去る1月24日~26日にかけて、東京・代々木公園において全国各地のご当地グルメを紹介するフェスティバル「冬祭!地酒&地肴2025 in 代々木」が開催されました。会場には、放送作家の小山薫堂さんが監修を務めるJ:COMテレビの人気番組『ふくあじ』もブースを出展し、多くの来場者で賑わっていました。


開催期間中の1月25日には、その特別イベント「J:COM presents『ふくあじステージ』」も行われ、スペシャルゲストとしてお笑い芸人の千原ジュニアさんが登壇。小山さんや人気アーティストZOCXの大森靖子さん&荼緒あいみさん、UNiFYの雨宮大晟さん&宝さんらと「特別ではないけれど笑顔にしてくれる料理=ふくあじ」に関するトークを繰り広げました。その模様が、3月29日に「J:COMチャンネル」にて放送される予定です。

ここでは放送に先立ち、同イベントと千原ジュニアさんが『ふくあじ』ブースを訪れた様子をレポートします。

○関西出身の千原ジュニアさんが『ふくあじ』ブースで「肉じる」に舌鼓

小山薫堂さんが提唱する「ふくあじ」とは、「満腹」「おふくろの味」「幸服」の三つの“ふく”にちなんで名付けられたもので、多くの人に愛され、特別ではないけれど人を笑顔にする料理のこと。J:COMチャンネルで放送中の同名番組では、そんな料理を店主や店員、常連客の心の交流とともに紹介しています。

今回の「冬祭!地酒&地肴2025 in 代々木」では、会場内にその『ふくあじ』の番組PRブースが設けられ、過去に放送したさまざまなお店のうち浦安の「肉じるや5」が出店して看板メニューの「肉じる」が販売されました。

「肉じるや5」は、店主の青木由加里さんが大阪のうどん屋「千とせ」で食べた料理「肉吸い」に感銘を受け、ご主人の昌史さんとともに始めたお店。昼は由加里さんが「肉じる」を提供する定食屋さんですが、夜は昌史さんが調理する地中海料理やお酒を提供するバル「GNOME de TABER(ノームデタベール)」になります。

そんな「肉じるや5」のブースに姿を見せたのが、「ふくあじステージ」にスペシャルゲストとして出演する千原ジュニアさん。イベントに先立って「肉じる」を味わうため訪れたそうです。

関西出身のジュニアさんにとって「肉じる」(肉吸い)の味は馴染み深いものだそうで「大阪の芸人は、彼女ができたら、まず肉吸いを作らせるんですよ。
そしてこんなの肉吸いじゃないと言って喧嘩になる」とのこと。ジュニアさんは店主の青木さんご夫婦に、お店を始めるきっかけや料理のこだわりなどを質問しながら、「あったまる。最高やわ」とアツアツの「肉じる」に舌鼓を打っていました。

その後、ジュニアさんは他のブースにも立ち寄り、仙台のせり鍋や能登の焼き牡蠣などを味わいながら「これぞ“ふくあじ”ですね」と幸福そうな表情に。出店者の話に耳を傾けたり、調理の実演を見守りながら、会場内を巡り歩いていました。

○トークステージでもゲストが「肉じる」を実食

今回の「冬祭!地酒&地肴2025 in 代々木」では音楽イベント「HERO GATE」も同時開催され、多彩な顔ぶれのアーティストたちによるパフォーマンスが披露されました。

その会場となった代々木公園野外音楽堂では、両イベントのタイアップによる「J:COM presents『ふくあじステージ』」が開催され、小山薫堂さんとスペシャルゲストの千原ジュニアさん、「HERO GATE」参加アーティストの大森靖子さん&荼緒あいみさん(ZOCX)、雨宮大晟さん&宝さん(UNiFY)らによるトークが繰り広げられました。

ステージ上では、アーティストらにも「肉じるや5」の「肉じる」がふるまわれ、実食した雨宮さんは「お肉の旨みが詰まった出汁が取れててめちゃめちゃに美味しいです。食レポの自信がない僕でも感想がめっちゃ出てくるくらい!」と絶賛。続いて、大森さんが表情をほころばせながら「やっぱご飯がほしくなりますね」とコメントすると、ジュニアさんが「小ご飯に生卵乗っけたやつに醤油をかけた“卵がけご飯”と一緒に、これを食べるのが本場の食べ方」と教え、大森さんは「美味しそう!」と目を輝かせていました。

ジュニアさんによると、「肉じる」は関西で「肉吸い」と呼ばれており、もともと吉本芸人の大先輩(花紀京さん)が「千とせ」で「肉うどんをうどん抜きで」と注文したことが始まりだそう。その商標を吉本興業が出願した経緯があり、「肉じるや5」では「肉吸い」という名称を使わず「肉じる」を使っているとのことです。


ステージには、MCの久代萌美さんに呼ばれて「肉じるや5」店主の青木由加里さんと昌史さんのご夫婦も登壇。由加里さんは「大阪の方から、東京でも肉吸いを食べられて嬉しいと言っていただいています。牛バラのスライスを使うんですが、1枚1枚筋を切るのではなくほぐして取っている」とこだわりを明かすと、ジュニアさんは「それだけ手間をかけてるんですね」と驚いた表情に。

すでに会場で実食済みの小山さんも「誠実な味がします。すごく丁寧に作って、旨味が凝縮していて本当に美味しかったです。おふたりの人柄が現れた味ですね」と感想を語っていました。

○ゲストがそれぞれの“ふくあじ”を語る

その後、ステージでは出演者それぞれの“ふくあじ”をテーマにトークが展開。ジュニアさんは「肉吸いは師匠方が出前で取られるものだったので、若手の頃は『いつか肉吸いを出前で取れるような芸人になりたい』と思ってやっていた。その頃食べていたのが、吉本の劇場NGK(なんばグランド花月)の近くにあるグリル南風というお店のお弁当で、それが本当におふくろの味というか青春の味でした」と懐かしそうな表情で当時を回顧。

続いて、雨宮さんが「実家の近くに小さい頃から通っている、そば屋さんがあって、そこを経営されているご夫婦に可愛がってもらっていました。落ち着きのある店で、行くたびに『大きくなったね』と言われて安心感がありますね」と微笑むと、宝さんも「小学生の頃から家族で行く韓国料理屋さんがあるのですが、メニューにないものを作ってくれたりしてファミリーみたいな感じで迎えてくれて。心が温まる場所です」と、それぞれの“ふくあじ”を語りました。


大森さんは「私は出身が愛媛で、おうちで食べるのがすき焼きじゃなくて(焼いたお肉を調味料につけて食べる)焼きすきだったんですよ。最近、焼きすきしゃぶというのが焼肉屋さんで売ってたりして結構ハマっているんですが……」と言いながら荼緒さんの方を向き、「ふたりでよく行く焼肉屋さんがあって、そこを『家』って呼んでいます。家帰ろうかと言ってその焼肉屋さんに行く。それが“ふくあじ”」と語ると、荼緒さんも「そうですね」とうなづいていました。

さらに小山さんが「天草の実家の近くに奈良出身のご夫婦がやっている『千蘭』というちゃんぽん屋さんがあって、天草大王という地鶏で出汁をとっているのですが本当に美味しかったです」とコメントすると、MCの久代さんも「都内にいろんな美味しいラーメン屋さんがあるんですけど、私も実家の近くにあるラーメン屋さんが結局いちばん美味しいって思う」と共感していました。

イベント終了後の囲み取材でジュニアさんは、「若い頃にバイク事故でご飯をずっと食べられなくなったことがあり、それから毎食毎食、値段の高い安いじゃなくて、ちゃんと美味しいものを食べようという考えになった」と語り、食の好みも「子どもの頃は晩ごはんで湯豆腐と言われたら勘弁してくれと思っていたけど、今はあんな美味しいものないってくらい嬉しい」と変わってきたことを告白。

報道陣から今年の気になるニュースについて質問された小山さんは「万博です」と即答。自身が2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)で手がけるシグネチャーパビリオン「EARTH MART」の進捗具合などに触れ、「ぜひ来てください」とアピールしていました。
『ふくあじ』番組情報

J:COMチャンネル:土曜・日曜 19時

J:テレ(過去の放送のアーカイブ放送):月曜~金曜 6時、土曜 20時

YouTube:J:COMチャンネル/J:テレのYouTubeチャンネルで過去の放送を随時アーカイブ配信

アプリ:地域情報アプリ「ど・ろーかる」で過去の放送を配信中

※『ふくあじステージ』の模様は3月29日放送予定
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