ブックリスタは「推し活研究部(おしけん!)」(以下文中「おしけん!」)にて2025年4月25日、推しのいるユーザーに対して、推しカラー(推し色)事情に関する調査を行った。同調査は2025年3月3日~ 3月18日、推し活をしている10代~60代のユーザー320人を対象にインターネットで実施した。
本調査では、ユーザーの推しカラーを調査するため、以下の項目から最推しの色をひとつだけ回答をしてもらった。
なお、例えばサーモンピンクやビビットピンク、パステルピンクなど、「ピンク」でもさまざまな種類があるが、ジャンルとして判断しやすいように15種類に分類している。
推しカラーが一番多かったのは「青」(21.0%)、次いで2位に「紫」(15.7%)、3位「赤」「緑」(同率14.7%)、5位「ピンク」(9.4%)、6位「黄色」(8.8%)、7位「オレンジ」(6.0%)8位「黒」(4.1%)、9位「白」(2.5%)、10位「黄緑」(1.3%)、11位「グレー」(0.6%)、「ゴールド」・「シルバー」・「茶色」・「クリーム色」は0.3%で同率で12位となった。
推しの数だけ推しカラーも存在し、その色合いも多様。例えば、緑がかった青や、明るい灰みの赤など、微妙なニュアンスを含む色も少なくない。また、正式な色名をカラーコードで伝えるユーザーも多く見られた。
その他の特徴的な推しカラーを紹介する。
ときめきレッド、チャレンジングレッド、ワインレッド、真紅、ベビーピンク、コーラルピンク、柚葉色、エメラルドグリーン、ライムグリーン、モスグリーン、ターコイズブルー、セルリアンブルー、アイスブルー、ホライズンブルー、モンスターパープル、藤色、スカイグレー、浅葱色など。
また、推しのカラーに関係なく、自分の好きな色についても調査した。その結果、最も多かったのは「青」(25.0%)、次いで「ピンク」(17.8%)、「紫」(10.9%)、「黒」(7.2%)、「水色」(6.9%)、「緑」(6.6%)、「赤」(6.3%)と続いた。また、「オレンジ」と「白」が同率(4.4%)で8位、10位には「黄色」(3.4%)がランクインした。
今回の調査では、自分の好きな色と推しカラーが一致しないケースが多いことも明らかになった。
好きな色と推しカラーが一致していると回答した人は全体の20.6%にとどまり、実に79.4%の人が、好きな色と推しカラーは異なると答えている。
次に、推しカラーで困ったことについての調査を行い、悩みや不便さについて、推し活ユーザーから寄せられた声をまとめた。コメントのカッコ内の色は最推しの推しカラー。
まず多かったのが、「推しカラーそのものが存在しない」という悩みである。たとえば、ペンライトに推しの色がそもそも用意されていなかったり(20代女性/茶色)、可愛い・欲しいと思うグッズに限って推しカラーがないといった声が寄せられている(20代女性/オレンジ)。また、「推しカラーのグッズ展開がそもそも少ない」という指摘もあった(10代女性/オレンジ)。
次に目立ったのは、微妙な色合いに関する不満である。たとえば「水色が200色ある」というように、色のバリエーションが多すぎて判別が難しいという意見があり(20代女性/青)、同じグループ内で複数のピンクが存在する場合、薄ピンク・サーモンピンク・パッションピンクなど細かな色の違いを表現できるグッズが少ないという指摘もあった(10代女性/ピンク)。
紫の場合は、濃淡の違いで“解釈違い”が起こるという声も挙がっている(30代女性/紫)。
また、「推しカラーが自分に似合わない」「取り入れづらい」といった悩みも多く見受けられた。たとえば、自分には似合わない色が推しカラーであるため、ファッションに取り入れにくいという声や(10代女性/黄色)、推しカラーが淡い色で、自分にはそのようなトーンが似合わないため推しコーデが難しいという意見もあった(10代女性/紫)。
また、好きなブランドがモード系のため、そもそも推しカラーの服(この場合は黄色)が売られていないという具体的な悩みもあった(30代女性/黄色)。
その他にも多様な困りごとが寄せられている。たとえば、複数推しの場合、全員の推しカラーを取り入れるとコーディネートがちぐはぐになってしまうため、誰かしらの色を諦めなければならないという悩み(20代女性/赤)や、推しのイメージカラーと本人の好きな色が異なっており、どちらを選ぶべきか迷うという声もあった(10代女性/青)。
さらに、「自分が常に好きな色(赤)を身につけているために、他のキャラクターのファンだと勘違いされる」といった体験談(20代女性/紫)や、「推しにイメージカラーが決まっていない場合、どの色を選ぶべきか分からなくなる」という指摘(10代女性/紫)もあった。
加えて、推しのカラーが同系色である場合、グッズの見た目が単調になってしまうという不満(20代女性/オレンジ)、そして「推しカラーが黒なので、全体的に地味に見えたり背景に埋もれてしまう」といった実用面での悩みも見られた(30代女性/黒)。
多くの推し活ユーザーの推しカラーに関する悩みとして、「推しカラーのグッズが見つからない」「あっても理想の色と微妙に異なり、妥協せざるを得ない」といった声が多く寄せられた。
特に、推しカラーが一般的な色であっても、細かなニュアンスの違いにこだわるユーザーが多く、完全に一致するアイテムを見つけるのは容易ではないようだ。さらに、推しカラーによっては日常のファッションに取り入れにくいと感じる人も多いことが分かった。
ユーザーに「もしも自分で自由に推しの色を選べるとしたら、どの色にするか」を尋ねたところ、68.5%が「推しの色はそのままでいい」と回答した。また、推しカラーを自由に選べるとした場合、希望が多かった色は以下の結果となった。コメントのカッコ内の色は希望の推しカラー。
・推しになれば自然とその色が好きになっている(10代女性/青)
・推しの色はこの色で決まってる!と強く思うから(30代男性/赤)
・今の色が推しに馴染んでいるし私も好きな色だから(10代女性/赤)
・推しを推す前はあんまり好きじゃなかったかも。推し始めてめっちゃ好きになったから今満足(10代女性/オレンジ)
・紫を身につけてから幸せなことがたくさんあるから(30代女性/紫)
希望が多かった色は、1位「青」(9.3%)、2位「ピンク」(4.9%)、3位「黒」(3.7%)、4位「紫」(3.4%)、5位「緑」「赤」(同率2.5%)、7位「白」「黄色」(同率1.5%)9位「グレー」(0.9%)、10位「黄緑」(0.6%)となった。
推しカラーに困りごとがある人は多いものの、「もしも」の状況でも、自分の希望より推しの事情を優先する傾向が見られた。
・普段使いしやすい落ち着いた色がいい(30代女性/グレー)
・推しの色がみんな青だから!(10代女性/青)
・ピンクだとかわいい系の服とかアクセとかふわふわしてる感じのがいっぱいあるから(10代女性/ピンク)
・日常に取り入れやすいし、推し活グッズは黒か白が多い気がするから(10代女性/白)
希望する色を選んだ理由としては「グッズやアイテムが豊富な色」「自分がこれまで推してきたカラー」「日常生活に取り入れやすい色」などが挙げられた。
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