グラフィックデザイナーでアートディレクター中村誠の回顧展『中村誠の資生堂 美人を創る』が、6月3日から東京・銀座の資生堂ギャラリーで開催される。

1926年に岩手・盛岡で生まれた中村は、1949年に資生堂に入社。
1950年代半ばから80年代にかけて数多くの広告を手掛け、国内外で多数の賞を受賞したほか、MoMAに作品が収蔵されるなど国際的にも高い評価を受けている。

没後初の回顧展となる同展では、「一業、一社、一生、一広告」をモットーに掲げ、企業デザイナーという立場を貫いた中村が、戦前のイラスト表現の伝統を色濃く受け継ぎながら、製版の工夫や大胆なトリミングなどの手法を用いて、写真を素材とする独自の表現スタイルを確立した軌跡を振り返る。

なお、資生堂銀座ビルでは資生堂宣伝制作部員の若手クリエイターによる『Beauty Graphics 2014 3人の資生堂アートディレクター展』も本日6月2日から開催。凸版印刷株式会社の協力を得て資生堂宣伝・デザイン部のアートディレクター志賀玲子、花原正基、西本歩の3人が自由なイメージで次代の美人像を表現したポスターを展示する。なお、外部クリエイターとしてTAKCOM、Satoshi Saïkusaらが一部作品に協力している。
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