○ミルクメニューが特殊な「エクスプロア」シリーズ
デロンギの全自動コーヒーマシンは、日本だけでなく世界でもトップシェアのシリーズ。その大きな理由は、ボタンひとつで幅広いコーヒードリンクが作れる手軽さと、自動洗浄によってメンテナンスに手間がかからない点にあります。
今回の新製品、ECAM45086Tは、一般的に10時間以上かかる「コールドブリュー」を約5分で抽出できることや、豆ごとに抽出方法を変えられるまさに「こだわり」の機能を搭載したことが特徴です。
デロンギの全自動コーヒーマシンは、新製品を含めて12モデルをラインナップ。12モデルの違いはミルクメニューの有無やメニュー数の多さ、操作性、本体デザインなど。
これまでの最上位モデル「デロンギ エレッタ エクスプロア 全自動コーヒーマシン ECAM45055G」と新製品のECAM45086Tで構成する「エレッタ エクスプロア」シリーズは、「冷たいフワフワのミルクが作れる」という他製品にはない特徴があります。
カフェラテやカプチーノに利用されるフワフワのフォームミルクは、通常は冷たいミルクに熱い蒸気を使って泡状にします。このため、基本的に泡ミルクは50℃以上の温かい状態で仕上がるのです。一方、エレッタ エクスプロアシリーズはコールド専用の「ラテクレマ クールミルクコンテナ」を利用することによって、珍しい「コールドドリンク用フォームミルク」を作れます。
○ドリップコーヒーのような抽出方法が可能に
新製品ECAM45086Tだけの注目機能には、約5分でコールドブリューコーヒーが作れるという「コールド エクストラクション テクノロジー」があります。
デロンギの全自動コーヒーマシンシリーズは、圧力をかけて熱湯で一気にコーヒーを抽出する「エスプレッソ」をベースにドリンクメニューを作っていました。一方で新しいコールドブリューメニューだけは、あまり圧力をかけずに常温の水でコーヒーを抽出しますが無圧力ではないため、5分での抽出が可能なのです。コールドブリューは水滴のように、ポタポタと少しずつ抽出されてきます。
実際に試飲してみると、従来のエスプレッソベースで作ったアイスコーヒーは後味スッキリとしたパンチのある味なのに対し、コールドブリューは豆の酸味や旨みが強調されていました。正直、同じ豆から抽出したとは思えないくらい味の違いが楽しめます。
コールドブリューは特に中煎りや浅煎りした豆の繊細さが味わえる印象なので、近ごろ人気の「フルーティーなコーヒー」好きは気に入るのではないでしょうか? 個人的にはホットメニューにも導入してほしいくらい、すばらしい機能です。
○豆に合わせた抽出でこだわり派も満足
もうひとつの特徴的な新機能「ビーン・アダプト テクノロジー」は、豆に合わせた抽出ができるというもの。アプリでコーヒー豆の「種類」「焙煎度」「粒度」を入力すると、その豆に最適な設定で抽出してくれます。抽出後は自分好みに設定を微調整して保存しておくことも可能です。
デロンギの全自動コーヒーマシンシリーズは、買った設定そのままでもボタンを押しただけで美味しいコーヒーが楽しめる手軽さが魅力。
普段は手軽に幅広いカフェメニューを楽しみつつ、こだわりの豆を使う場合は納得できるまで「自分の味」を追求できるビーン・アダプト テクノロジーは「手間をかけずにコーヒーにこだわりたい」という人にとって、まさに待っていた機能といえるのではないでしょうか。
今回は短い時間の体験でしたが、ホットからアイスまで幅広いカフェメニューを手軽に楽しみたい人はもちろん、コーヒーの「自分だけの味」を求めたい人まで、新しいECAM45086Tが1台あと、毎日のコーヒーライフがより楽しくなりそうです。
倉本春 くらもとはる 生活家電や美容家電、IoTガジェットなど、生活を便利にする製品が大好きな家電ライター。家電などを活用して、いかに生活の質をあげつつ、家事の手間をなくすかを研究するのが現在最大のテーマ。 この著者の記事一覧はこちら