何度言っても同じミスをする、簡単な仕事も人一倍時間をかける、自分ひとりでは業務を何も進められない……。仕事ができない人と一緒にいるとストレスがたまって、優しく接することができなくなってしまいませんか?
今回は、仕事ができない人に優しくできない原因・心理、仕事ができない人への接し方などを解説します。
仕事ができない人に優しくできない原因・心理
仕事ができない人に接していると、「なんでこの仕事ができないんだろう」「もうちょっと頑張ってくれないかな」とイライラして、ついそっけない態度になってしまう……。このような自分に悩んでいる人は、意外と多いようです。
ここでは、仕事ができない人に優しくできない原因・心理を確認していきましょう。
○相手に期待していた分、裏切られたと錯覚するから
まず考えられるのが、相手に期待をしていたのにその期待を下回ることをされて、裏切られたような気分になってしまうから。
人に仕事を依頼するとき、無意識に「これくらいのクオリティのものが提出されるだろう」と想像しますよね。でも、いざ提出されたものをチェックしてみると、想定していたクオリティを大きく下回るものだった……。このようなときに「なんでこんなにレベルが低いものを提出できるんだろう」「もっと一生懸命取り組んでくれると思ったのに」と失望し、相手に裏切られたような気持ちになり、それが態度に表れてしまうのでしょう。
○自分の手間が増えるから
仕事ができない人のしわ寄せが自分に来たら、その人にマイナスの感情を抱くのは当然のこと。
誰だって仕事で追われて忙しいときや余裕がないときは、イライラしたりネガティブになったり、精神状態が不安定になってしまうもの。そのようなときに、仕事ができない人のせいでさらに自分の仕事が増えてしまったら、「この人のせいで、なんで私がこんなに苦労しなくてはならないんだ」と腹が立つのは仕方ありません。
○相手の人間性にリスペクトできないから
相手が、仕事ができないのに加えて、何度同じことを言っても改善しようとしない、指摘すると不機嫌になる、アドバイスに耳を傾けようとしないなど、リスペクトできるような人間性ではない場合は優しく接することが難しいですよね。
でも、このような場合はそもそも相手に問題があり、無駄に優しく接すると調子にのるケースも多いので、優しくできなくても自分を責めないように。
仕事ができない人と接しなくてはいけないときの考え方
「優しくできないから距離をおきたいのに、仕事の都合上、仕事ができない人と関わらないといけない」というときは、ここで紹介するような考え方をしてみましょう。イライラせずに済むようになるかもしれません。
○相手の得意分野と仕事の相性が悪いだけ
相手に対して「仕事ができない」と決めつける前に、相手の良いところを探してみましょう。もしかしたら今の仕事が相手の苦手分野で、他の仕事であれば相手はもっと成果を出せるのかもしれません。
相手の良いところを見つけられたら、「この仕事と相性が悪いだけで、本来は能力がある人なんだな」と思えるようになり、相手に対して優しくできるようになるのではないでしょうか。
○気にしてもどうにもならない
感情の赴くままにイラッとしたり、腹を立てたり、落ち込んだり、仕事ができない人のせいでストレスを感じてしまったとき、ネガティブになることが自分にとってメリットがあることなのか考えてみましょう。冷静に考えると、イライラしても自分にメリットがないことに気づきますよね。
「気にしてもどうにもならない」と諦められるようになれば、仕事ができない人にも平常心で接することができるようになるでしょう。
○これも仕事だと割り切る
「仕事ができない人の接するのも自分の仕事だ」と割り切るのもおすすめです。自分の感情に左右されず機械的な対応ができるようになるでしょう。
仲良くならなくていい
職場は仕事をする場所なので、無理に仕事ができない人と仲良くなる必要はありません。
最低限の挨拶をしておき、業務に支障がない程度の関わりを持っていれば十分です。
友達のように親しくならなくてもいいと思っておけば気は楽になります。
○期待をしない
仕事ができない人に対しては何も期待をしないでおきましょう。「ミスをしないでほしい」「うまくやってほしい」「効率よくやってほしい」といった期待を持ってしまうと裏切られることになり、がっかりしてしまいます。
はじめから「この人はミスが多い」「この人に頼むと時間がかかる」「できない仕事がある」と思っておけばこちらも落ち込まずに済みますよ。
仕事ができない人への接し方
では業務上、仕事ができない人とどうしても接しなくてはいけないとき、具体的にはどのような方法で接したらよいのでしょうか。
○得意な仕事をふる
まず、その人が得意とする業務を任せるようにしましょう。 相手の得意な仕事だけを頼むようにすることで、自分にしわ寄せが来る可能性も低くなりますし、効率的に全体の仕事が進むようになります。
長所に目を向けてあげるようにすればこちらもイライラせずにすみますし、本人も仕事をスムーズに進めてくれることでしょう。
○必要以上に手伝わない
仕事ができない人が抱えてしまっている仕事を必要以上に手伝うことは避けましょう。 あなたが自分の業務に加えて、仕事ができない人の業務までも背負う必要はありません。
親切心が顔を出して、世話を焼いて手伝っても本人はいつまでたっても仕事ができないまま。 相手の成長の機会を奪ってしまいます。
さらに、仕事を手伝っているあなたもだんだんと「なぜ私が手伝わなくてはいけないのか」「どうしてこの人はこんな簡単な仕事ができないんだろう」とネガティブな感情に変わって、今まで以上に優しくできなくなってしまいます。
仕事ができないと目のあたりにしても心を鬼にして、必要以上に手伝うことはやめましょう。
○精神的に追い詰めない
仕事ができない人に対してイライラしても、ハラスメントは厳禁。仕事ができないからといって追い詰めたり、圧力をかけたりすることはやめましょう。
もしかすると「仕事ができない」というのはあなた自身の思い込みかもしれません。依頼の仕方が悪かったり、求めるレベルが高すぎたりといったことはありませんか。また、仕事ができないのではなく、そのときはたまたま調子が悪かったというようなことも考えられます。仕事ができない人に見えても、他の面では素晴らしい能力を持っているかもしれません。
仮に本当に仕事ができない場合でも、無視や嫌がらせをして相手に精神的苦痛を与えるのは避けましょう。
○なぜ成果を出せないのか一緒に分析する
相手が一生懸命に取り組んでいる上で成果を出せていないようなら、なぜ成果を出せないのか一緒に分析してあげてみては。原因が判明したら改善方法が見えてきます。相手が自分の悪いところを改善できれば、その後は仕事で戦力になってくれるかもしれませんよ。
仕事ができない人にどうしても冷たくしてしまうなら距離をおいてもいい
仕事ができない人に対して、強く当たってしまったり暴言を吐きそうになってしまったりと、感情のコントロールができずどうしても冷たくしてしまう場合は、距離をおくのも一つの手です。
特に、相手が仕事ができないだけでなく人間性にも問題がある場合、いくらあなたが仕事を手伝ったりアドバイスをしたりしても相手に全く響かず、あなたの善意が無駄になってしまうことも。そのような相手のせいで、あなたがストレスを抱える必要はありません。
先輩や上司、会社に状況を伝えて、距離をおきたいと相談しましょう。
仕事ができない人には割り切って接しよう
仕事ができない人に対して優しくできないと悩んでいるなら、まずは「これは仕事だ」「こちらがイライラする必要はない」と割り切った考え方ができるように意識してみましょう。
それでもストレスを感じる場合は、無理せず周りの人に相談して距離をおくのが吉です。
仕事ができない人のせいで、あなたが余計なストレスを抱える必要はありません。無理せずに周りを頼ってくださいね。
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