大東製糖は9月1日、ベーカリー&レストラン「Farm to Me SUGAR FACTORY(略称:Farm to Me)」を、東京都江東区にオープンした。

同店は、同社が運営する食べログ百名店やパン屋大賞に選ばれたベーカリー「カーラ・アウレリア」を一新したもので、江東区・清澄白河の隅田川沿いにオープン。
美味しさや楽しみ方の進化はもちろん、食を通して消費者と自然や産地(地域・人)との架け橋となり、食の啓蒙拠点となることを目指している。

1階はベーカリー、2階はラボキッチン、3階はレストラン、屋上は庭園という造り。パンと料理のマリアージュがテーマで、ベーカリーを取り仕切るのは食べログ百名店とパン屋大賞を受賞した前身「カーラ・アウレリア」をけん引してきた藤枝敏郎シェフ、レストランは地産地消のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥田政行シェフが監修する。

ベーカリーでは、バゲット、カンパーニュ、ライブレッド、ブリオッシュ、高加水パンをお店のキーブレッドに選定。製法や材料を一から見直しブラッシュアップした。パン職人の藤枝氏は産地を訪問し、国産小麦粉をはじめ、材料には生産者とつながり安心・安全で信頼できるものを使用している。
前身のカーラ・アウレリアに引き続き、含蜜糖(蜜分を含んだ茶色い砂糖)の味や、機能性を活かしたパン作りを行う。パンのほか、焼き菓子も販売する。

レストランでは、日本各地の食材を活かした、パンや紅茶と高め合う料理をコース仕立てで提供する。同社が生産するさとうきびからできた砂糖、お酢、ラム酒を活かした料理や商品も用意。ベーカリーのキーブレッド5種類(バゲット、カンパーニュ、ライブレッド、ブリオッシュ、高加水パン)は食べ放題で楽しめる。

パン5種、スプレッド6種類、サラダ、スープ、選べる料理2皿からなるランチコースは2,200円。


店舗は、建築家・新居千秋氏による設計。建屋は壁面緑化でFarm to MeのFをかたどっている。外壁は季節ごとに花を咲かせるものや葉の色を変える植物を混植し、四季を演出する。1階ベーカリーの天井は柔らかなパン、2階の個室は「時間・出会いの循環」をテーマに、多方向から差し込む複雑な反射光を活かして二十四節気を表現した。3階レストランは種子島の風土がモチーフで、隅田川を見渡せる。

2階のラボ&キッチンではお菓子やサンドウィッチ、缶詰の製造を行い、通路から様子を眺められる造りとした。
一次産業と深くつながる商品開発ラボとしても機能する。想いをともにする全国の農畜産品の生産者をはじめ、加工メーカーとコラボし、地域社会に貢献。スタジオ機能をもつ個室では、食育セミナーなども実施する。利益の一部は同社の財団法人を通じて、児童施設や生産団体などに寄付する。