる。

バズらせるためにはもっと安くて良い」という意見が寄せられると、中田さんは



「試してみたかったんです。1万のTシャツってアパレル界では普通。安くて良いものを届けたいってことではなくて、『高いけど買う物は一体なんですか?』っていう研究だったんですよ」


と、説明していた。(文:石川祐介)


「人間って何にでもなれるぜってことを1万円のTシャツから訴えたかった」



アパレルブランド立ち上げにあたり、自身について「服売るぞってなって、安い値段に設定したら努力しない」と思っていたと明かす。あらかじめ高い価格を設定し、その商品を多くの人が買ってくれれば、自分は努力を怠らないだろうと考えたそうだ。


中田さんは、「安い商品を買ったお客さんのほうがクレームが多い」という消費現象に着目しているという。

高いものを買った人は、高いお金を出したのだからそこに価値を見出そうと考えるため、クレームが少ないと感じているらしい。



「自腹切って映画を観に行った時って、酷評しづらくないですか?『面白かったな』って言って自分で価値を高めようとする。高い金払ったレストランで店員にブチギレること、あんまりなくないですか?コンビニとかのレジのほうがお客さんが怒ってること多くないですか?」


そして、「俺はそこにね、価格っていうものに対するリスペクトが、届ける側も受け取る側もあるのかなって思った。俺はそれを追求したかった」と続けた。


Tシャツを1万円で売った背景には、アートとはなにか、アーティストとはなにかという疑問を考えたいという思いもあったようだ。



「芸人は全てをさらけ出す商品で、アーティストと真逆の商品。

でも俺は歌をやる時、その2つって、アーティストって言うか芸人って言うかの違いしかないんじゃと思った。(中略)物販のTシャツとアパレルで売ってるシャツ、どう違うんだよと。同じコットンからできてる。そういうことを、高く売るってなんですか、リスペクトってなんですか、アートってなんですかってことを追求する現象だから1万円にしたんだよね」


中田さんは最後に、「人間って何にでもなれるぜってことを、1万円のTシャツから訴えかけたかったんだよね」と語っていた。