Smart相談室は4月25日、「男性の育休取得に関する実態調査」の結果を発表した。調査は3月11日~12日、育休を取得し、同じ職場に復職した経験のある男性416名を対象にインターネットで行われた。
はじめに、育児休業を取得した一番のきっかけを教えてもらったところ、「自ら積極的に取得したかった」が45.9%、「パートナー(配偶者)から取得を勧められた」が28.4%、「会社の方針で取得が推奨されていた」が12.0%という結果に。
また、「自由に育児休業期間を決められる場合、あなたが望む育児休業期間と、実際に取得した期間を比べるとどうでしたか?」と尋ねると、52.4%が「実際に取得した期間が、望んだ期間とほぼ同じだった」と回答。一方で、「実際に取得した期間が、望んだ期間よりも短かった」が36.5%を占め、その理由を聞くと、「職場に迷惑がかかることを懸念したから」(55.3%)、「業務の都合で長期間の休暇が取れなかったから」(43.4%)など、育休期間の決定には、職場や業務への影響に対する懸念が大きく関わっているよう。
続いて、育児休業からの復帰後に、会社から提供された支援/提供してほしい(提供してほしかった)支援を教えてもらったところ、会社から提供されたのは、「業務量の調整」(33.4%)や「在宅勤務・テレワークの活用」(30.0%)、「勤務時間の短縮・フレックス制度」(29.6%)が多く、会社から提供してほしい(提供してほしかった)支援では、「在宅勤務・テレワークの活用」(39.7%)が最多に。次いで、「業務量の調整」(37.5%)、「勤務時間の短縮・フレックス制度」(31.5%)と続いた。
また、育児休業からの復帰後に困難だった経験について聞くと、「子どもとの時間をもっと取りたかったが、仕事のためできなかった」(35.1%)、「育児と並行して、育休前と同じ業務量・成果が求められた」(33.9%)、「育児と仕事の両立に悩み、思うような成果が出せなかった」(29.1%)が上位に。育児に積極的に取り組みたいという意欲がある一方で、育休前と同等の業務量や成果を求められるため、育児と仕事の両立に困難を感じている男性が多いよう。
さらに、「育児休業復帰後に精神的な不調を感じる場面が増えましたか?」と聞くと、約65%が「非常に増えた」「やや増えた」と回答した。
次に、職場に「育児休業復帰後の悩みについて相談できる環境はありましたか?」と聞いたところ、約7割の男性が職場内、プライベート、またはその両方に相談できる環境がなかったことが明らかに。
相談できなかった理由を聞くと、「プライベートな話を職場ですることに抵抗感があった」(39.7%)が最多に。次いで「職場で弱みを見せることに抵抗感があった」(37.2%)、「相談しても解決につながらないと思った」(32.3%)と続き、男性が職場で相談しづらいと感じていることが浮き彫りとなった。
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