弁護士ドットコムは10月30日、「盗撮についての意識調査」の結果を発表した。調査は9月6日~11日、同社一般会員974名(男性582名、女性389名、その他3名)を対象にインターネットで行われた。

○「撮影罪」(性的姿態等撮影罪)とは?

7月13日に施行された「撮影罪」(性的姿態等撮影罪)の認知度は38.1%。盗撮行為そのものだけでなく、盗撮未遂や盗撮画像の提供、保管にも処罰の範囲が広がったが、一方で、ユニホーム姿のアスリートの胸部や臀部を撮影する、いわゆる「アスリート盗撮」は規制の対象外に。

そこで、撮影罪に“アスリートの盗撮”を含めるべきかと聞いたところ、62.0%が「入れるべき」と回答。「どちらともいえない」が29.9%、「入れるべきではない」は8.1%だった。
○「盗撮」経験者は3.3%、きっかけは?

これまでに盗撮をしたことが「ある」かと尋ねたところ、「ある」が3.3%。盗撮した場所を聞くと、「スーパーやショッピングモールなどの商業施設」(37.5%)、「電車やバス、タクシーの中」(34.4%)、「駅」(31.3%)など、人が多く集まる場所が多かったほか、次いで「路上」(21.9%)、「自宅」(18.8%)、「学校」(15.6%)が上位に。


盗撮したきっかけについては、「欲望を満たすため」が最も多く37.5%。次いで「スリルを味わうため」(21.9%)、「ストレス発散のため」(18.8%)、「魔がさした」(15.6%)と続いた。
○女性44%が「盗撮」感じた経験

一方、これまでに盗撮を「された」あるいは「盗撮されたのではないか」と感じたことがある人は25.3%。男女別にみると、男性は12.5%だったのに対し、女性は44.0%と半数近い割合に。

盗撮にどのように気がついたかを尋ねたところ、「不自然な動きがあったので自分で気がついた」が66.3%と圧倒的に多く、次いで「不自然な器具・機械があったので、自分で気がついた」(22.8%)、「周囲の人が気がついた」(12.6%)、「警察から教えられた」(1.2%)と続いた。

また、盗撮にどう対処したかを教えてもらったところ、「相手に抗議した」(22.0%)、「家族や友人に相談した」(14.6%)、「警察に通報した」(12.6%)、「弁護士に相談した」(5.3%)など、何かしらの対処をした人がいる一方で、半数近くの人が「何もしなかった」(50.4%)と回答。
さらに「その他」(11.4%)の回答の中には、「抗議したかったが相手が逃げた」「冤罪が怖くて何もできなかった」といった回答もあった。

次に、日常生活で盗撮行為に気をつけている場所を尋ねたところ、「トイレ」(31.2%)、「更衣室、脱衣場」(24.8%)、「エスカレーター、階段」(20.6%)、「電車やバス」(19.9%)、「プールや海辺、ジム」(14.0%)が上位にあがった一方で、「気をつけていない」という人も49.3%いることがわかった。